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39歳の平凡な中小企業(さつまいも生産・販売)の社長!農業スキルで異世界無双!  作者: 一年目の平凡な中小企業の社長


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第62話:探索!砂漠の洞窟!!

 屋敷の広間に戻ると、そこには早速買ってきたばかりの服に着替えたルカたちの姿があった。


「……ツトムに買ってもらったわよ」


 ルカが照れ臭そうに、けれどどこか嬉しそうに裾をいじっている。しかし、アイリスとグライザの表情は複雑だ。


「これはまた……なんと言うか、独特な文化の服だぜ」


「ツ、ツッツトム殿……私はなんだか恥ずかしいぞ。前のメイド服とはまた違った種類の羞恥心が……」


 顔を真っ赤にして身を縮めるアイリス。それもそのはず、砂漠の正装である踊り子風の衣装は、先ほどの下着同然の格好と露出度が大差なかったのだ。


「……反対に、目のやり場に困る結果になってしまった。砂漠の街の服装は、これが当たり前なのか」


 ツトムはもはや伏せ目になるしかない。良かれと思って新調したのに、煩悩との戦いは激化する一方だった。

 そこへ、弾けるような元気な声が響いた。


「おーい!君が私の勇者様かい!?」


「わっ!?」


 寝室から飛び出してきたニーニャが、迷うことなくツトムの腕にピョンと飛びつき、ぎゅっと抱きついてきた。


「「「あ……あーあー……」」」


 それを見送るしかなかったハルとシンシア。


(あなたたち、出しちゃダメでしょぉぉ!!)


 ルカが内心で絶叫したが、もはや手遅れだった。


「……結局、こうなるのね。はいはい、ニーニャ。それは、逆セクハラになるから、いい加減に離れなさい」


 ルカは溜息混じりに、冷静かつ迅速に二人を引き剥がした。


「ニーニャ、元気になって本当に良かった。……やっぱり僕のベニ・ハルーカは効くんだな」


 ツトムがキラキラとした純粋な笑顔を向けると、ニーニャも「うんうん!身体がポカポカして、すごいパワーだよ!」と満面の笑みで返す。


「早速だけど、ニーニャ。砂漠の洞窟の道案内を頼みたいんだ」


「うん、いいよ!勇者様のためなら、どこへでも案内しちゃう!」


(……もう、早く行って、早く太陽の石を回収して、さっさと氷の大地へ帰りましょう。これ以上ここにいたら、ツトムが骨抜きにされちゃうわ……!)


 ルカは一人、遠い目をして決意を固めるのだった。

 ニーニャは完全にツトムをロックオンしたようで、右腕にこれでもかと絡みついて離れない。


「私のガイドなら、あっという間に太陽の石のところに着いちゃうからねー!」


「ありがとう、ニーニャ。でも……そんなに密着して歩きづらくないか?」


(あと、後ろからの視線が痛い……怖い……。砂漠の熱気とは別の意味で、背中が熱い気がするんだけど)


 ツトムの耳には、背後から「パチパチ」と何かが放電するような効果音が聞こえていた。


「全然!むしろこうしている方が歩きやすいよ!」


「そうか!なら良かったな……」


(なんだか可愛い妹ができたみたいな感覚なんだけど、きっと後ろの5人には分かってもらえないんだろうな。……うん、今は絶対に振り向いちゃダメだ)


 洞窟を進む途中、行く手を阻むように土で構成された人形のような魔物の群れが現れた。 ルカが水魔法の『ウォーター』を放ち、ハルが素早く防御向上のバフを全員に付与する。アイリスが『ホーリークロス』で斬り裂くが、土の身体はすぐに再生してしまう。


「物理攻撃は効かないぞ、再生が早すぎる!」


 シンシアもホーリーで浄化を試みるが、数が多いせいか捗っていない様子だ。


「ここは私に任せてよ!」


 ニーニャがツトムの腕を離し、軽やかにステップを踏み始めた。彼女が雨乞いの舞を踊ると、洞窟内に魔力を含んだ特殊な雨が降り注ぐ。人形の魔物たちは雨に打たれるそばからドロドロに溶け出し、あっという間に蹂躙されていった。

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