69/92
超能力少女の行方 ~ハイリンダの青春録~
2020.1
食べなくても良いけれど腹は減る。
つまり食べるには先立つ物が欲しい訳で…………
「どうにもお腹空いたわね…………」
かれこれ三日はまともな食べ物を口にしていないハイリンダ。最後に食べたのはその辺の草だった。酷い味で口の周りが緑色になってしまったのでハイリンダは二度と食べないと心に誓い、今は別な草を繁々と見ている。
「ねえお姉ちゃん……お腹空いてるの?」
ハイリンダが振り向くと、木の枝にちょこんと座った小さな女の子が居た。その目付きは鋭く、それはまるで自分以外の人間を信用していないかのような冷ややかな目だった。
──ポイ……
木の上から一つもぎ取った林檎を放り投げた女の子。ハイリンダはそれをキャッチしようと手を伸ばす。
──スパァァ……
一滴の果汁が跳ね




