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39歳の平凡な中小企業(さつまいも生産・販売)の社長!農業スキルで異世界無双!  作者: 一年目の平凡な中小企業の社長


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第59話:軽装すぎるって

「エルフの森からそんなに離れていないと思ったけど……ここを歩くのか」


 アイリスが額の汗を拭いながら、陽炎の立つ砂丘を見上げた。


「アイリス!重い鎧は僕のアイテムボックスに入れるから、すぐに脱ぐんだ。そんな格好じゃ熱中症になるぞ!」


「ツトム殿……ねっちゅうしょう!とは?」


「汗をかきすぎて水分が奪われ、倒れて……最悪、死ぬこともあるんだ。アイリスに死なれたら、一体誰が僕の盾になってくれるっていうんだ?」


「あぁ〜〜……キューーーーーン!!!!」


 アイリスの脳内に、これまでにない衝撃が走った。


「ツトム殿を守れるのは……やはり、この私しかいないのだな!分かった、今すぐ脱ごう!」


 パチパチと手際よく鎧の留め具を外し、アイリスはツトムに装備を預けた。

 しかし、鎧を脱いだ彼女の姿を見て、ツトムは別の意味で頭を抱えた。


(……熱中症は心配だが、みんなの露出度が激しすぎる! ほぼ下着じゃないか。王都で水着でも買っておけばよかった……!)


 そんなツトムの動揺を余所に、ハルが涼しげな顔で腕を組んできた。


「ツトム、わっちは涼しいでありんすよ……♡」


「ハ、ハル! 涼しいのは分かったから離れよう! 暑いから!」


「離れないでおくんなんし」


 密着してくるハルのたわわな感触が腕に伝わり、ツトムは叫んだ。


「ダメーーー!離れてっ!」


(もうセクハラギリギリだ……煩悩よ、どこかへ行け! 最近こんなのばっかりだぞ。これはハニトラか? 国家規模のハニートラップなのか!?)


「ツトム!何ブツブツ言ってるのよ。早く行かないと暑くて干からびちゃうわ!」


 ルカの催促に振り返ったツトムは、さらに絶句した。


「おぉぉぉい!ルカ、なんだその格好は!!」


「これしか着るものがないんだから仕方ないじゃない!」


「それはもう逆セクハラだぞ!」


「ツトム、うるさいわね……。さっきから何なの? 私たちをそういう目で見てるってこと?」


 ルカにジトーっと見つめられ、ツトムは冷や汗を流した。


「ち、違う!そんなことない!!」


(……あー、少し見てます。だって現代にはこんな美しい人たちいない……あぁぁ…本当にごめんなさい!)


 もはや限界に達したツトムは、半ばヤケクソで叫んだ。


「あーもう!みんなが可愛かったり綺麗だったりするから、こっちも困るんだよ!!」


 その瞬間、全員がピタリと足を止めて振り返った。


「「「「「かわいい!? 綺麗!?」」」」」


 砂漠の熱さのせいか、それともツトムの言葉のせいか。 顔を真っ赤にした5人は、なぜか一気に元気を取り戻した。


「……さぁ、砂漠を抜けるわよ!どんどん進むわよ!」


「ああ、ツトム殿の盾として、私はどこまでも行こう!」


 にこやかな(そして少し浮かれた)足取りで、一行は猛烈な勢いで砂漠の街へと突き進んでいった。

 ツトムのかわいいや綺麗というヤケクソな褒め言葉でブーストがかかった5人のペースは凄まじく、一行はあっという間に砂漠の街へと到着した。


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