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1. はじめまして、亀です。
はじめまして、私は亀です。
名前はクリューと言います。でもこの名前、勝手につけられただけであまり好きではないので、私のことはどうぞ、亀とお呼びください。
「クリュー!起きておきて!」
…起きてます。
みなさま、あちらの騒々しいこわっぱは、私の食事係がひとり、湊太です。食事を届けるだけすれば良いものを。私の話し相手に昇格しようと、こうしてたまに絡んできます。
「みて。ろけっとだよ!」
湊太はテレビに映るロケットを指差しています。いつもいつも湊太は飽きずに、このテレビという板で、ロケットを観ています。
『3…、2…、1…、発射。』
ロケットが、ゴオオと低く大きい音を発しながら、青い空を切り裂いていきます。
ああ、そら、中の綿毛が出てしまうぞ。
やはりというか、ロケットが通ったところは左右に切り開かれ、中からモクモクと灰色の塊が溢れ出してしまっています。
言わんこっちゃない。誰がこの空を縫うのでしょうか。きっと衣装係もため息をついているに違いありません。
「飛んだー!やったぁ!」
湊太は両手を高くあげ、飛び上がって喜んでいます。彼はこの場面が一番好きだそうで、毎日同じことを言っては喜んでいます。亀には何が良いのかちっとも分かりません。
…ふわああ。
さて、こわっぱの声をbgmに眠るとしますか。それではみなさん、また。




