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光属性が多い世界で光属性になりました  作者: はじめ


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迷子?…………そんな筈はない!

 今日から初登校!胸を高鳴らせて授業に向かう……筈だった。


(ここは、、どこ?私は……アデレイド、って、言ってる場合じゃない!!なぜ迷ってしまった??私、、方向音痴??…………いやいや、、私のせいじゃない筈!!違う……これは、この学校がでかいのが悪い!!)


 学校のせいにして脳みそを落ち着かせる事に成功した。そして、少し落ち着きを取り戻したアデレイドはこの広い中庭の様な場所で、この後の事を考える為に一旦落ち着けそうな場所を探す事にした。そのままズンズン歩いていると、眩しい日差しを遮ってくれる大きな木が一本立っていた。その木陰の下には心地良さそうなベンチが一つ置いてあった。だがしかし、そこには先客が居て本を読んでいる。


(隣に座っても良いかなぁ?………うぅ、、でも、なんだか近寄りずらい雰囲気出してるよね…………でも、一旦腰を据えて落ち着きたいんだよね…………本を読む邪魔はしないからお願い、座りますよ?怒らないでね)


 そう心で祈りながら「隣お邪魔します」と小さく声をかけて座る。すると、その男の子はバッと本から目を離しアデレイドを凝視した。


(お、お人形みたいーーー肌も色白で陶器みたい。って、なんか………すごく冷たい雰囲気が漂ってるね……………もしかしてめっちゃ怒ってる?それに、めっちゃガン見してくるし何にも言わない…………余計に怖いんだけど…………)


 その男の子は同い年くらいに見えた。イエローゴールドの髪の毛が輝いてサラリと揺れる。垂れ目な薄群青色の瞳がキラキラと煌めきこちらを見ている。男の子は線が細く色白で、今にも壊れそうなお人形の様だった。その冷徹そうな顔に無言のまま見つめられ続け、気まずくなったアデレイドは口を開く。


「あの?本を読む邪魔しちゃいましたよね?ごめんなさい……」


 アデレイドの言葉を聞き、男の子は初めて表情を変えた。男の子の顔はハッと驚いた顔をし、その後、喋り出そうとしたが激しく咳き込んでしまう。


「ゲホッ、、ゴボッ、、ゴボッ……」


 なかなか咳が止まらず、アデレイドは背中をさする。


「大丈夫だよ、ゆっくり息を整えよう。お水持ってるから落ち着いたら飲もうね、ほら落ち着いてきたみたい良かったね」


 笑顔で収納ペンダントからお水を渡す。男の子はありがとうと涙目で水をコクリと飲んだ。


「咳治ってきたね、急に話そうとすると喉が渇いてて咳き込む事ってあるよね。って、急に話しかけちゃったからが原因だったよね、ごめんね」


「いや、驚かせてごめん。僕、元々体が弱かったから、咳も癖みたいなもので、人より出やすいのかもしれないから気にしないでもらえると嬉しい」


 男の子は壊れそうで儚げな笑顔で微笑む。その瞬間アデレイドの可愛い子大好きセンサーが反応してしまった。


(かんわいぃぃぃぃぃぃーーー守ってあげたくなる系チワワ男子きたぁぁぁ、男の子なのにそんなに線が細いのは体が弱かったせいなんだね、納得!それに、無表情で人形っぽい顔が少し笑うだけでこんなにも柔らかい表情になるなんて、私の心を鷲掴みしてどうしようと言うの!!?このチワワ君は私が守ってあげる!!)


 ムフムフとなりそうなのをグッと抑えて男の子に話しかける。


「咳が大丈夫なら良かったぁ……私は今日から転校してきたアデレイド・テイラーって言います。()()()()()()くれたら(絶対に友達になりたい)嬉しいな」


 アデレイドは()()()()()()と、語気強めに言ってみる。そして、いつものぺ天使スマイルを浮かべて手を差し出す。男の子は目を丸くした後、笑顔で手を握り返してくれた。


「僕こそ友達になれて嬉しい。僕の名前はハワード・ルイ・アンダーソンって言うんだ。ハワードって呼んでくれると嬉しいんだけど、呼んでくれるかな?テイラー嬢?」


 白い肌に少し朱が刺して儚げな中に色気が混じる。アデレイドはそんなハワードを見て湯上がりみたいで可愛いねと思った。


「ハワード、私のことはアデルって呼んで欲しいんだ!友達はみんなそう呼んでるよ!!所で、ハワードに聞きたい事があるんだけど、、実は私今迷子なんだ…………第一回目の授業が、騎士科なんだけど、間に合うかな?」


「騎士科??女の子で珍しいね。僕も騎士科にも入ってるから一緒に行こうか。友達と同じ学科を受けられるなんて楽しみだな」


 最初の人形の様な無機質で冷たい顔から一変して、笑顔を見せてくれるハワード。アデレイドはその顔にドキドキしながらも、可愛い顔を愛でられるのは良いことだと思い自然とニヤニヤしてしまうのであった。


 ハワードに連れられて騎士科の訓練場までやってきた。まずは先生の所に挨拶をしに行くので一旦別々に別れる事になった。


 騎士科の先生はウォルター・グローリア先生という名前だった。短髪の茶髪で、目は三白眼で少し目つきが悪い。一見怖そうだが、いかにも体育の先生!!という感じの明るい先生だった。


「テイラー!君の実力を測る為にまずは体力測定と素振りを見せてもらおうか!女の子だからって差別はしないからそのつもりでな!!」


「はい!!」


 元気よく返事はしたものの、光の剣でしか戦った事がないアデレイド。実は体力はこっそりと日々鍛えていたので自信があるが、剣の重さはどれくらいあるのか不安でしかない。今回騎士科を受けた理由は魔法が使えない状況下で、身を守る時に不自然にならない様に剣でも戦えた方が良いと考えたからである。決してかっこ良さそうだったからではないぞ!?


 まずはグラウンドを20周走らされる。腕立て、腹筋、等々……難なくこなしていくアデレイドを見て先生は満足そうに頷く。最初でここまでできるのは大体が経験者が多いからである。おおよその体力は平均値を上回っていたのでとうとう素振りをする事になった。色々な形の剣が並んでおり、好きなものを選んでみろと言われたが、やはりここは普通の剣を試す事にした。レイピアとかもカッコいいけど、素振りの仕方など知らないのだ。そして、初めて本物の剣を握る。


(えっ?結構重いんだけど……光の剣が恋しいよぉ……)


 そう思いながら「えいっ!!」とそのまま振り下ろしてみる。すると、重くてカキンッと地面まで振り下ろしてしまう。先生の方をチラッと見てみると


「うん!お前は初級からだな!!決まりだ!!まぁ、辞めたくなったらいつでも辞めれるから、気楽にやればいいぞ!!この学校は自由だからな!!」


 清々しいほどに初心者扱いだ。まぁ、普通に剣は初心者なのだからしょうがないが、魔法ではレイシスに最初から結構構われていたのでこういう扱いは初めてだった。少し悔しい思いをした。


(何となく予想はしてたけど、、初級からかぁ………剣の達人には程遠いな…………。ハワードはきっと初級じゃないよね、、寂しいけど頑張ろう!頑張って鍛えたらマークと戦ってみようかな?やる気出てきたぁ〜!!さぁ、頑張るぞ〜!!)


 迷子になったり、剣術も初級からの始まりで、期待したスタートでは無かったが、なんとか無事に学校生活を始める事ができてホッとしたアデレイドであった。



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