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ダンジョン代行 なんでも屋におまかせ!〜俺のダンジョンはまだないので他人のダンジョンで活動します〜  作者: トーヤ


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訓練ダンジョン

今日からは、この間採用した2人の新人教育が始まる。


山登りのために体力が欲しい立花(たちばな)つかさには、うちの筋肉自慢の赤井克斗(あかいかつと)に教育を丸投げ…じゃなくて一任した。


だって俺、筋肉に興味ねぇし、山登りにもまるで興味がねぇ。

ベクトルが違い過ぎて俺にはムリ。

克斗、頑張ってくれな。

よろしく頼むぞ。


で、俺の担当の魔法使い志望の小早川(こばやかわ)那智(なち)はキラキラした目で俺を見ている。

なんでだ?


「それじゃこれから訓練ダンジョンに入って訓練するからな」


(すばる)義兄(にい)、お願い』


誰のダンジョンかわからないように、無言で扉を出してもらう。


目の前に現れた扉に立花も小早川も目をパチクリさせている。


「さて、入るぞ。克斗、先頭を頼む」

「了解っす」


扉を開けて、克斗がダンジョンに消えていく。


「ほら、立花も小早川も克斗に続いて入れよ」

「「はい」」


2人をダンジョンに送り込んで、俺は昴義兄を振り返って、


「んじゃ、行ってくるから」

「頼んだ」


『出る時に連絡くれ』

『了解』



俺もダンジョンへと入る。

昴義兄の訓練ダンジョンは久しぶりだなぁ。

俺も最初の頃は入らせてもらって、魔法の練習とかさせてもらったもんな。


勝手知ったる他人のダンジョンって感じだな。


ちなみに昴義兄のステータスはこんな感じ。


ステータス

[名前] 氷室(ひむろ)(すばる)

[年齢] 27歳

[職業] 教官

[レベル] 52

[魔力] 140,608

[体力] 98,425

[スキル] 鑑定、正義、トレース、計画、契約、念話、無限収納、魔力制御、魔力循環、魔力操作

[ダンジョン] 訓練ダンジョン


昴義兄はどう訓練すれば、こんな効果が出るっていう筋道みたいなものがわかるらしいんだよね。

だから、本当は昴義兄が訓練教官をするのがいいんだろうけど、忙しくてムリなんだよな。


それにバイトは、いつダンジョンが発生して辞めるかわからないしな。

だから、とりあえず俺らが教育するってのが入り口なんだ。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



「それじゃあ、克斗は立花のこと頼んだぞ」

「了解っす」


克斗は、立花を連れてフィールドに向かう。

アスレチック的なものが用意されているはずだ。

結構キツいぞ。

ガンバレ、立花。


「じゃあ、こっちも行くぞ。小早川」

「はい!」


俺は、小早川を連れて魔法耐性のある訓練場へと足を向けた。


雪野(ゆきの)さん、ここは?」

「あー、ここで魔法を撃っても周りには被害が及ばないっていう建物だな」


まぁ、まだ小早川には必要ないかもだけどな。

でもダンジョン内の方が魔力を感じやすいからな。


「さてと、魔法が使いたいということだが、自分の体内の魔力を感じることは出来るか?」

「体内の魔力ですか?」


俺は【魔力視】を使って、小早川を視る。

とても小さな魔力の塊が視える。

これは自分でわかるか?

そのくらい微量の魔力だ。



小早川のステータスを確認する。


ステータス

[名前] 小早川那智

[年齢] 18歳

[レベル] 4

[魔力] 96

[体力] 64

[スキル] 魔力操作



うん、これでどうしろと?

レベル4だと、こんなもんか?

自分のレベル4の時の魔力総量なんて覚えてねぇしな。

でもこんな少なくなかったと思うけどな…。


どうしたもんかな。


なんで魔法を使いたいって言ってるのに、【魔力操作】も出来ねぇんだ?

【魔力循環】とかしてたら、もう少し魔力総量が多くなってたんじゃないのか?


そもそも魔力を【感知】出来てないのか?


「魔力はわかるか?」

「…わかります」


本当か?

今の間はなんだよ?


「なら、魔力を右手に動かしてみろ」

「右手に?」


俺が頷くと、小早川の顔に力が入った。

いや、顔に力入れても魔力は動かんぞ?


やっぱり魔力がわからないんだろう?

目の前で俺の目に魔力が集まってることすらわからないんだろうしなぁ。


はぁぁあって声を出して気合い入れても、魔力は動かんだろ?


自分の魔力に一切の干渉が出来てないからな。

それじゃ、いつまで経っても動かせないよ。



「ちょっと一旦ストップだ」

「待って下さい。もう少しで右手まで動きます」

「動かんよ。何時間やっても何日やっても今のままじゃ、一生動かんよ」


俺がそういうと、小早川が顔が険しくなった。


「なんでそんなことわかるんですか!本当にもう少しなんですよ」

「何を持ってもう少しだって言ってるんだ?小早川、おまえ自分の魔力わかってないだろ」


なんだコイツは?

なんで俺のこと睨みつけてんの?


こいつはあれか?

わからないとか出来ないとか言えないやつか?


そんな自分は自分じゃないって、嘘でガチガチに固めた鎧を着てガードしてるタイプか?

プライドだけは一人前ってか?

1番厄介なヤツじゃないか?

どうすっかなぁ。


「わかってるって言ってるじゃないですか!」

「なら、お前の魔力は今どこにあるんだ?」


小早川は、右肩を指してココですと言いやがった。

まだこんな茶番を続けるのか?

一回ボッキボキに折ってへこました方がいいか?


「そんなところにはねぇよ?」

「なんで雪野さんにわかるんですか!俺の魔力ですよっ!」


あー、他人にはわからないと思ってるのか。

魔法使いたいっていう割には、何も調べてもいないし学んでもいないんだな。


「わかるよ?俺にはおまえの魔力が視えてるからな」

「ウソだ!!」

「なんで俺がおまえに嘘を言わなきゃなんねぇの?お前自身がわからないほど、おまえ魔力は吹けば消えそうなくらい少ねぇんだよ」

「ふざけるなっ!俺の魔力は96もあるんだぞ」


えぇー?

96"も"って言ったか?


「ふざけてるのはおまえだよ。たったの96で何をイキがってんだ?みんな4桁5桁は当たり前なんだけどな?」


俺はニヤリと笑ってみせると、小早川の表情が抜け落ちた。

本気で"96も"あるって思ってたのか?

マジかよ。


「俺、魔法使えないのか?」

「今のままじゃムリだな」

「そうですか」


って、最初からわかってたんじゃねぇの?


「だから訓練しに来たんだろ?」


違うのかよ?

ちょっと教えてもらったらすぐに使えるとか思ってたのか?

自分のこと天才だとか思ってたのか?


俺がそう言うと、小早川は顔を真っ赤にして言葉を失った。


マジかよ。

俺強ぇぇぇぇぇぇ的な、なんかだと思ってたのか?


「で、どうすんの?続けんの?辞めんの?」

「…辞めます」


バキバキに折すぎたか?


「あぁそう」


でも関係ないな。


「…引き止めないんですか?」


バカだろ?


「はぁ?なんで俺がやる気もないおまえを引き止めなきゃならねぇんだよ。寝言は寝てから言え」


って、なんで泣いてんのコイツ。

子供みたいにボロボロと涙こぼしてんじゃないよ。


何これ?

俺が悪いみたいじゃね?

どうすんだよ、これ。


「魔法使いたいーー」


って、ギャン泣きすんなや。

ガキかよっ。


「だったら、ウソを言うな。わからないならわからないと言え。出来ないなら出来ないと言え。それが出来んなら続けてやってもいい」

「…わがりまじだ」


鼻水垂らしながらじゃ、本気度が減るけどな。

まぁしかたねぇか。

とりあえず鼻噛んで、顔洗ってこい。

お読みいただきありがとうございます!

もしよければ評価もおねがいしますm(_ _)m

トーヤのテンションがあがります(笑)


感想、誤字脱字報告もありがとうございます。


引き続き他の作品共々よろしくお願いします!


生まれたその日にダンジョンに捨てられた俺はドラゴンに育てられる

https://ncode.syosetu.com/n4334li/


大賢者リオールは楽しみたい!

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ようこそ!ダンジョンへ!

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― 新着の感想 ―
作者様、いつも返信ありがとうございます。 > 張り倒しそうだなぁ…って思いません?(笑)  思います!(曇り無き眼) 腕力的な攻撃力はフニャフニャなので(でも お米30kgを担いで運べる)、張り倒…
更新ありがとうございます。 あ~~~、これはアレやな、  那智くん5才「オレ、1人でトイレに行けるんだ!(ドヤ顔)」  お祖母ちゃん「那智くんは何でもできて凄いねぇ~(グランマの微笑み)」 と、何で…
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