表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

622/623

有名になるのも大変です1

 武器も防具もない。

 予備の武器はあれども、それで活動するつもりはなかった。


 多少のんびりとしようかなと思っていたトモナリのところに思いがけない話が舞い込んできた。


「まさか用意してもらえるとはな」


「どうなのだ? 似合うのだ?」


「ああ、似合ってるよ」


 トモナリとヒカリは今テレビ局にいた。

 当てがわれた控え室の中、目の前には『未来のスター覚醒者大集合!』と書かれた台本が置いてある。


「とぉーても! 可愛いですよ! 後でドレスもあるのでお色直ししましょうねー!」


「本当似合ってる!」


 スタイリストの女性たちの黄色い声を浴びて得意げなヒカリは今、タキシード姿であった。

 ヒカリに合わせて作られたタキシードとおしゃれなワンポイントの蝶ネクタイはヒカリによく似合っている。


 今日トモナリたちがテレビ局にいるのは収録のため。

 なんでも若くて才能のある覚醒者を集めて紹介する番組をやるということで、トモナリにも声がかかった。


 非常に悩んだのだけど、トモナリは出演することにした。

 ヒカリのタキシードはテレビ局が用意してくれた。


 見栄えがするので用意させてくれという話だったが、思いの外いいものである。

 トモナリもかっちりとしたスーツに髪型も整えている。


 あまりちゃんとフォーマルな格好をすることは少ないので、少し気恥ずかしさもある。

 ただこれからテレビに出ると思うと、いつものようなゆるい格好はできない。


「トモナリもぉ〜カッコいいのだ!」


「ふふ、ありがとう」


 回帰前は特に取り柄もなくお金もなかったので、見た目を気にしたこともなかった。

 常にヨレヨレの格好だったし、目には生気がなくてクマも酷かった。


 今も忙しいけど睡眠なんかはしっかり取っているし、世界樹の加護のおかげか体力の回復も早くて目の下にクマなんてない。

 顔つきが変わったなんてことはないと思うのだけど、小綺麗にして健康的なだけでもそれなりに違うような感じもする。


「……ただあんまモテないんだよな」


 結構ここまで活躍してきた。

 熱烈なファンの一人ぐらいいてもおかしくないのだけど、そうした気配をトモナリは感じていなかった。


 なんならそんな雰囲気を飛ばしてくるのはメイリンぐらいだろうと個人では思っている。

 実際トモナリはそれなりにモテていたりするのだけど、なんせみんなの注目はヒカリに持っていかれがち。


 常にヒカリも一緒にいる関係で異性と甘い雰囲気になるということもほとんどない。

 なんとなく好意を向けられていても気づいていないトモナリは、鈍感な男なのであった。


「まあ別にいいか……」


 どの道、世界を救わないことにはおちおち恋愛もしていられない。

 メイリンも美人だし、多少尻に敷かれそうな雰囲気はあるけど悪くはないと思った。


「トモナリには僕がいるのだ!」


 ヒカリはドーンと胸を張る。

 少なくとも独り身でも孤独ではない。


「そろそろ他の人に挨拶でも……」


「ん? はーい」


「せーんぱい!」


「あれ、ウルマじゃないか」


「ご挨拶に来ましたぁ!」


 ドアがノックされて、人が入ってきた。

 それはサクラコで、トモナリは少し驚く。


 トモナリの二つ下の後輩で、王職である刀王を職業としている有望な覚醒者である。

 サクラコはトモナリを見てニッコリと笑顔を浮かべる。


「お前も呼ばれたのか?」


「はい! 交流戦で活躍したんですよ!」


「そうなのか」


「あっ、可愛い後輩の活躍、見てないんですか?」


「ああ……悪い。ちょっと忙しくてな」


 もうそんな時期だったのか、とトモナリは笑って誤魔化そうとする。

 ちょうどそのあたりの時期は、メイリンの子供助けだったり古代遺跡だったりと忙しかった。


 今回もそこそこ頑張ったとは聞いていたが、細かな内容は知らなかった。


「一位は逃しちゃいましたけど、個人準優勝だったんですよ!」


「へぇ、それは頑張ったな」


 サクラコならば優勝も難しいものではないと思っていた。

 準優勝でもかなりすごい。


 ただ優勝は誰なんだ、と少し気になった。


「頑張ったんで、後でご褒美ください」


 サクラコは上目遣いでトモナリのことを見つめる。


「ご褒美? 何か欲しいもんでもあるのか?」


「じゃあ後で聞いてもらってもいいですか?」


「……俺にできることにしろよ?」


 何をお願いされるのか。

 サクラコも意外と常識はちゃんとしている子なので、無茶なことは言わないと思う。


 それでも何をお願いされるのか想像もできない。


「はぁーい!」


「他に来てる人は?」


「番組に招待されたのは私だけです。学長先生が保護者として来てますよ」


「学長が? それは挨拶したいな」


 マサヨシに会うのも久々だ。

 なかなか連絡を取るような機会もないけれど、お世話になったことは忘れていない。


「控え室にいると思いますよ」


「というか、一緒に来ればよかったのに」


「先輩に早く会いたかったんですもん」


「ぬおっ! 僕を置いていっちゃだめなのだ!」


 今回出演する覚醒者の中でもトモナリは若い。

 つまり多くが覚醒者としての先輩になるので、トモナリはヒカリとサクラコと共に挨拶回りに行くことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

元悪魔、人間に生まれ変わったので神を皆殺しにします~世界をリセマラしようとする神を止めろ

死体漁りの簒奪者〜復讐と人類救済、骨の身には重すぎやしないか?

作品一覧

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ