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世界の黄昏に愛する人と  作者: 白紙撤回
第四章  美沙(三)
27/90

4 - 8

 

 

 

     *     *     *

 

 

 

 最後は一階の食品売場だった。

 薄暗い中で、美沙が生野菜に顔を近づけ、状態のよいものをじっくりと選び出す。

 肉や魚は表示されている賞味期限がぎりぎりだった。

 冷凍すれば、もうしばらくもつだろう。

 野菜、肉、魚、卵、それに桃を二パックと、スイカ丸ごと一玉。

 冷凍できるものは多めに確保した。米も家には残り少ないというので手に入れた。

 ほかには菓子や缶詰、缶ビールと、あした必要なロックアイス。

 選んだ商品を買い物袋に詰めて、入口へ戻る途中、催事コーナーに花火が置いてあることに気がついた。

 

「やるか、二人で花火?」

 

 陽祐は冗談のつもりで言ったが、美沙は素直に喜んで、

 

「やりたいやりたい、せっかくだから今夜やろうよ」

 

 どうせやるなら、思いきり派手にやろう。

 陽祐は、噴き出し花火やロケット花火も大量に入手して、どこか広い場所で遊ぼうと提案した。

 

「また堤防に行って、川に向かって打ち込むか、ロケット花火?」

「それより、中学校は? 校庭なら広いし」

 

 美沙の案に乗ることにして、ごっそり花火を手に入れた。

 同じ売場にあったロウソクとライターも頂戴した。


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