23【礼儀作法(課外)】再試験……?
お久しぶりです。お待たせしまし……あれ、待っててくださった方はいますよね???
待っていてくださった方の存在を信じて、前回の試験結果にて E評価を賜った礼儀作法の再試験のお話からです(*´∀`)r
ぅえっふん!※咳払い
本当に君たちは……全くもって度し難い。授業に参加させてやっただけでも我らの慈悲であるというのに、態度も悪く 覚えも悪いとは 生まれというものの差はどうしようもないという証であろうな。
さあ、これ以上 私に無駄な時間を使わせずに さっさと 上位者に対する礼と挨拶の口上を述べなさい。どうせ期待はできぬであろうが、少しは練習をしてきたのであろう。それらしくできていれば構わん、君たちのような者では使う機会など無いであろうからな。
ほれ、早くせんか。
~*~*~*~
口を開いて滔々と流れ落ちる嫌味は ハゲウス……じゃなくて、カレウス先生(ツールピカリ教授って呼んだ方が良かったんだっけ?)の雑じり気のない本音なのだと思われる。だって、ここに集まっているのは庶民ばかりだし。たぶん、テキトーに終わらせて 一刻も早く帰りたいに違いない。
(んっふっふ……そんな先生の目にものをみせて差し上げよう!)
私はこの日のために、天使たちを拝み倒して練習に付き合ってもらったのだ!……いや、二人とも結構 乗り気で 自ら色々と教えてくれたけど。ほとんど授業を見ていなくて “なんとなく”で受けた試験の時の私とはひと味違うのだよ!!
(指先は優雅な形を意識して、足を引く時は爪先を伸ばして小さく円を描くように、流れるように滑らせる……)
「お初にお目もじつかまつります。わたくしは……」
そして、思い出すのは先日の出来事。
『えっと…… それは違うのですわ、アーシャ。カーツィをする時は 両手でスカートを摘まんではいけませんの』
『うん。これは男性が右手を左胸の上に当てて跪く礼とは逆にね、左手の指を揃えて右胸の少し上に軽く当てるんだよ。相手が手を差し出した時には、胸に当てずに差し出された手を捧げ持って 額に当てるようにして、浅く腰を落とすんだ』
そう言って、上位者と礼をする者に別れて 美しい実演を見せてくれる天使たち。流石、高貴なる方々である。両手でスカートを摘まんで ちょこんとお辞儀したのも可愛かったけどね と、こちらの失敗をそつなくフォローするのも忘れない殿下の将来がちょっぴり心配になったのは きっと気のせいだ。彼は癒し要員だし。
『手を差し出されない場合は、会釈をしながら膝を曲げてくださいね。軸足の膝はなるべく正面を向けて、後ろに引いた足は軸足と交差させるようになさってね』
『ん。……こう?』
ちょっと小説やテレビで見たカーテシーに似ているけれど、スカートを摘まむのは片手だけで、膝もそんなに曲げないらしい。……なんでも、昔に ふくよかな皇族のご婦人が、皇王陛下へ深く腰を落とそうとして 大勢の前で転んでしまって以来、女性は軽めの礼をすることが優雅であるという風潮が“作られた”とのこと。
『うん。すごく良くなってるよ』
『ええ、とっても。……もう少しだけ 指先の形と引いた爪先の角度を意識すれば、見違えるようになりますわ』
ふふっと微笑んで細かい注文をつけ始めるティタリアは、より完成度の高いカーツィを目指しているようだ。
(なんと、意外とティタリアがスパルタだった……いや、もしかしたら似たような指導を受けたからなのかも)
ふと、脳裏に過るふわふわな生物学の先生。あまりの宿題の量に、クラスの一人がどうしてかと質問したら「わたくしもそうでしたし、普通でしょう?」 と、返ってきて クラスの全員で沈黙したという思い出深い一幕があった。
(お嬢様も、優雅なようで結構 大変なんだろうなぁ……)
『さぁ、アーシャ。忘れないうちに もう一度してみましょう?』
『あ、ハイ……』
『が、頑張ってね……アーシャ』
……そう。私は 生ぬるい眼差しのウォルセンに見守られながら(時々 上位者役もやってもらいながら)、ティタリアの“OKが出るまで”練習したのだから!!
もちろん、結果は合格点でした。
ちょっとポカンとした後に、馬鹿にするような表情だった顔から バラエティ番組の罰ゲームで出てくる激苦茶に挑戦した後のような顔になったカレウス先生より 退室の許可をいただいた時、ちょっとだけニヤついてしまったのは まずかったかな?
再試験かと思ったら、微妙に回想のお話でした。
そして、アーシャよ。その間違えた呼び名で呼んだら大惨事だ(; ̄д ̄){ピールカリツだから……)
ちなみに、天然の間違いです。
実はカーテシーをそのまま出そうかと検索したら、ロイヤルな方々が凄くハードそうなカーテシーをなさっていたので、ちょっとだけアレンジ。それに、膝丈やそれ以上の短いスカートで深くカーテシーをすると危険ですよね?
あと、最後のニヤつきは ほっとして口元を緩めた程度にしか見えませんでした。よかったね!
[全く考えてなくて後付けした設定]
《魔法学校の制服》
上は白か淡い色合いのブラウス(シャツ)に、縁に 初等科が銀・高等科が金 の模様を刺繍された黒地(ペットの毛に注意)のベスト、更にベストと同色のブレザーかローブを纏う。夏場などはベストのみの子もいるけれど、裏地に温度を調節する魔法陣などを刺繍されたブレザーやローブを纏う子もいる。
下はグレーの格子柄。女の子のスカートは基本膝丈±5cmくらい。中にフリルやレースの付いたパニエを重ねてもっと長く見える子や短めの子もちらほら……。プリーツが細かめなので、パニエによっては かなりボリュームが出る。ただし、お嬢様ばかりの学校なので、生足は はしたないという理由から全員タイツ必須。
襟元は結構 自由で、立て襟・ネクタイ・リボン・スカーフ、ひらひらレース や ひだひだ襞襟……襞襟は冗談として、それぞれの好みや家計が反映されている。
壁∥'o')n{こそっとお知らせ。14日に小話も1話上げました)
【欠片の一粒~小話をします~】
http://ncode.syosetu.com/n6791ed/




