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【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十一章

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お宝1

「おったから!」


「お宝! おっ……たから!」


 トモナリたちは慎重に宝物庫には足を踏み入れる。

 ヒカリとユシルはもうすでにどんなお宝があるのかワクワクとしている様子だが、宝物庫にも罠があるかもしれないとトモナリは警戒している。


「………………うーん?」


 宝物庫の中は広い部屋になっている。

 体育館ぐらいはありそうな広さがある部屋の中には、棚やテーブルのようなものが並べられていて、何かが置いてあった部屋のような雰囲気は感じさせる。


 しかし何も置いていない。

 綺麗なもので、お宝の一つもなかった。


「ががーん! 何もないのだ!」


 お宝を期待していたヒカリはショックを受けた顔をしている。

 ちょっとは苦労したのに、何もない。


 トモナリたちも宝物庫が空なことに少しショックだった。


「クエストまで出て、あんだけ苦労してゴーレム倒して……何も無しかよ?」


 見えない何かでもないか。

 ユウトは淡い期待で棚を触ってみるけれど、指先に少し埃がついただけだった。


「ぶぅっ!」


 ユシルも拗ねたように口を尖らせている。


「にしてもおかしいよな」


「そうだよね。宝物庫っていうのに空だもんね」


「おかしーのだ!」


 これが何もなく入れる宝物庫ならこんなこともあるのだろうと無理矢理自分を納得させるだろう。

 しかし今は、クエストがあった後のことである。


 ゴーレムナイトは難敵であるし、クエストまで出現したということは何かあることが間違いなはずなのだ。

 こんなふうに空でした、と期待外れな結果に終わることはあり得ない。


「ここを捜索しよう。何かがあるはずだ」


 パッと見て何もないと終わらせることは簡単だが、絶対に何かあるはずだとトモナリは感じた。


「隠されたお宝……もしかしたらどこかに繋がる通路とかそんなものもあるかもしれない」


 報酬が物だとは限らない。

 攻略を簡単にするギミックがあったり、もしかしたら隠し通路的な報酬なこともある可能性も否定できない。


 宝物庫に何もないからと諦めてはいけないのである。


「うーん……何もなさそうだけどな」


「何か見つけるのだ!」


 みんなで手分けして部屋の中を見ていく。

 よくテーブルなんかを見るとホコリの積り具合から何かしらのものがあったことはうかがえた。


「‘どーお、ダーリン?’」


「‘何かある気はするんだけどな’」


 トモナリは宝物庫の奥側を見ている。

 壁に備え付けられた丈夫な棚が並んでいて、何も置いていない。


 ここにお宝があるというヒカリの勘は当たっていた。

 今度はトモナリがここに何かがあると感じていた。


 棚や壁をつぶさに観察していく。


「………………」


「‘ダーリン? どうかしたのかしら?’」


 トモナリはある棚の前で足を止める。

 少し離れてみたり、足元を見つめたりとメイリンはトモナリの行動を可愛いと思いながら眺めていた。


「‘この棚だけ埃がない’」


 宝物庫は長い間使われていないような雰囲気がある。

 地下に作られた宝物庫は壁や床が劣化したのか、粉のような埃が積もっている。


 当然棚やテーブルも同じ状態なのだけど、妙に綺麗な棚がある。

 同じ棚の上下は埃が積もっているのに、その段だけ埃がなくて綺麗だった。


「‘下……引きずったような跡があるよな?’」


「‘確かにそうね’」


 怪しさを感じたトモナリは棚の周辺を観察していた。

 棚の前には何かを引きずったような痕跡がある。


「みんな、こっち来てくれ!」


 ここだ。

 トモナリの勘がそう言っている。


「何なのだ?」


 みんなのことを棚の前に呼び寄せる。


「ここが怪しいと思うんだ。ここだけ埃がないし、床には何かの跡がある」


「あっ、本当だ」


「さっすがトモナリだな。んで……どうしたらいいんだ?」


「そこまでは分かんない」


 トモナリは埃がない棚に手を伸ばす。

 棚板を掴んで押したり引いたりしてみる。


「おっ?」


 グッと持ち上げてみると、軽く棚板が動いでガコンと重たい音がした。


「何か作動したようだね」


 壁の中から何かの音が響いてきて、地面が揺れる。

 埃のない棚はスイッチになっていた。


「あっ、後ろ!」


 何が起こるのかとみんなで棚を注目していたのだけど、変化は後ろで起きていた。


「……階段か」


 宝物庫ど真ん中の床が開いてしまった。

 覗いてみると、下に降りていく階段があった。


「おったから〜」


 何かが見つかってヒカリの機嫌も治った。

 トモナリたちは階段を降りていく。


 階段の壁には光る石が並べられていて明るい。


「大きな扉……」


 結構下まで降りたところには扉があった。

 石で作られた巨大な扉はどうやって開けたらいいのかも分からないが、うっすらと開いていて一人ぐらいなら入れそうだった。


「敵はいなさそうだな。エド!」


「任せろ」


 軽く覗いた感じでは危険なものもない。

 しかしトモナリは油断せずエドを呼び出して先に中に入れる。


 今回はカメラをつけて、手元のスマホで中の様子を一緒に確認できるようにしてある。


「ここにも何もなさそう」


 とりあえず襲いかかってきそうなゴーレムはいなかった。

 ただ部屋の中にもお宝があるという雰囲気ではない。

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ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

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