ザ んこ ク ナ… あく ム
########…
ソラ「(イヤだ…嫌…いやだよぉ…。)」
ソラ「(ゲンジつナんて…見たクなぃ…。)」
悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢悪夢
ソラ「(コわい…こワい…怖イ!!)」
ソラ「(どうカ…どうか…ドうかぁぁぁァ!!)」
夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢夢
ソラ「(夢デ…あっテ…ほしィ!!)」
ソラ「(ボク…ぼく…僕、ぼくボク僕はアアアアぁぁぁああ…。)」
残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷残酷
ソラ「(だれか…誰カ…助けテ…。)」
ソラ「(イヤだよおおおぉぉぉぉぉ…。ボクはただ夢ニ…)」
夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢友達夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢残酷夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷夢悪夢残酷
ーーーーーーーーーー
赤い空から高速に落ちてくる一つの青い光。
やがて大きな墜落音と共に多くの赤い肉達と赤く染まった地面が派手に吹き飛び、一体の大きな肉の山が悲痛の雄叫びをあげるよう大きな肉の躰を墜落時の衝撃で一部剥がれるように落ち、他地面を寄生しながら成長途中だった肉達も巻き込まれるよう粉々に千切れ飛んだ。
ニジ「結局、こうなったか。はぁ…。」
ニジ「ソラ…。何故…。」
対してもう一人は綺麗に地上へ着地し、大きく抉り飛ばした赤い大地の先で起きあがろうとする巨大な肉の塊…否ソラを取り込んだ肉食達の塊をより離れた所からニジは目にした。
ニジは起き上がっている最中の巨大な肉食の下へ高速に力強く走り、巨大な肉の塊も豪速に走ってくるニジを見て急ぎ起き上がるまでの間、背後の目玉がたくさん開いた長い触手数本使って、ニジへ向けて触手先端を拳のように丸めた叩きつけをする。
も、
ニジ「…こんなことさせるなよ。俺に。」
ニジは叩きつけてくる大きな触手をアクロバディックに側転するよう連続に飛び避けて、途中から地を蹴ったニジはそのまま宙へ何度も蹴るよう空中を走る。
巨大な肉の化け物は高速空中走行してくるニジへと大きく開けた口?らしい部分から棘状の小さな目玉がいくつか開いた肉を多数吐き出す。
と、
ニジ「旋空拳!」
ニジが青く光る右拳を真っ直ぐに振るった瞬間凄まじい一直線の竜巻…その中心から光線みたいなものが発射され、吐き飛ばした棘状の肉達が一瞬で竜巻と謎青色ビームで塵になり、そのまま真っ直ぐに伸びる青い竜巻と謎ビームは口?を開けたままの巨大な肉へと入って頭部?部分が大きく抉られるよう貫通するよう爆ぜ散った。
ニジは更に空中を蹴って走りから一直線に飛ぶように一気に詰め、ソラが埋まっている肉の組織へと青く光る逞しい両手で掴んだ。
後、
ニジ「出てこいソラ。いつまでも逃げるな!」
ブチっと一気に肉の層を横へ開くよう豪快に引きちぎり、埋まっていた肉の繊維がたくさん付いたソラを見たニジは力ずくで引っ張り出そうと手を伸ばす。
しかしソラは、
ソラ「イャ…いやダアアアアあああああ!!」
ソラ「見たくないみたくなイ!!聞きたクナいききタくナいィイイイイイ!!」
ニジ「ぐ。」
凄まじい拒絶を見えない衝撃波?でニジを吹き飛ばし、ニジは地面へ背中から叩きつけられる前に両手で地につけてそのままバック転するよう再び両足をつけて、後ろへ地面ごと数メートル抉り削りながらも綺麗に着地し受け身を取った。
ソラ「アクむ!あくムだ!!悪夢は、イヤだアアアア!!」
ソラ「夢ニいさせテ…おねガいィイイイイイ!!」
ニジ「…。」
ソラは肉の中に埋まりながら再度身構えるニジへと赤い涙を流しながら悲壮に懇願し、大きく抉り開いた頭部?をなんとか地上に寄生している肉食達を呼び寄せて再生しようとする。
が、
リクト「ソラ君、どんなに願っても夢は何れ醒めるもの。これは絶対に逃れることはできない定めだ。」
ソラ「エ?」
ニジ「リクト!」
焼け焦げる匂いが立ち込め、ソラは大きな肉の躰と一緒に後ろへ振り返ると、そこにニジと似た両手両足に赤い光を纏わせ、かつリクトの近くに寄生していた肉食達が皆紅蓮の炎で広範囲に焼かれていく光景を目の当たりにする。
ニジ「お前いつの間に…」
リクト「ニジの【闘眼】の発現を見た以上、流石に俺も爺ちゃんも婆ちゃん、ムラクモさんも黙ってられないさ。」
リクト「これは確かに、俺も闘眼を発現させなきゃならないね。奴らは火に弱いからな。俺の力がぶっ刺さりまくりよ。」
いつの間にか来ていたリクトの姿にニジは声を掛けると、
カイド「わっはっはっはっは!!喰らえぇぇーーモンスター!【ジジイビーーーーーム】!!」
ニジ「わーお。パネェ爺婆チームが来やがったー。」
余所見していたソラへと不意打ち指先から謎の黄金ビームをソラの下半身の巨大な肉へと命中させて爆発を起こすよう分離させ、目から怪光線を出しながら宙に浮かびつつ高笑いするカイド。
アマノ「ババアの龍も贅沢に喰っときなァーーー!!ヒヒヒヒヒヒヒ!!」
同じく宙に浮かぶアマノが背後からワケのわからない方法で具現化した光生成の東洋龍が現れ、上空へ打ち上がったわずかな肉の塊の中に埋まるソラへと大きく開けた口で食らい、ソラを守る肉食達がアマノが召喚?した龍の一手で綺麗に剥ぎ取られた。
ソラ「なんデ?なンデ…。どうシて?こんな…!」
そしてソラが真横へ顔を向けた時、
ムラクモ「死んでも二度死ぬよォ〜!」
ソラ「…。」
ニジ「あらら〜。オーバーキルすんなよ。」
真顔でとても近くに浮かんでいたムラクモが、唖然とするソラの額へ人差し指を突いた時、ソラは斜め下へと高速に吹き飛ばされ、何度も地面を吹き飛ばし抉りながら先にある赤い丘の上へと大の字に倒れ込んだ。
ーーーーーーー
ソラは、
ソラ「イヤ…やだ…いやダあああああああ……。」
いきなりのニジの仲間達の登場援護で一瞬に虫の息になり、ソラは四つん這いになりながら今いる赤い丘の上に置いてあったスケッチブックへと這って進む。
ソラ「見たくナイ!見たクない!!みたクナイイイイイ!!」
ソラ「助けテえええええ…。僕は…夢ニイタイだけナのニいいいい。」
ニジ達「「「「「…。」」」」」
その背後から歩んでくるニジ達大人。
誰もが無言で必死に這うソラの姿を後ろから目にする。
ソラ「どうシて…ドウして…。」
ソラ「ボクだけ…こんな…目ニ…。」
と、
ニジ「どうしてこんな目に?ソラ。それは君だけじゃない。俺もこの場にいるコイツらも外にいる生存者達にも同じ事だぞ?」
ソラ「え?」
張っていたソラの前へ回り込むようしゃがんで話しかけるニジがそこにおり、ニジは真剣な表情で侵食された肉塗れのソラへと語る。
ニジ「誰だって変わらない日常を送りたい。あの日のいつもの日々をずっと満喫していた日々が突然とぶっ壊れたんだ。好き勝手に寄生しているコイツらがな。」
ニジ「夢は誰でもみるもの。俺だって夢のまま一生にしていきたいと思ってた時期があった。でもそれは全部まやかしなんだよ。」
ニジ「一度だけの命を終えるまで、俺らは戦わなきゃいけないのさ。学校であれ、仕事であれどんなもんでも誰もがみんな苦労して、生きて前に進むために日々消耗していく身体の為に食っていく糧となる戦いをしている。」
ニジ「ソラはこの日まで生きる為に戦ってきたハズだ。薬とか飴とかそんなのどうとかではなく、君は生き残る為に如何なる手段でも食べてきたハズだ。例え家族の一人の大きな肉を食べてでも…。」
ソラ「…。」
ニジ「一度は自覚あったんじゃない?何かが違う、何かが変。その違和感を容認した上で君が取った行動はなんだ?」
ソラ「…。」
ニジ「言ってみろ。包み隠さず、正直に応えてくれ。ソラ。」
その応えをソラは、
ソラ「…ぅン。でも僕は…ボクは…ボく…は……。」
真っ直ぐに見つめるニジへ、ソラは顔を項垂れるよう言葉を振り絞って応えた。
ソラ「夢デ…ありたカッた……。ボク……お母さんを……ほんのチョっと目を閉じテ開いタら……ボクは…構わズに………」
ソラ「オカあさぁああン!…ヒグッ!エグッ!ウゥう!!ゥウウ……。」
ソラ「ウェえええええ…ん。」
ニジ達「「「「「…。」」」」」
ソラは嗚咽をあげながら泣き崩れ、ニジは泣き崩れたソラを静かにしゃがんだまま見続ける。
すると、
ムラクモ「ソラ君。これを見なさい。」
ソラ「?」
ムラクモ「これは君宛の手紙だよ。君の部屋の机の中に入ってた。」
ムラクモ「自分の目で確認しなさい。アッシらは一切内容見てないから。」
ソラ「…。」
ニジと同じように側へ歩んできたムラクモがソラへと手紙を差し出し、ソラは差し出された手紙をムラクモから受け取った。
その内容は、
【許してソラ。私も夫も全て悪いから。これは私達の我儘。いっぱい食べる貴方に少しでも満たす贖罪の形をした食糧を。騙せる飴と薬で、貴方をゆっくりと死へ向かわせる為に。
私達の本音として、
貴方を形だけの愛を与えてきたこと。
本当は貴方をとても憎んでいたこと。
自由を奪った貴方を醜く見ていたこと。
そして貴方を産んだ事を後悔している。
ソラ。貴方が死んでも絶対に私達の所へ来ないで。私達は私達で本来の自由を満喫させて貰うわ。やっとやっかいな育児から解放される。
それだけが私達の喜びよ。
ではさようなら。もう二度と会わないでしょう。お母さんより。】
ソラ「…。」
手紙を見たソラは…泣いていた顔から一変するよう、
ソラ「ボク…愛…され、テ…無かっタ。」
ソラ「ボクは…もう…ヒトりで…死ヌんだ…ネ…。」
ソラは這ったまま力尽き、徐々に身体が砂みたいにサラサラになるようゆっくりと崩れていく。
ニジはゆっくりと身体が崩れながら死に逝くソラへと、
ニジ「一人じゃない。俺もリクト達も居る。」
ニジ「最初で最後の喧嘩はしたが、ソラなりに良い戦いを見させて貰ったよ。」
ニジ「俺達は最期まで看取る。な?」
ソラ「にジ…おじサん…。み、ンな…。」
集まったニジ達大人が、ソラを囲む形でしゃがみ込んだ後、
リクト「君を安全なコミュニティへ連れて行きたかったよ。ソラ君。」
カイド「まだ見るべき世界があったというのに…無念じゃ。」
アマノ「やっと気付いたか。もう遅いよ。馬鹿者。」
ムラクモ「こんなに哀しい結末なんてある?ソラ君…アッシは君を…。」
ソラ「ミんな…。」
最初で最後のソラからの笑顔が浮かんだ。
ソラ「ゴメんね…ミんな。ニジ、おじサんも…」
ソラ「ヒドいコト言って…ゴメな…さィ…。」
ソラ「ああ…とも、ダチ……が……」
ニジ「ソラ……!!」
身体が崩れ去り顔だけになったソラは涙を流すニジへ、
ソラ「ナカせ…チャッ…た……。ゴ…めん…ネ……。」
ソラ「ゴメン……ね。にじ…ぉじ…サ……。」
ソラ「………。」
最後の言葉を残し、ソラは完全にこの世から消え去った。
続く。
……………………………………
ごめんね。みんな。
さようなら。




