日韓交渉の謎②
第5次韓日会談予備会談 一般請求権小委員会第2次会議
日時及び場所1960年11月18日 11:00-11:30 日本外務省会議室
出席者
韓国側
文哲淳代表(首席委員代理)、厳永達専門委員、鄭淳根補佐官、崔侊洙補佐官、
オブザーバー鄭一永専門委員、李秀佑補佐官、朴相斗補佐官
日本側
吉田副首席委員(大蔵省理財局次長)、卜部代表(外務省参事官)、半田剛補佐官(大蔵省外債課長)、兼松補佐官(外務省条約課長)、柳谷補佐官(外務省北東ア課長)、池部補佐官(北東ア課事務官)、
オブザーバー宇山代表(外務省参事官)
吉田委員-今日は日本側の首席委員の西原代表が、
予算編成関係等で忙しくて本会議に参加できないので、
本人が日本側を代表するので了解して欲しい。
文哲淳委員-わが側でも首席委員である劉彰順代表が一時帰国したので、
今日は本人が韓国側を代表する。
吉田委員-前回の会議の時、
請求権問題に関して韓国側が提示した8個項目は、
1952年第一次韓日会談当時に韓国側が提出した案と多少相異した点があるようで、
また今日この会議に出席した日本側委員のほとんどが、
この問題に初めて関与する人たちなので、
韓国側で各項目に対する追照説明をして貰えないか。
文哲淳委員-前回の会議の時、
わが側が提示した8個項目はその内容において一次韓日会談当時と同じもので、
ただ表現が若干違う所があるだけだ。
勿論各項目別の詳しい説明は討議が進行するに従って行われるだろうが、
それ以前にまず1952年12月31日予備交渉終了時に署名した合意議事録(Agreed Minutes)に規定されているように、この8個項目を本請求権小委員会の討議の対象として確認するのはどうか。
合意議事録にも日本側が、
この8個項目に対して誠意を持って討議に応じるとなっているので別に異議がないと思うが、
ただ正確を期するために原則的に確認しようというのだ。
吉田委員-それは従来の政府間の約束だから、それに従ってするのに異議ない。
文哲淳委員-それなら8個項目を討議の対象として確認するということか。
吉田委員-そうだ。
文哲淳委員-それなら8個項目に対する大体的な説明をする。
説明は厳永達専門委員が担当する。
(厳永達専門委員は別添のような追照説明を行った。)
吉田委員-韓国側が提示した8個項目の内容に対しては、
従来日本側としても研究して来たものだが、
今詳しい説明を聞いたのでこれを研究して、
この次の会議の時にその事実、金額、人数等に関して韓国側に質問をしようと思う。
一つ添加するのは今日聞いた説明とわれわれが持っている過去の記録を対照して見た時、
大体で同じようだが若干の Nuance があるようだ。
文哲淳委員-その内容は大体で同じものだ。
今日の説明は大体のもので、細かい説明は項目別に討議する時しようと思う。
しかしその前でも日本側から質問があるなら応じる。
吉田委員-今の説明はよく聞いたが、
内容が複雑なものなので間々その正確な意味を把握できない所もある。
しかし韓国側で支障がなければ、今日説明したものをメモしてくれれば有り難い。
これからわが側で関係資料を調査するのにとても助けになりそうだ。
文哲淳委員-今日説明したものをそのまま、メモして上げることはよいと思う。
これは会議の時ではなくても適当な時に連絡を取るようにする。
吉田委員-わかった。
われわれの質問は次期会議の時に行うが、
勿論これは質問を一度に終えるということではない。
文哲淳委員-次の会議の開催日時は、
わが側首席委員が帰任した後に相談して決定しようと思うがどうか。
吉田委員-わが側も総選挙と政府樹立等で首席委員が忙しいので、
次に連絡を取って決定するのがよい。
文哲淳委員-それなら外務省と連絡を取る。
今日の新聞発表に関しては、
韓国側が第一次会議の時提示した8個項目を一般請求権小委員会の討議の対象として確認し、
これに対する韓国側の大体の説明があったとするのはどうか。
吉田委員-よい。
以上




