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【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十一章

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古代遺跡攻略6

『ふっふふーん、任せてぇー!』


 青き姿になったトモナリの手には剣のルビウスも戻ってくる。

 一瞬酷く歪むほどの力で殴られたはずなのに、倒れることもなかったオーガは殴られた顎をさする。


 あまり大きなダメージを受けているようには見えなかった。

 似たような名前のオークは大体弱い方の部類のモンスターだが、一文字違うだけでずいぶんと違うものである。


「……ヤバい! 耳を塞げ!」


 オーガが息を吸い込む。

 胸が大きく膨らむ様子を見て、トモナリは危険を感じた。


「うぅ〜〜〜〜ッ!」


「うぎゃっ!?」


 オーガが吸い込んだ息を一気に吐き出して、叫んだ。

 魔力を込めた咆哮は古代遺跡全体を揺るがす。


 耳を塞いだのに、それでも音が体の中に侵入してきて、まるで全身を殴られているかのような衝撃に襲われた。


「くっ……」


 オーガの咆哮が止まってもそれが分からないほどの耳鳴りが残る。


『主人よ、来ておるぞ!』


 オーガの咆哮にダメージを受けていたのはトモナリも同じだった。

 耳が聞こえず、視界すら歪んでいた。


 ルビウスの声が頭の中で響いてトモナリはハッとした。


「ルビウス、エド、頼む!」


 オーガがトモナリに迫る。

 けれどトモナリもすぐに動ける状態じゃない。


「任せよ!」


「偵察ばかりが仕事ではないからな!」


 トモナリはルビウスとエドを召喚する。


「カアっ!」


「ぬぅっ!」


 最初からデカ竜姿の二人はオーガの攻撃を阻もうとする。

 ルビウスは口を大きく開けて青く燃え盛るブレスを放ち、エドは床を踏み鳴らして隆起させる。


「なんと……!」


「馬鹿げた力よ」


 オーガは雄叫びを上げながら斧を振り下ろす。

 ルビウスとエドの攻撃がまとめて打ち消されて、驚きが隠せない。


「これはどうですか?」


「ディーニ!」


「全身を硬化させて咆哮を無効化いたしました」


 ディーニの腕が伸びてきて、オーガの眉間に突き刺さった。

 サントリやメイリンまで怯んでいるような中で、平然としているのはオーガの咆哮を完全に無効化していたから。


 ディーニの能力は体の材質や形を変えることである。

 もっというと体を金属化させて、伸ばしたり武器にしたりすることができるのだ。


 危機を察知したディーニは耳を金属化して音を遮断した。

 それだけじゃなく薄く体を金属で包んで咆哮のダメージも防いでいた。


「ただ……硬いですね」


 ディーニは目を細める。

 あわよくばオーガを倒すつもりの一撃だった。


 頭に攻撃を受けて後ろに倒れたオーガは、血を流しながら立ち上がっていた。

 額に小さく穴が空いたけれども、攻撃は頭蓋骨で止まっていた。


 表面的な防御力は高くないようでも、肉体的な強度は高い。


「さて……仕切り直しだな」


 まだ少し耳鳴りはするものの、いくらかマシになった。

 オーガの連続攻撃を乗り切ってサーシャも復活したし、立ち上がる間にトモナリたちの方も体制を立て直していた。


「今度はこっちから行くぞ!」


「‘耳……痛いわね!’」


 メイリンの剣が飛んでいく。


「‘もう分かってるわよ’」


 指を二本立てて剣を操る。

 オーガは剣を弾き飛ばそうと斧を振るったが、メイリンは正面から剣をぶつけることをせずに斧を受け流す。


 二本の剣を巧みに使って攻撃を受け流されたオーガの体は、大きくバランスを崩した。


「足狙うぞ!」


「オッケー!」


 ユウトとミズキがオーガの足元に入り込む。


「でりゃああああっ!」


「はあっ!」


 狙いは足。

 ユウトが右足を、ミズキが左足を切り付ける。


 ふらりと前に出した右足に上手く力が入らなくて、オーガが膝をつく。


「私にも、プライドはあるよ」


 戦意を失わず斧を振り下ろそうとするオーガの前にサーシャが飛び出した。

 一撃でやられてそのまま終わりでは、サーシャとしても自分に納得がいかない。


 全てのスキルを使い、斧を受け止める。

 膝を屈した状態で、万全の力ではなかったとしてもオーガの力は凄まじい。


 しかしサーシャは正面からオーガの斧を受け切った。

 骨が軋むような衝撃が全身を駆け抜けたけれど、止めてやったとサーシャは珍しく小さく笑みを浮かべている。


「またそれか! 同じ手は喰らうかよ!」


 以前戦ったブラックオーガが決闘を強制するスキルを持っていたが、古代遺跡のオーガはそうしたスキルを持っていない。

 純粋な能力ではブラックオーガよりも古代遺跡のオーガの方が高そうだけど、変なスキルがないなら対処のしようもある。


 オーガが息を吸い込み、胸が大きく膨らむ。

 また咆哮しようとしていると気づいたサントリが炎をまとった拳を振り上げる。


「はははっ! なんだそれ!」


 サントリのアッパーが叫ぼうとしたオーガの顎を殴りつけて無理やり閉じて塞いだ。

 一度吐き出そうとした空気は止められず、唇をブルブルと震わせるようにして出てきた。


「一気に攻撃を叩き込むぞ!」


 圧倒的な力があるならゴーレムも怖くないだろう。

 ゴーレムも基本的には正面から攻撃してくるタイプで、上回る力があれば難しい相手でなくなるから。


 けれどもトモナリたちは一人一人がオーガより弱いけれど、考えて、協力して戦う。

 パワーだけでねじ伏せられると思うなら、それは大きな間違いである。

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ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

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