旅立ち
今回ながめです。
僕は父さんが炎のなかに消えていったあと、僕はお父さんが言った通り、皆を避難させることを優先した。
(まずは武器を手に入れよう。)
今僕がいる場所から家まではそう遠くない。急いで行けば三分で着くはずだった。
だけど現実はそこまで甘くなかった。
あともう少し、あと角を一つ曲がれば家に着くのに、その道を大きな竜が塞いでいた。
竜と目があった瞬間僕は死んだと思い思わず目を閉じたが、いつまでたっても痛みが来なかった。
恐る恐る目を開けると、誰かが盾で敵の攻撃から僕を守ってくれていた。
彼の名前はクライン。僕の一番の親友。
「ありがとう、クライン!!」
「おうよ!」
短く礼を言うと、僕はまた走った。
角を曲がると、すぐに家が見えた。
二階建ての赤い家に入ると、奥の部屋の中に銀色の長剣と、同じ銀色のリボルバー(回転式拳銃)がおいてあった。
僕はそれを急いで装備し、家を飛び出して他の人達を避難させた。
途中でいろんな人に手伝ってもらい、約15で分で避難を終わらせられた。
「皆は先に避難してくれ!僕は後で合流する!」
避難してなかったのはお父さんだけだった。
だから僕は一人で充分だと判断し、皆を先に隣の村に避難させることにした。
僕は一人、お父さんの後を追って火の中に突っ込んだ。
中はとてつもなく暑かったが、気にしてられる程の余裕はなかった。
必死にお父さんを探していると、床の段差につまずいて転んだ。
そんな僕に追い討ちを掛けるかのように、家の柱が落ちてきた。それも一本だけじゃなくて5本一気に。
だけどそれが僕に当たることはなかった。
五本の内二本は吹き飛び、残りの三本は巨大な盾によって防がれた。
おさなじみのクラインとフォルテだった。
フォルテは隣に住む女の子で運動が得意なこだった。
そう俺が疑問に思う前にクラインが言った。
「十八年ずっと一緒だったら様子がおかしい事ぐらい分かるっつーの。」
「まあお、私は十七年だけどね、」
「二人とも…ありがとう。い父さんを探すの手伝ってくれ。」
『うん(おう)!!』
僕はこの時の判断は今でも後悔すべきかどうかわからない。だけど...
お父さんはすぐに見つけられた。
お父さんは他の兵士と明らかに違うオーラを纏った巨大な敵と戦っていた。
敵はお父さんの十倍以上大きく、そして四つある大きな手には大きな槍があった。
全てが大きいくせに、動きは物凄い速かった。
敵が槍を投げ、それをお父さんが避ける。槍はすぐさま分解し、新しい槍が敵の手の平に現れた。お父さんは攻撃を仕掛けようとするが、その前にまた敵が攻撃する。
そんな戦いが繰り返されていた。
僕はすぐに助けに行こうとした、だがそこへ行くための道を他の敵が邪魔していた。お父さんが戦っていた敵より小さく、腕も二つしかないが、それでも他の兵士よりも強いことが気迫で伝わる。
思わず腰が抜けそうになる。それ程にも力の差は感じられた。それでも、戦う理由は十分あった。
右腰に入っている銃を抜き、引き金を引いた。
弾は当たったけどダメージは少ない。
敵がこっちにむかって走り出し、攻撃を仕掛けてきた。思わずリボルバーで攻撃を防ぐ。リボルバー二つに切れたが、そのおかげで敵の攻撃が少しズレた。
仰向けに倒れ、顔のすぐ隣に敵の剣先が刺さる。
「何でこんなことをするんだ?!」
「すまない...」
敵が剣を地面から抜き、構え直す。
「今の俺にはこうするほかなかったんだよ..」
そういうと、敵は剣をふりおろした。
だが、剣は僕に当たらなかった。
またしても、大きな影が俺の前に居る。そう、クラインだ。
「おめぇは早く親父のところにいけ!」
「ありがとう!!」
「おうよ!・・・さて、力試しだ!!」
「皆の避難が終わった!お父さんも逃げて!」
「ジャックか!?皆の避難が終わったならよかった。お前も早く避難しろ!俺は後で着いていく!」
「待ってお父さん!お父さんはどうするの!?」
その時、フォルテが来た。
「フォルテ!何が何でも、そいつを連れて町から出ろ!」
「おじさん!どういう...ううん、わかった!」
「言い返事だ。」
「フォルテ!お父さんが!お父さんが!」
「ジャック!おじさんなら大丈夫だよ。ほら、今までもそうだったでしょ?クラインも早く!」
クラインにも逃げることをつたえようと振り向くと、そこはちょうどクラインが敵の攻撃攻撃によって、首が跳ねられるところだった。
「走れ!」
お父さんの一言で、フォルテは町の外へ走り出だ。お父さんが最後に何かを言うのが見えた。
僕たちが集落をでてすぐ、集落が謎の光に包まれた。やがて、光は弱くなり消えていった。
「封印されたのか…」
生きている実感がわかなかった。
光を見たのか避難した人々が来た。
皆は喜んでいたが僕はいまいち喜べなかった。
次の日、僕は集落を出ることにした。旅に出るためだ。
鞄に必要そうな物を詰め込み、家を出ようとする。すると、"あの日"は気づかなかったが、部屋の壁にかけてあるレバーアクション式のライフルを見つけた。確かお父さんに狩りを教えてもらった時の物だった。
懐かしい握り心地だった。剣術は集落の道場で教えてもらったが、銃の扱いかたはお父さんが教えてくれた。引き出しからライフル用の弾を取り出す。14発入れたところで、取っ手の部分を前に押す。懐かしい音だ。
扉を開けるとフォルテが待っていた。
「行こうフォルテ。」
「うん。」
こうして、僕達の旅は始まった。




