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FFXリベンジ
2019.10
好評を博した『FFX』シリーズ。
しかし無理矢理書こうとしても閃かずボツ。
時が経つのが早く、二人は夕焼けの夏空を眺めながら風鈴の音色に浸っていた。朝から始めた掃除は突然現れた漫画本に阻まれ半分も終わっていない。
「……やばいわ。気が付いたらもう夕方よ」
「……ずっと漫画読んでたからね」
僕は結んだ傍から紐を切られ漫画に浸る芽衣子にチクリと棘を刺した。
「五月蝿いわね!! これでも喰らいなさい!!」
―――ボゴォ!!
電柱で鳴く蝉の声と共に鳩尾に染み入る芽衣子のパンチはとても風流でいとおかしだった。
「―――今ので閃いたわ!!」
床でもんどり打つ僕を足で蹴飛ばし、芽衣子は押し入れの奥から懐かしいノートパソコンを取り出した。
「久々にやる気が出て来たわよ!!」
「―――ゴホッ! ―――ゴホッ!」
むせ込む僕をさておき、芽衣子はネットにアクセスすると目の色を瞬時に変えFXモードへと変貌した。僕は何が有っても良いように、荷造り用の段ボールを少し残しておくことにした。




