39 スカルウォーカーVSスカルウォーリアー
見上げる程巨大なスケルトンの魔物。スカルウォーリアー。
ルームガーダーであるこいつは、俺達を排除しようとその巨体を揺らし接近してくる。
そして、俺達が奴の間合いに入ったその瞬間手にした巨大メイスを天へ掲げると、そのまま勢いよく振り降ろしてきた。
マシロは素早く上空へ、俺は魔闘法により両足を強化して右へとそれぞれ回避する。
叩きつけられたメイスの一撃は、石作りの床を凄まじい轟音と共に破砕し土煙と埃が周囲を舞う。
思った通り動き自体は単純で遅い。
だが、あのパワーはやはり脅威的だな。
あんな物、一撃でも食らったら、とても耐えらるとは思えないない。
一撃必殺。
正にそれを体現したような存在だな。
マシロが空中で牽制として、ブレスを数発放つ。
だが、スカルウォーリアーの方は飛来する火球ブレスを、片手を振るい薙ぎ払う。
防御に使い煙を上げる片腕を、しかし気にする風もなく。
ずるずると床に巨体メイスを引きずりながら、俺の方に接近してくる。
どうやら空を飛ぶマシロよりも、地面にいる俺の方が潰しやすい獲物と思われたようだな。
ならばと、俺も床を蹴って距離を詰める。
あれだけの大きさの武器だ。
距離を縮めた方がその動きを制限できるだろう。
スカルウォーリアーは接近してくる俺を迎撃するため、メイスを両手に構え直すとそのまま水平に振るっての薙ぎ払ってくる。
咄嗟に魔闘法による魔力を更に両足に回し脚力を強化。
そのまま床をぐっと強く踏みこんでから、垂直に飛び上がり回避する。
眼下にはメイスを振りかぶった体制で固まっているスカルウォーリアーの姿。
落下の勢いを利用して、俺はメイスを握っている左手へと魔造剣を叩きつける。
重い手応えと共に、俺の魔造剣がスカルウォーリアーの左腕をその半ばまでを切り裂いた。
だが、そこまでだ。
刃を更に推し進めようと試みるも、この固い骨を両断できるだけの力は、残念ながら俺には無い。
ちっ。固いな。
一度魔造剣を引き抜き、更に追撃でもう一撃与えようとした瞬間、背後に強い殺気を感じた。
瞬時にカルウォーリアーの腕を蹴って飛ぶ事によってその場から素早く離脱。
直後、今まで俺がいた場所に、スカルウォーリアーの拳が通り過ぎていった。
空中を2度程回転した後、床に着地した俺は改めて魔造剣を構えてスカルウォーリアーへとその切っ先を向ける。
そこでふと、先程傷付けた箇所から、白い煙のような物が昇っているのに気付いた。
あれって……まさか……。
その光景に既視感を覚えて、急ぎステータスを確認する。
[種族] スカルウォーリアー
[状態] 通常
[ランク] D
[Lv] 20/20
[HP] 148/165
[MP] 45/50
[攻撃] 165
[防御] 85
[魔法攻撃] 16
[魔法防御] 30
[素早さ] 53
[所持スキル]
棍術Lv3 夜目 状態異常無効 剛力Lv3
肉体再生Lv3
今の現象には心当たりがある。
あの吸血鬼ローガスの使っていた肉体再生のスキルだ。
こいつもそのスキルを持っていたのでもしかしてとは思ってたが……。
やはり再生するんだな……厄介だ。
しかし、お蔭で分かった事もある。
ローガスとの戦闘時は、こうやってステータスをいちいち確認する暇なんて無かったのでこのスキルの効果を確認できてなかったんだが、どうやらこの肉体再生というスキルは、自身のMPを使って破損した部位を再生させる物のようだ。
奴の最大値MPが50に対して、現在MPは45まで減っている。
って事は、あのスキルは一度発動するのに使うMPが5て事になるよな。
ならば再生できる回数には限りがあるって事だ。
それに傷の深さによっても使用されるMPも変わる可能性もあるからな。
しかし困ったな。
治療する部分が骨だけでいいからか、見た所再生速度がローガスよりも早い。
しかも悪い事にHPも時間経過でじわじわと回復しているようだな。
HP自動回復のスキルに近い効果もあるのか?
案外スキルLvが3ってのも理由かもしれないが……。
どちらにしろ相当にタフな相手って事には変わらないか。
まったく嫌になる。
これは長期戦になりそうだな。
しかも、一発でも食らってらアウトな相手に対しての長期戦だ。
それがどれ位厳しい戦いになるのかを考えた瞬間、思わず頭を抱えたくなった。
まぁ、泣き言を言っても仕方ないんだがな……。
改めて魔造剣を両手でしっかりと握って、構え直す。
正攻法での長期戦で戦ってもいいのだが、その方法だ俺はともかくマシロが辛い。
ならばどうするか。
一番手っ取り早いのは急所を狙う事だ。
コアである魔石のある場所を破壊するなり、切り離すなりするのが効果的だろうか。
今までの経験から、スケルトンやゾンビ系の弱点は頭部なのは知っている。
多分、このスカルウォーリアーでもそれは同じだと思う。
頭部以外に魔石がありそうな部分が無いからな。
だが、こいつの頭部まで接近するとなると、そう簡単ではないだろう。
足を狙って転けさせてみるか?
あの巨体だし、片足を失えば倒れ込んだりしないだろうか……。
狙ってみるか。
『マシロ。もう一度ブレスであいつの気を逸らしてくれないか』
『わかった』
かなり高い位置を飛んでいるマシロだが、常に念話を接続してくれているのでしっかり俺の指示は届いている。
翼をはためかせながら、スカルウォーリアーの周りを旋回し、その頭部を狙って火球ブレスを連続で放つ。
――ドーン!ドーンッ!
火球ブレスが着弾と同時に爆発を起こし、爆炎でスカルウォーリアーの頭部周辺が一瞬見えなくなる。
マシロの攻撃が鬱陶しいと言いたげに、スカルウォーリアーは空中を飛び回るマシロを左手を振るって叩き落とそうとする。
だが、マシロの素早さの前にその攻撃は当たる気配はない。
俺から視線が外れたのを確認し、俺も両足に魔力を込めて一気に加速。
スカルウォーリアーの足元まで来た俺は、勢いをつけて、その右足に魔造剣の刃を叩きつけてみる。
結構な力を込めたつもりだが、薄くヒビが入った程度で、余りダメージを与えられてる様子は無い。
攻撃された事により足元の俺の存在に気付いたのか、スカルウォーリーは右足を上げて踏みつけてくる。
慌てて回避し、再び距離を取る。
直後に轟音が響き、スカルウォーリアーの振り下ろした右足が石造りの床をぶち抜いた。
その馬鹿げた威力に呆れつつも、俺は次の手を考える。
やはり剣術Lv1の補正だけだと、威力が足りないよな。
それにあの巨体を支えている足だ。
その骨の強度は腕よりも強いだろう。
やはり足元を崩すってのは難しいか?
いっそ魔造剣での攻略を諦めて、エンチャントを使って一気に決めるたほうが……。
いや。あれは最終手段だ。
それに万が一決めきれなかった時は、間違いなく俺はコイツに潰される。
ならばどうするか。
魔法剣以外に、何か使えそうな魔道具なんてあっただろうか?
弓や杖は俺には扱えないし、スモークグレネードもこいつ相手じゃなー……。
となると残るは……。
ああ、アレがあったな。
ふむ。案外いけるかもしれない。
幸いこの場所はダンジョンの中だ。
周囲に人の姿も無い。
ダンジョンの壁や床はある程度破壊されても時間が経てば勝手に修復されるし、かなり頑丈だ。
これなら、アレを使っても被害は出ないんじゃないかな?
よし……やってみるか!
『マシロ! 悪いが少しだけ時間を稼いでくれるか? 少し準備が必要だ。その間、なんとか奴の注意を俺から逸らし続けてくれ』
『はーい』
どこか気の抜けるような返事を返しながらも、マシロは鎌鼬を放ちスカルウォーリアーの頭近くを飛び回る。
その瞬間にターゲットが俺からマシロに移ったようで、スカルウォーリアーはメイスを空中に振り上げてなんとかマシロを追い払おうとしている。
俺はそれを見届けると魔法の袋の中身から目当てのものを取り出す。
それは黒い拳程の大きさの鉄箱。
立川が昔作ったという魔道式時限爆弾だ。
箱の蓋を開けてると、内部には赤に煌めく魔石が1つ。
この魔石に刻まれているのは、第5階級炎魔法の獄爆炎撃
球体状の炎を発生させ、それを瞬時に膨張、爆発させる炎の中級魔法らしい。
更にこの魔石に刻まれた術式には、色々とアレンジが加えられており、魔力を最大まで込める事により本来の物よりも、その威力を引き上げ、1分後に爆発させる。
作戦はいたってシンプル。
マシロがスカルウォーリアーの注意を惹きつけている間に、魔力をありったけ込めて、時間ギリギリでやつの足元で起爆させる。
スカルウォーリアーのステータスを見る限り、物理防御は高いようだが、反面魔法防御はかなり低かった。
なら、こいつを使えば流石に片足くらいは破壊できるだろうという考えだ。
頭部に向かって投げるのも考えたが、万が一弾かれでもした不味いからな……。
俺は手にした赤い魔石に、ゆっくりと魔力を練り上げ込めていく。
すると俺の魔力を吸う事により、魔石が眩く発光して俺の周囲を赤い光が照らしだす。
それに気付いたのかスカルウォーリアーの注意が一瞬俺に移るが、マシロが素早くその眼前を飛び回り鎌鼬を数発放つと、再びマシロの方へと攻撃へと戻る。
流石マシロだ。
しっかりと自分の役割をこなしてくれている。
だが、度重なるスキルの連発と飛行。
それに俺との念話を維持してるため、マシロの魔力もかなり消費しているはずだ。
急がなければな……。
焦る気持ちを抑え、魔石に刻まれている術式が暴走しないうよう、常に一定量に絞った魔力を送り続ける。
眼前ではマシロとスカルウォーリアーの攻防が繰り広げられている。
マシロは飛行を活かし、なんとか攻撃を躱し続けているが、徐々にその速度が落ちてきている。
マシロに向けて繰り出されているスカルウォーリアーのメイスや拳が、その小さな体を掠りそうになる度に、俺は内心歯噛みしつつ、マシロを信じて魔石の魔力が最大まで溜まるのをジッと待つ。
そして、ついにその時が来た。
魔力を最大まで込めた事により、赤の魔石が一際大きく発光すると、その後、チカチカと点滅しだした。
俺はそれを確認すると、箱の中に魔石を収納し蓋を閉める。
鉄箱の蓋には、起爆までの残り時間が表情されている。
カウントを確認しつつ、魔法の袋から追加で火蜥蜴の外套を取り出しそれをそのまま羽織る。
これでよし。
『マシロ待たせて悪い。コイツの注意を俺が引くから、すぐに離脱してくれ』
合図を送ると同時に、魔道式時限爆弾を左手で握りしめ、最大速度でスカルウォーリアーの足元へと一気に接近。
そのまま勢いを乗せ、右手に持った魔造剣をスカルウォーリアーの右足へと叩きつけ、マシロへ向けられていた注意を俺へと引く。
突然の足元への攻撃によってスカルウォーリアーはバランスを僅かに崩したようだ。
マシロはその隙にスカルウォーリアーの間合いから離脱したようで、俺はちらりと確認すると再び右足へと魔造剣を叩き込む。
忌々しそうにスカルウォーリアーは足元で攻撃する俺に、その暗い眼窩を俺へと向ける。
再び俺にそのヘイトが移った事を確認し、足元から一度離脱。
俺も無理に攻撃を続ける必要は無い。
時折繰り出されるスカルウォーリアーのメイスを躱しつつ、時が来るるまで、じっと耐えるだけだ。
スカルウォーリアーとの攻防を続けつつ、時折残り時間の確認をする。
表示されている起爆までの時間は後20秒。
そろそろか。
再び振るわれたメイスを転がって躱す。
常に奴の足元へ飛び込めるギリギリの距離を保ちつつ、俺はマシロへ次の指示を出す。
『マシロ。次に俺があいつの足元に潜り込んだのを確認したら、すぐに俺の元まで来てくれ』
『う、うん! わかった!』
正直今のマシロの体力ではかなり厳しい事だろうが、今はこの通りにしてもらうしかない。
更に追撃で上空から叩きつけられるメイスを躱すと、その足で床を蹴りあげ俺は前へ出る。
いつでも懐に飛び込めるように魔力を足に回していたかがあったな。
強化された脚力で瞬時に加速した俺は、握っていた鉄箱をスカルウォーリアーの足元に落とすとそのまま一気に駆け抜ける。
攻撃が来ると身構えていたスカルウォーリアーには、俺のこの行動の意味が一瞬理解できなかったようで、その動きが止まった。
起爆まで後10秒。
『マシロ。急げ!』
「シャァ!」
空中から勢いよく飛び込んできたマシロをそのまま抱きしめると、俺は更に走り部屋の奥。
その壁際へ。
そのままスカルウォーリアーに背を向けて蹲りつつ後ろを振り返る。
すると、スカルウォーカーの足元に落とした鉄箱が、その内部から真っ赤な光が漏れ出ていた。
その光と共に内部から溢れるエネルギーによって鉄箱がボコボコと形を変えてどんどん膨張していく。
そんな異常を察したのか、スカルウォーリアーは足元の鉄箱を踏みつけようと片足を上げた。
だが、次の瞬間。
鉄箱は凄まじい轟音と熱を周囲に撒き散らし、スカルウォーリアーを中心にして部屋中を爆炎で覆い尽くした。
爆発によって発生した衝撃や熱波が俺を襲うが、火蜥蜴の外套のお蔭で熱によるダメージは無い。
だが、衝撃そのものは殺せないようで、背を殴りつけられるような衝撃に襲われる。
俺はマシロを抱きしめつつ、その衝撃にじっと耐え続ける。
やがて、その衝撃も納まったのを感じると、そっと立ち上がり、俺はスカルウォーリアーの方へと視線を移す。
すると、そこには下半身を失って、倒れ込んでいるスカルウォーリアーの姿。
爆発によって破壊された背骨から下は、再生時の白い煙が大量に上がっているようだが、ダメージが大きすぎるのが原因か、その再生速度はかなり遅い。
残っている部分も所々ビビが入っていたり、一部は完全に炭化している箇所もある。
予想以上に上手くいった。
ここまで弱った今なら、止めを刺すことが可能だろう。
スカルウォーリアーが完全に再生しきる前に、その頭部を破壊してケリをつける。
『マシロ。まだ動けるか?』
『大丈夫っ!』
『よし。一気に止めを刺すぞ!』
俺はマシロを離すと、魔造剣と両足へとありったけの魔力を回す。
蒼く輝く魔造剣を構え、そのままスカルウォーリアー目掛けて走り出す。
俺の接近に脅威を感じたのか、スカルウォーリアーが右手に持ったメイスを出鱈目に振り回して近づけさせまいとする。
だが、体制が悪い状態で振るったからか、狙いがかなり甘い。
俺は止まることなく、その攻撃を躱し更に前へ進む。
そんな俺に対し、今度は左手で掴みかかろうとしてくるが、その腕にマシロがブレスを放つ事により妨害。
更に前へ。
地を蹴ってスカルウォーリアーの頭蓋骨へと飛び乗ると、構えていた魔造剣を勢いよく振り下ろす。
ガァァンという音と共に固い手応えがし、刃が弾かれる。
だが、それがどうした。
1度でダメならもう一撃。
それでもダメならもっと当て続ければいい。
スカルウォーリアーは度重なる俺達からの攻撃と、肉体再生により残りHPとMPがかなり減っている。
なので、ここで一気にその残りを削り取る。
更に追撃。追撃。追撃っ!
2度3度。4度5度と。
常に渾身の力を込め、同じ個所をひたすら狙い魔造剣をスカルウォーリアーの頭部へと叩き込み続ける。
青く輝く刃を叩きつける度に、スカルウォーリアーの頭部にヒビが入りさらにそれが徐々に広がっていく。
スカルウォーリアーは激しく暴れなんとか俺を振り落そうとしてるようだが、俺は左手でがっしりと奴の頭部を掴み離れない。
しがみ付く俺を頭部から引き離そうと両腕を動かしているようだが、その度にマシロが鎌鼬とブレスによってその行動を邪魔をする。
マシロが援護子を続けてくれているので、一番の脅威である両腕からの攻撃は来ない。
しかし、マシロも長時間の戦闘により直に限界近いだろう。
あまり時間をかけるわけにはいかない。
俺は右手に持った魔造剣を何度も何度も頭部へと叩きつける。
――そしてついに。
バキィィ!
そんな音をたて、ついにスカルウォーリアーの頭部の上半分が砕け散った。
カタカタカタカタっ!
それは恐怖かそれとも怒りか。
スカルウォーリアーは顎を激しく打ち鳴らし体を揺らすが、その動きにも力が感じられない。
割れた頭部の中に輝くは、一抱え程の大きさをした黒の魔石が1つ。
見つけた! これがコイツのコアだっ!
俺はその魔石を掴むと、最後の力を振り絞ってスカルウォーリアーの頭部から魔石を力づくで引っ張る。
ブチブチとまるで根っこを引き千切りながら植物を抜くような感覚を覚える。
構わず力の限り魔石を引っ張り、スカルウォーリアーの頭部から引きずり出した。
瞬間。
びくりと体を振るわせ、スカルウォーリアーから力が抜けていくのが分かる。
コアである魔石を無理矢理抜き取られた事により、その体を維持できずに、ガラガラと音を響かせながらその巨体が崩壊していく。
崩壊に巻き込まれないよう、俺は急ぎ離脱し距離を空ける。
背後では大きな骨が次々に床へと落ちては、乾いた音が響き渡る。
やがてその音が止んだ頃。
スカルウォーリアーの場所には、大量の巨大な骨が散乱する光景だけが広がっていた。
【経験値を250獲得しました】
【獲得経験値が一定値に達しました。Lvが20に上りました】
【種族Lvが最大になりました。条件を達成】
経験値250……。
ははは……流石ルームガーダーだな。
『マシロ……無事か?』
『平気。でも、流石にちょっと疲れた……』
パタパタと翼を羽ばたかせ、俺のすぐ近くに降り立ったマシロがそのまま床にぐでっと体を預けて倒れこむ。
どうやら相当無理をしてくれていたようだ。
そっとその頭を労わるように撫でてやると、上機嫌そうに尻尾をゆらゆら揺らしている。
しかし、ようやく目標のLv20に到達できたな。
これで俺も次のランクへと上がれる。
次は一体どんな種族が選択できるのか……。
可能なら魔法を使えたり、魔力が多めな魔物があるといいんだがな。
あー……しかし、また無茶な使い方をしたせいで魔力が足りない。
体が物凄く怠い。
たまらずにそのまま大の字で倒れ込む。
ダンジョンの中でこのような無防備な状態は本来危険なのだが、ルームガーダーを倒せた場合、その部屋は丸一日どんな魔物もスポーンしない安全地帯となる。
なので、少し位はこうしててもいいだろう。
このままマシロと共に少し休息を挟んで、魔力が回復次第俺の進化先をゆっくりと決めるとするか……。




