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陽祐は原因の二番目として『コピーワールド』と書いた。
「コピーってのは、元の世界から人間だけ取り除いて、そっくり同じものを作ったってことだ。つまり……」
下に線を引っぱって、書き添える──『ニセモノの世界』
美沙がその文字を見つめながら、
「……世界をコピーするなんて、仮にそんなことができたとしても、誰が何のためにやるの?」
「わからんけど、宇宙人か、どこかの秘密機関が、追い込まれた人間の心理を観察するためとか」
「よくそんなこと思いつくね、お兄ちゃん……」
あきれているのか感心したのか、美沙は、まじまじと陽祐の顔を見た。
陽祐は苦笑いして、
「俺だって漫画くらい読むからな。予備校に通い始めてから、ほとんど買ってないけど」
三番目には『夢またはバーチャル』と書いた。
美沙が小首をかしげ、
「夢……?」
「世界を丸ごとコピーするより早いだろ。本当は俺たち、頭に電極つけられて怪しい夢を見せられてるとか」
「夢だとしたら、ここまでリアルな夢はないと思うよ」
「そこが宇宙人の超科学だよ。さっき頬をつねったら痛かったし」
陽祐は言って、にやりとした。
「おまえは試した?」
「えっ?」
「つねってやろうか、頬?」
「やめてよ」
ふくれ面をする美沙の頬に、陽祐は手を伸ばす真似をして、
「そのふくれた頬、つねり甲斐ありそーだ」
「…………」
美沙は、じっと陽祐を睨んだ。
「……あー、すまん」
陽祐は手を引っ込めて、自分の頬を掻く。
「真面目にやろうな」
「そうだよ」




