2. なぜクリューという名前なのか
こんにちは、亀です。
今日は珍しく、こわっぱがテレビで船を観ているようです。実はこの船というもの、私の忌々しい名前についての、諸悪の根元であります。
「クリュー!みてみて、スクリューがぶしゃぶしゃーってなってるよ。これのお陰で船が進むんだって。すごいよね。」
ええい、うるさい、こわっぱ。
私は憎々しげにテレビの船を観ます。船は水の表面を我ら亀のように泳いではいますが、ぶくぶくと大量の泡を立ててゆくではありませんか。ああ、なんとはしたないことか。
「やっぱり船で一番かっこいいのはスクリューだよね。ね、クリュー?」
お察しの方も多いと思いますが、私の名前クリューは船のスクリューを由来としております。亀に似た船から連想できる名前としたとのこと。
あのように泡を立てて泳ぐ下品な船というものと同一視されるなど、甚だ遺憾でございます。
「クリュー、スクリュー、クリュー、スクリュー!」
何が面白いのか、こわっぱは同じような単語を繰り返しては笑いころげております。
話をもとに戻しまして、ではなぜスクリューではないのかと申しますと、こわっぱが今より幼き頃、とりわけサ行の発音が難しく、クリューとしか言えなかったからであります。
脱字がゆえ、正式な名称ですら無いとは、腹が立つやら悲しいやらで。
ご聡明なみなさま。
以上を踏まえ、私のことはくれぐれも亀とお呼びくださいませ。




