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【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十章

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世界樹の加護1

「てっきりアレと戦うもんだと思ってたんだけどな」


「俺もだよ」


 トモナリはため息を漏らしてしまう。

 ゲート攻略の表示は出たものの、それを少し信じられなかった。


 ちょっと強い個体だと思っていたら、実はゲートのボスだった。

 赤い羽根の飾りがついた黒い鎧の兵士こそゲート攻略の条件である軍団長であったのだ。


「まさかボスもボスだと思わず倒されるとは思わなかっただろうな」


 ユウトは笑う。

 トモナリたちとしては当然次があるものだと想定して戦っていた。


 なので全力ではなく、多少の余力を残しながらの戦いとなった。

 苦戦というほどではなくとも、倒すのに時間がかかってしまったのはそれが原因でもあった。


「んじゃアレは何だっただろな?」


「演出ってやつじゃない?」


 軍団長を倒し、ゲートを攻略した。

 四つのゲートのうち一つが消滅した。


 それは良いことであり、何の文句もない。

 しかし、疑問は一つ残ってしまう。


 城に突入する前に、トモナリたちのことを黒い鎧の騎士が見下ろしていたことはみんなが見ている。

 てっきり黒い鎧の騎士と戦うものだと思っていた。


 けれども結局チラリと姿を見せただけで、戦うことはなくゲートの攻略は終わってしまったのである。

 ゲートの攻略条件は軍団長を倒すこと。


 究極的にいってしまえば、軍団長以外のモンスターは倒さず全て無視しても攻略はできてしまう。

 けれども戦わなくてもいいということと全く戦いに関わってこないことは、全くの別物である。


 しっかり姿まで現しておいて、戦いの気配もなく終わりということは普通はあり得ない。


「まっ、あのヤバそうなのと今戦わなくてよかったけどさ」


「もしかしたらトモナリ君みたいに飛んでいって戦えばいいものもらえたのかもね」


「あー、その可能性はあるな」


 時にシークレットクエストと呼ばれ、隠された条件をクリアすることで報酬が発生するものもある。

 ゴブリンキングやモーノたち五姉妹もシークレットクエストの一つだ。


 城の中に入って軍団長と戦わず、直接黒い鎧の騎士のところに向かえば戦えた可能性はある。

 もしあそこで倒していたら何かの報酬が発生したことあるかもしれない。


「ただ危険すぎるな……」


 世界樹のゲートでの黒い鎧の騎士は世界樹が再現したもので、百パーセントの力ではなかった。

 それでもイヌサワたちがいて何とか倒せたぐらいである。


 トモナリが一人で乗り込んでいって倒せる相手なのかは分からない。

 報酬はあるかもしれないけれど、リスクがあまりにも大きい。


「まあ、どうせもう攻略はできないしな」


 何にしてももうゲートは消えてしまった。

 試す気もなかったが、試すこともできない。


「他のゲートでも同じことが起こるかもしれないから注意だけはしておこう」


 何にしても残りのゲートはあと三つ。

 高レベルが一つと低レベルが二つである。


「サクサクと攻略してもらってこの戦いも終わりにしようか」


 ーーーーー


「うーん、黒い鎧の騎士は、俺たちのことを見にきた?」


 低レベルのゲート二つは簡単に攻略できた。

 というのも秘訣がある。


 トモナリはゲートに覚醒者の他、五姉妹を送り込んだ。

 五姉妹はゲートの条件を無視して中に入ることができる。


 覚醒者としてはトモナリたちと同じレベル60から70前後の力を持つ五姉妹が、それよりも低いレベルのゲートに入れば無双とも言える状態になる。

 一番レベルの低いゲートの中はトモナリたちが入ったものと同じく、城のある町であった。


 黒い鎧の兵士が押し寄せてきて、城の中で白い羽の装飾のある黒い鎧の兵士を倒して攻略となった。

 ただ城の上から黒い鎧の騎士が見下ろしてきたのも同じであったようだ。


 まるで攻略しようとしている覚醒者のことを観察しているようだ、とトモナリは感じた。

 これから先に黒い鎧の騎士は、試練ゲートのボスとして現れる。


 ゲート同士に繋がりがある。

 そんなことを回帰前に考えたことも話に聞いたこともない。


 しかしないとも言えない。


「偵察、あるいは観察……」


 黒い鎧の騎士は世界樹を守ろうとするトモナリたちのことを見にきた。

 そうだとしたら、少し怖い。


 ゲートを通じて相手のことを偵察しているなんて、戦略的なものを感じる。


「おっ、帰ってきたぞ!」


 残る一つの高レベルのゲートからイヌサワたちが出てくる。

 何人か怪我人はいるようだが、人数は入った時と同じでトモナリはホッと胸を撫で下ろす。


「イヌサワさん、お疲れ様です」


「みんな出迎えご苦労様」


 トモナリが声をかけるとイヌサワはニコリと笑顔を浮かべる。


「どうですか?」


 戻ってきたことから結果は分かっているが、問題が起きて撤退してきたこともあり得る。


「すごーく大変だったんだからね」


 口ではそう言いながらもイヌサワはグッと親指を立てる。

 その直後、ゲートが光を失って消えていく。


「トモナリ君が言っていた黒い騎士も……おっ?」


 イヌサワたちが攻略をしていた高レベルゲートにも黒い鎧の騎士が現れた。

 そんなことを話そうとしていたら、世界樹から魔力が溢れ出した。


 温かみを感じるような魔力の波動が世界樹を中心として広がっていく。

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ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

元悪魔、人間に生まれ変わったので神を皆殺しにします~世界をリセマラしようとする神を止めろ

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