機械人間メッサツダーと家出少女アケミ
2020.1
このネタ大丈夫か?と思いボツ
とある古ぼけた一軒家。その地下では今まさに人々の安全を脅かす脅威が生まれようとしていた!
「クケケ……! ついに話が英知の真髄をあーしてこーして機械人間である【メッサツダー】が完成したぞい!!」
ヒビ割れた眼鏡が怪しく光り輝き、機械人間からケーブルを外すと僅かな起動音と共に、滑らかな動きでソレは起き上がった。
「グォォォォ……!!」
「おおっ! 実にソレっぽい咆哮じゃ!」
「博士、ゴメイレイを……!!」
「うむ! 勿論世界征服がワシの目的じゃ!! だが、その前にお前さんのテストがしたい。ちょいと買い出しに行ってくれんか!?」
「ショウチ!!」
メッサツダーはインプットされたお店の情報と手書きの買い出しメモを元に買い出しへと出掛けた―――
時を同じくして、とある普通の家庭にて…………
「信じられない!! お父さんのアホ!! クズ!! 給料泥棒!!!!」
──バタンッ!!
「待て! アケミ! 待ってくれー!!」
父親とケンカした娘【アケミ】が涙を零しながら家を飛び出した―――
──ドンッ!
「…………」
「あたっ!」
道の真ん中で派手にぶつかったメッサツダーとアケミ。アケミは大きく尻餅を着き、メッサツダーはびくともせず直立不動でアケミを見た。
「オ怪我ハ無イデスカ?」
「あ、はい……」
メッサツダーが手を伸ばし、アケミはそれに掴まった。メッサツダーの手は冷たく無機質で、アケミは思わず「ええっ!?」と声を大にしてしまった。
「シーッ……!」
「あ、すみません……」
「イエイエ……ココダケノ話デスガ、私機械人間ナンデスヨ……」
「そ、そうですか……」
アケミは咄嗟に「あ、コイツヤバイ人だ」と思ったが、人の手がここまで冷たい訳が無いと思い、一先ず信じることにした。
「私ノ任務ハ世界征服デスガ、コレカラテストガテラ買イ出シニ行クンデス」
「さ、さいですか……」
アケミは咄嗟に「やっぱりコイツヤバイ人だ」と思ったが、持っていた手書きの買い出しメモに書かれた『シャンプー1個、チクワ1袋、豚肉(g102円以下で300g程)』を見て妙な生活感を感じ、一先ず信じることにした。
「アナタ……ナニヤラ泣イテイタミタイデスガ?」
「……ちょっとね」
「私デ良ケレバテストガテラ相談ニ乗リマスヨ?」
「は、はぁ……」
父とのケンカで半分ヤケになっていたアケミは、直ぐ傍の公園のベンチへと腰掛けた。
「彼氏をお父さんに紹介したの。彼は五つ年上のドラマーでね。私は今年で19歳。もう大人な筈なのにお父さんったら彼との結婚を認めてくれないのよ……」
「……データ検索中……」
──ピピッ……ピピーッ
細かい電子音が微かに聞こえ、メッサツダーの瞳の色が鮮やかなブルーへと変化する。メッサツダーの検索モードはありとあらゆるネットワークに接続され、速やかに必要なデータが手に入る優れ物だ!
「……検索終了。結果……アナタノ婚約ハ、マアマア時代相応ノ様デスガ、相手ノ職業カラ察スルニ、オ父サンハアナタガ心配ナノデショウ……」
「しかもお父さんったら「俺ですら娘のアケミとニャンニャンした事無いのにお前はアケミのニャンニャンをワンワンしやがったのか!!!!」とか訳の分からない言うのよ!?」
「……データ検索中……」
──ピピッ……ピピーッ
細かい電子音が微かに聞こえ、メッサツダーの瞳の色が鮮やかなブルーへと変化する。メッサツダーの検索モードはありとあらゆるネットワークに接続され、嫁姑の愚痴ブログや愚痴スレからですら速やかに必要なデータが手に入る優れ物だ!
「……検索終了。結果……該当データナシ……アナタノオ父サンハカナリノ人物デスネ?」
「ただのアホよ!! だから私家出してやったの! もう二度と帰らないわ!!」
「……サーチオン……」
──ビーッ!
メッサツダーの目が緑色に煌めき、怪しく辺りを照らし始めた。
「アナタノオ父サンハ、今カナリ後悔シテイルソウデスヨ?」
「えっ!? な、なんで分かるの!?」
「アナタノ家ヲ遠隔カメラデ覗キマシタカラ……」
「…………」
「ア、オ父サンオ酒ヲガブガブ飲ミダシマシタヨ?」
「そんな! 一滴すら飲めない下戸なのに!?」
「ア、練炭ニ火ヲ……」
「お父さーーーーん!!!!」
──ダダダダダ!!
アケミは一目散に家へと駆け出した!!
「フム、嘘モ方便デス……」
メッサツダーはぎこちない笑顔でアケミの背中を見送ると、再び買い出しへと向かった。
──ガチャ
「お! 戻ったかメッサツダー!」
「遅くなりました博士」
「ん!? 片言が随分と流暢になっとるな!?」
「書くのが面d……いやいや、学習機能のお陰デス」
「うむ! 買い出しも完璧じゃ! それでは早速ミッションへと移る!!」
博士が腰に手を当てビシッと斜め上を指差した!
「先ずはハーレムを作るぞ!!」
「…………?」
メッサツダーは博士に冷ややかな眼差しを送りつけた。
「なんじゃいその目は。これもれっきとした由緒正しい任務じゃ! 可愛い女の子を片っ端から誘拐してこい!!」
「……データ検索中……」
──ピピッ……ピピーッ




