ダンジョン代行 なんでも屋3
「克斗。明日から新人の教育頼む」
赤井克斗は、一瞬動きが止まった。
「俺っすか?ちょっと新人の教育とか向いてないと思うんすけど」
普段なら確かに克斗の言う通りなんだがなぁ。
「今回の新人、立花つかさって言うんだがな。体力を上げたいみたいなんだよ。登山のために体力をって」
「なるほど?筋肉方面ですか。なら俺の案件っすね。了解っす」
克斗も筋肉は裏切らないとか言って、常に鍛えている。
今も空気椅子だ。
ムッキムキなんだよな。
大楯使いのタンクだな。
ちなみに克斗のステータスはこんな感じ。
ステータス
[名前] 赤井克斗
[年齢] 20歳
[レベル] 17
[魔力] 3,930
[体力] 9,826
[スキル] 身体強化、剛腕、魔力操作
あっ、俺はソロでダンジョンに潜って依頼をこなしてるけど、他のバイトのメンバーはチーム組んで対応してるからな?
前衛とタンクと魔法使いって感じだな。
「頼んだぞ」
「了解っす。今回は1人っすか?」
「いや、もう1人いる」
「そっちはいいんすか?」
「俺が対応する。魔法が使いたいんだと」
克斗は、あーーーって納得したようだった。
今までにも魔法が使いたいから、レベルを上げて魔力を増やしたいってバイトは何人もいたんだ。
ただなぁ。
魔力があっても、魔法が使えるかは別の話なんだよな。
スキルも関係してくるし、センスも関係してくる。
才能とか向き不向きってのもある。
こればっかりはやってみないとわからないんだよな。
俺は幸い向いてたようだけどな。
魔法を使いたいって言っても、スキルが剣士が取得するものだらけなんてのもいたしな。
大人しく剣士になれよって、ツッコみしたいくらいだったぞ。
「俺が新人教育してる間、穂高と麻己はどうするんすか?」
2人でダンジョンにもぐるのかって問いだとは思う。
山峰穂高と若本麻己というのは、克斗とチームを組んでいるうちのバイトだ。
克斗たちは、もう3年くらいになるかな?
なんでも屋のバイトをしてくれている。
ダンジョンが発生して辞めるかと思っていたんだが、意外にダンジョンが発生しないまま今に至っている。
たぶん自分が行けないのに、チームの2人が行くのは納得いかないって感じかな?
あの2人は、克斗がいないといかないんじゃないか?
「2人にはちょっと昴義兄の手伝いをしてもらいたいんだよな」
「社長、いつも忙しそうっすよね」
あれは、仕事を振れない昴義兄がダメなんだと思うけどな。
1人で抱え込み過ぎ。
わかるよ?
自分でやるのが安心なのはわかる。
けど、これから赤ちゃんも生まれるんだから、姉貴に任せっきりだと、張り飛ばされると思うんだよな。
そろそろ人を使えるようになろうぜ?
買取業務も販売業務もシステム業務もちゃんと任せているのに、経理だけは任せられないんだよな。
全部任せなくても、一部は任せられるところもあるだろ?
えっ?俺?
俺はダンジョンで活躍するよ。
実働部隊の責任者だからな。
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