1 死んだ。転生した。
某年某月
僕の名前は戸山 戒斗。
時間を浪費している高校生だ。
頭が良いわけでも、運動神経があるわけでもない。ただ、スマホを見て、ただ、本を読んでいる。
ショタとイケメンとBLが好きな陰キャだ
目の前の美形は、如月 幽麗。
僕がうざ絡みしてる高校生だ。
アレは才能をドブに捨てて生きてる。
テストの点数は低いクセに、スマホのゲームのストーリーを、ラノベのストーリーを、推理小説の推理を頭の中だけで完結出来る。
なのにアレは陰キャだ。
僕は勝手にシンパシーを感じてうざ絡みしてる。
そんななんでも無い日は、今日を持って終わった。
バスが派手に揺れ、しばらくすると浮遊感を感じる。
僕は死にたいと思っていた筈だが、恐怖しか感じない。
強い衝撃。多分地面に叩きつけられた。
多分バスが横になっている。
上から、割れた窓から土が、砂が入ってくる。
バスの運転手は乗客を逃そうと動いている。
僕も死にたくない。だからアイツを見つけて…。
気が付くと床の上で寝ていたらしい。
目を開ける。
最初に目に入ったのは異様な光景。
だが、身体が怠い。頭が働かない。
ようやく上体を起こす。
目の前の王様みたいな人が今にも何かを喋りたそうにしているが、グッと堪えてるように見える。
多分待ってくれているのか?
ようやく立ち上がる。が、ふらつく。
近くのローブの人達が支えてくれる。
ようやくバランス感覚を掴んで安定して立てるようになった。
改めて王様みたいな人を見る。
ようやく王様が口を開く。
「ふぅ…。ようやくか。初めまして。そして、異世界から来てもらって済まない。私達の用事で君を呼び出してしまった」
「え?」
「戸惑うのも仕方ない。だが、まずは、私達の事を聞いてほしい。そして、協力してほしい。」
王様は話を続ける。
要約すると「魔王を倒せ」。そして、気になる事を言っていた。
「今、君の魂は魔王を倒せる器。つまりその身体に宿っている」
王様の合図で、全身が見える鏡を運んで来られる。
そして、今の身体を初めて見る。
…めっちゃ美少年じゃん…。
そして改めて思った。
「マジで異世界に来たのか」




