第41話:拡散する都市伝説、そして聖地への巡礼(姉妹校のパンデミック)
実は、姉妹校である聖華学園の間でも、前々から「隣の学校に、世界を滅ぼすレベルのウルフカットの超絶美女がいる」「待ち受けにすると運気が上がるパワースポットのような女の子がいる」という噂が、まことしやかに囁かれていた。
しかし、姉妹校の生徒たちは今まで、それをただの誇大妄想や都市伝説の類だと思って信じていなかったのだ。
「――おい、マジだ。マジで実在してたぞ……!!」
交流会の一日目の休憩時間、姉妹校のコミュニティサイトやSNSグループは、驚愕の書き込みで大爆発を起こしていた。
「噂のウルフカットの女神、如月都姫ちゃんって子だ! 実物は写真の10000倍ヤバい!」
「胸の破壊力がGカップどころの騒ぎじゃない! スタイルが異次元すぎる!」
一日目で実際に都姫に会った姉妹校の生徒たちが、その衝撃をリアルタイムでリークしたことにより、噂の元の人物が本当にここにいるのだと、ここでやっと全員が理解した。
情報の拡散スピードはパンデミックの如く凄まじく、二日目を待たずして、姉妹校の生徒たちの間で「交流会の期間中に、何が何でも如月都姫に会うべし」という絶対至上命令が下された。
「あの、如月さん……! もしよかったら、一緒に写真を撮ってもらえませんか!?」
廊下や中庭で都姫を見つけた姉妹校の生徒たちは、緊張で震えながらも、こぞってスマホを差し出した。
「うん、いいよー。はい、チーズ」
都姫がコテンと首を傾げ、完璧なゆるふわ笑顔とウインクを添えて画面に収まる。首筋のホクロや、ブラウスを押し上げる圧倒的なプロポーションが写り込んだそのツーショット写真は、姉妹校の生徒たちにとって、家宝レベルのステータスシンボルとなった。
こうして、チャンスを掴んだラッキーな他校の生徒たちがこぞってツーショットを撮影していく中、都姫の美貌は自校の枠を完全に飛び越え、姉妹校のコミュニティをも一瞬にして完全支配していくのだった。




