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【ネトコン受賞!】ラスボスドラゴンを育てて世界を救います!〜世界の終わりに聞いたのは寂しがり屋の邪竜の声でした  作者: 犬型大
第十章

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四つのゲート2

「まあ、基本的には変わらないだろうしな」


 トモナリは軽くため息を漏らす。

 ゲートに入ったからと出てくるモンスターが全く別のものになるなんてことはなく、基本的には外に出てきた黒い鎧の兵士と戦うことになるだろうと考えていた。


 ドローンを回収して、トモナリたちは城門を潜り抜ける。

 中世の町並みという感じ。


 観光しに来たのだったら雰囲気は悪くないが、今はゲートの中であり天気はドヨンとしている。

 どこか空気は重たく、いつモンスターが現れるか分からない緊張感が一行を包み込んでいた。


「……現れたな」


「なんだかこっちが悪者みたいな感じだな」


 大きな通りを進んでいたら脇道から黒い鎧の兵士がゾロゾロと出てきた。

 通りを塞ぐように横に広がり、トモナリたちに槍を向ける。


 まるで侵入者に敵対しているかのよう。

 実際ゲートには侵入してきているのだけど、先に手を出してきたのは黒い鎧の兵士たちの方である。


「まあ、なんでもいい。倒して進むぞ!」


 黒い鎧の兵士のリーダーらしき個体が上げた手を振り下ろすと、黒い鎧の兵士たちも一斉に動き出す。


「サーシャ!」


「うん。ふっ!」


 サーシャが前に出る。

 黒い鎧の兵士たちの槍がサーシャに向かい、サーシャは体勢を低く保って盾を突き出す。


 複数の攻撃をまとめて受け止める。

 流石に完全に受け止めきれず、少しばかり後ろに押されてしまっている。


 けれども先んじて突っ込んできた黒い鎧の兵士の勢いは止められた。


「スキル抜刀術!」


 ミズキが腰に差した刀を抜きながら相手を切り裂く。

 襲撃は非常に大変だった。


 モンスターが多くて戦い通しだったのだけど、その分経験値だって得られた。

 ミズキも襲撃の中でレベルが60を超えていた。


 新たなスキルも得て、やる気十分である。


「ヘキサム、ゴー!」


「ウォン!」


 大きくなったヘキサムが前足を振り下ろす。

 鋭い爪は鎧を切り裂いてひしゃげさせ、大きい図体ながらも突き出される槍をかわして反撃に頭を噛み砕く。

 

 シテトラはヘキサムの背中に乗って攻撃の指示を出している。


「とりゃ」


 軽い声のトーンと違ってペンターゴの一撃は重たい。

 鉄の棒の先に丸い鉄球がついたどこからでも殴れるハンマーは、見た目の単純さからは想像もできない破壊力を発揮する。


 下から殴り上げられた黒い鎧の兵士は高く打ち上がり、もんどり打って頭から落ちてくる。

 シテトラとペンターゴもしばらく戦いから離れていたが、襲撃で否応なしに戦えば勘も取り戻していた。


「トモナリ! また来るのだ!」


 飛んでいるヒカリには、城の方向から黒い鎧の兵士がドタドタと向かってきているのが見えていた。


「はぁー、襲撃とかわんねぇな」


 ユウトは思わずため息を漏らしてしまう。

 立ちはだかる黒い鎧の兵士を倒し、トモナリたちは少しずつ前に進んでいく。


 最初は手近な黒い鎧の騎士を回収していたのだが、面倒になったし意外と数も多いので途中から諦めた。


「ふふ、こういうのも良いわね」


「何がいいんだ、姉さん?」


 モーノは思わず笑みを漏らす。


「戦いがいいってわけじゃないけど、こんなふうに背中を信頼預けて一緒に戦えるのは、嬉しいわ」


 サントリたち妹を守るため、モーノは自分の精神が壊れるほどに戦った。

 孤独で希望も見えないような戦いだった。


 でも今は仲間と、そして妹たちがいる。

 もはや妹たちもただ守られる存在ではなく、互いに背中を預け合えるような頼もしさがある。


 本当なら戦いなんてない方がいい。

 戦いがあるというのは寂しいことだけど、誰かと共に戦えることは嬉しさを感じずにいられなかった。


「私たちも子供ではないのです」


「そうね、ディーニ。……あなたたちをもっと信頼していたら何か変わっていたかしら」


「さぁな。変わっていたかもしれないし、変わらないかもしれない。でも……なんにしても今は嫌いじゃない」


 サントリは炎をまとった拳で黒い鎧の兵士をぶっ飛ばす。


「立派でイケメンなご主人様に従ってりゃお金も住む場所もある。やることは戦ってりゃいいんだからさ」


 サントリはニヤッと笑う。

 トモナリは基本的にあれこれと細かく言ってくることもない。


 自由にしていられるし、時にこうして戦えば仕事してるようなものである。

 トモナリのことも嫌いじゃないどころか、むしろ好きだ。


 何かボタンの掛け違いがあって、こうした状況になっていたとしても悪いものではないと今は思えていた。


「そうねぇ。早く終わらせてドラマの続き、見たいわね」


 モーノも生活に順応し始めていた。

 ディーニの勧めで恋愛ドラマなんかを見てハマり始めている。


「んじゃ……さっさとコイツらぶっ飛ばすか!」


「そうね〜!」


 モーノの雷撃とサントリの炎撃がほとばしる。

 大きな爆発が起きて黒い鎧の兵士がバラバラになって吹き飛んでいく。


「外で戦った奴よりも強いね」


「そりゃゲートのレベル違うからな」


 トモナリたちが戦ったのは北のゲートから出てきたものである。

 東のゲートは条件となるレベルが一段階高く、当然ながら黒い鎧の兵士も北より一つ強いのだった。


 それでも今のところは問題なく進んでいる。

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ネトコン14受賞! なのだ!!!

この度ネトコン14にて、NTTソルマーレ様よりコミック賞での入賞をいただきました!

これからこちらの作品はコミカライズを目指していくことになります!

コミカライズの目標としては来年公開らしいです。

まだまだどうなるかはわかりませんが、これからもよろしくお願いします!

NTTソルマーレがどこかって……? あれだよ、コミックシーモアのところだよ!

僕がコミカライズされるのだ! みんなありがとうなのだ!

気分転換に書いてた新作も公開しちゃう! 読んでね!

元悪魔、人間に生まれ変わったので神を皆殺しにします~世界をリセマラしようとする神を止めろ

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