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Topsy Turvy WORLDs  作者: JAVELIN
序章:[An Fantasy With Encounter]
54/55

EPISODE:054 [おそと!…にはまだでない!!!]

 あつい、暑い、熱い!肌が焼ける!てか焼けてる!!

 私に陰キャ属性は無いんだが!?


 一旦、光が届かない所に避難しないと。



 そう思い、階段まで急いで戻る事にした。


 痛みを堪えて後ろを振り返ると、フェルはもう退避を終えており、階段まで辿り着いている。


 クソ。いつも私をカナリアにしやがって…。玉無しが。


 私も後を追うようにして走り、階段を数段降りると、日光は遮られて見えなくなり、私はそこでやっと一息つく事が出来た。


 痛ってーな……。100近くHPが削れた…。

 ていうか、《光属性脆弱》って日光も駄目なのかよ。こうなると、日が昇っていない間しか野外に出ることが出来ないから、活動時間がかなり絞られてしまうな。



 取り敢えず、外がどうなっているのか確認する為に大扉を通して見てみると、そこには奇怪な幽霊街(ゴーストタウン)があった。


 寂れ、所々が破壊されている2、3階建ての家屋が通りを挟んで並んで佇んでおり、全体がおどろおどろしい雰囲気に包まれている。


 ここまでなら、普通の幽霊街(?)なのだが、奇怪と表した理由は其れではない。


 そこら中の石畳や壁から、西洋のTHE()・墓といった感じの墓が大量に突き出しているのだ。それは、もはやこびり付いていると言っても過言は無く、その姿は、まるで岩に張り付いているフジツボのようだった。

 更に、道には不死者(アンデッド)ではない白骨死体や、ミイラのようになった死体も数多く転がっていて、不気味さに拍車を掛けている。


 墓の意味が無くて草。てか、あの墓の一つ一つにちゃんと死体入ってんのか?

 確かめてみたいけど、いちいち石畳や壁を掘るのが面倒臭い。


 なので辞め。



 時間帯は今は夕方らしく、太陽が沈む方向に入り口が向いているので、丁度中まで日光が入ってきているようだ。


 てことは、ここで一旦足止めか。夜になるまで待たなければ。


(夜・に・なる・まで・休憩・する)


 フェルは私の言葉に頷くと、階段の段差に座り込み、荷物から持ってきた本を取り出して読み始めた。


 勤勉だねー。


 じゃあ日光の検証したら、一旦ログアウトするかぁ。












__________________________________________________________________________












 再・ログ・イン。


 目に映るは、灰色の天井と読書にふける焼骨。


 開けておいた、というか開けたままになっている扉からは、光は射し込んできておらず、篝火だけが私達を照らしていた。


 どうやら、夜になったようだ。


(フェル・行く・ぞ・出発・だ)


 立ち上がると、身体を見渡して装備の点検をする。


 といっても、持っているのはさっき手に入れた斧槍と盾だけなので、すぐに点検は終わった。

 新しい防具も手に入れないとなー。


 フェルはまだ準備に時間が掛かるようなので、先に大扉を抜けて外に出た。


 見渡すと、私が出て来た建物は街の広場に有るようで、そこから距離を離して、周りに家屋が道路を挟んで放射状に並んでいた。


 見える建造物の中で、際立って目立つ物がある。


 城だ。


 頂上を見るためには、遠いこの場所からでも見上げなければならない程の高さであり、その全容を見ることは出来そうにもない。


 城の大きさには感嘆してしまうが、生えている墓が風景の邪魔をする。


 城に生えている墓の中にはとてつもなく巨大な物も存在していて、もはや城の塔にブッ刺さっているような物もあった。


 更には、昼間では見る影も無かった不死者がそこら中に湧いて出てきていて、それと相対的に、昼間よりも転がっている死体の数が少ない。


 死体が不死者にでも食べられたのか?

 ゾンビといえば人間を食う映画がごまんとあるが、それと同じか。


 そう考えていると、背後から本が飛んできた。

 振り返りながらそれをキャッチすると、飛んできた方向を睨む。


(その・本・に・書いて・あり・ます・よ)


 投げた本人は、全く悪びれもしないで続けた。


(それ・と・ユウ・あなた・結構・な・頻度・で・《念話》・が・垂れ・流し・に・なって・います)



 ……ユウ?なんであいつの名前が…。


 ああ、そうか。最初の頃に、こいつから私の情報が漏れるのを嫌って、適当にあいつのプレイヤーネームを言ったんだったわ。


 今考えっと、余り意味ねえな。こいつから情報抜き出されるとしたら、戦闘スタイルも漏れるだろう。

 それに、私達が互いを売りあうなんて何時もの(・・・・)すぎて、知れ渡ってるしなぁ。



 ていうか、《念話》の話マ?

 それ結構ヤバいじゃん。隠密行動もクソも無い。


 これ直さねえとなぁ。メンドクセエ。


 今はどうしようもないので、本の方に意識を向ける。

 見てみると、フェルが私がログアウト中、ずっと読んでいたもので、背から紐が伸びて本の間に挟まっている。


 そこを開くと、お目当ての箇所が有った。


 えーなになに?

『《不死者(アンデッド)》は、粘動体(スライム)石人形(ゴーレム)といった魔法生物と同じく、魔力が集まった場所に生まれやすく、それぞれ素体(・・)が必要不可欠です。その生態はーーーー』


 明らかに外も魔窟(ダンジョン)だよな。しかも、巨大で不死者盛り盛りの。



 外にいる奴は大変だなぁ(小並感)。


 でも、夜に不死者にされて、朝にこんがりと焼け死ぬ死体さんには、(欠伸の)涙が出てくるよ。(笑)

一週間経って気付いたけど、外出てるくね?

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