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【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十一章

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天才vs天才1

「‘とりあえず二人……死んでもらいましょうか’」


 先手はこちら。

 メイリンの腰から剣が一人でに抜けていく。


 赤と青の剣はメイリンに付き添うように浮かび上がる。

 指を二本立てたメイリンはまるで指揮でも取るように手を動かし、剣を操作する。


「‘ウーを殺したいけど……それは無理でしょうから’」


 指を短く鋭く動かす。

 赤と青の剣が勢いよく部屋の中に飛び込んでいき、それに気づいたのはウー一人だけだった。


「‘全員、敵襲……チッ!’」


 赤い剣が子供を檻に押し込めようとしていた男の首を斬り、青い剣がウーの横にいた男の胸に突き刺さる。


「‘赤い剣に青い剣……これは…………メイリン!’」


 赤と青の二振りの剣は目立つ。

 それだけならまだ似たようなものもあるかもしれないけれども、赤い剣と青い剣を手も触れずに飛ばして攻撃までできる覚醒者はほとんどいない。


「‘どうも、久しぶりね’」


 スッとメイリンが姿を現すと、ウーと一緒に来ていた覚醒者たちが驚いた顔をする。


「‘お前……どうしてここに?’」


「‘自由になったから、ちょっと旅行がてら観光してたのよ’」


「‘祖国を裏切っておいて、旅行だと?’」


 会話の間に剣はメイリンのところに戻っていく。


「‘あいつは知り合いなのか?’」


 ウーたちは元同僚なのでメイリンのことを知っているけれど、他の男たちはメイリンのことが分かっていないようだ。


「‘ああ、かなり厄介な相手だ。ガキを連れてくる計画を台無しにしてくれた張本人さ’」


「‘なんだ。俺たちの恩人か’」


「‘そんなこと言ってられないぞ’」


「‘相手は女一人だろ? それも美人だ’」


 リーダー風の男は舌なめずりをする。

 メイリンを知らないということは実力も知らないということである。


 まだトモナリたちが姿を現していない現状で知らない連中からすると、メイリンは単独で乗り込んできた女に見えている。

 仲間をやられはしたが、それは奇襲によるもの。


 圧倒的な人数優位な今では余裕があった。


「‘あら、私が一人だと思う? もちろん一人でもあなたたちぐらい相手にできるけど……’」


「‘……うわっ!? ふぎゃ……’」


「‘なんだ!? 何が降ってきやがった!’」


 また一人死んだ。

 天井に張り付いていたエドがパッと頭から落ちて、真下にいた男の頭に噛みついた。


 見た目緩めないオオサンショウウオであるが、実態はドラゴンだ。

 噛みつかれた男はそのまま頭を噛み潰された。


 一瞬の出来事に男たちも何が起きたのか分からないようである。


「退却」


 エドは相手が冷静になって攻撃してくる前に地面を這って逃げていく。


「‘あれはなんだ……仲間がいるのか!’」


「‘だからそう言ってるでしょ?’」


 トモナリたちも姿を現す。

 ウーは一人じゃないという言葉を虚勢だと思っていた。


 メイリンが一匹狼気質で、誰かと行動することをあまり好まないということを知っている。

 だが思っていたよりも仲間が多くて驚いてしまう。


「‘ガキどもをさらった後の足取りがわからなかった。日本に連れて行った後どうなったのか不思議だったが、日本人のお友達がいたとはな’」


「‘私も、意外と顔が広いのよ?’」


「‘みくびっていたよ。だが感謝もしている’」


「‘感謝?’」


「‘お前が国を裏切ってくれて、さ’」


 ウーは細い目をさらに細めてニヤリと笑う。


「‘俺はお前と比較されてきた。俺も天才と呼ばれていたはずなのに、お前が現れて一気に天才の名を奪われた。だが自らお前は立場を手放した!’」


「‘そんなものに縋ってるから……私に追いつけないし、ただイジメをするだけのクズに成り下がるのよ’」


「‘なんだと!’」


 メイリンがため息を漏らして、ウーは顔を赤くして怒る。


「‘誰かがいなくなったから天才と呼ばれるようなら真の天才じゃないわ。それに……本当の天才は他にいるのよ?’」


「‘何? お前を超えるほどの奴がいるというのか?’」


「‘いるわよ。私のダーリンが’」


「‘メ、メイリン?’」


「何してるのだ!」


 メイリンは薄く笑顔を浮かべるとトモナリの頬に軽くキスをする。

 それを見てヒカリはムッとしてメイリンをトモナリから遠ざけようと引っ張り、ウーも目を見開いてワナワナと体を震わせていた。


「‘それで……どうする?’」


「‘報酬を倍払う。あいつらを殺せ’」


「‘よしっ! お前ら仕事だ!’」


 仲間をもう二人も殺されているというのに男たちに動揺するような様子もない。


「‘……ぐっ!’」


 赤い剣が飛んできてウーは防御する。

 防いだのにも関わらず、ウーは大きく後ろに押されてしまう。


「‘あなたの相手は私よ’」


「‘お仲間を信用しているようだな!’」


「‘あなたはヨーロッパ方面の担当だったからあまり知らないのかもしれないけど……ダーリンって強いのよ? 作られた天才の私なんかとは違う……本物の天才’」


「‘天才なのもムカつくし……そのダーリンってやつも気に触るな! お前らはあっちを先にやれ!’」


 メイリンはウーの方に向かっていく。

 ひとまずメイリンがウーを引き受けるという形に持っていくことは成功した。

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ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

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