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ステップ5

説明回です。

 イクリプスの効果について少し話ておこうと思う。

 姿は10センチ程度、スライム状の不定形生物である。

 イクリプスはそれ単体でとれる行動が決まっている寄生生命体で、とりついた物の情報を読みとり、それを分解して自分が住み着きやすいよう改造する。 冒険者の体はそうして迷宮を潜るために、イクリプスが投与され改造されたものである。 さらに言えば、イクリプスは改造前に情報を付与してやればその情報に適した形に変わることが出来、機械などにも寄生可能なため汎用性が極めて高い。 

 物語のように、神様が突然現れて凄い力をくれるなんてことは現実にはありえない。 そうした力を俺たちが現実に得るには、科学の力に頼らずを得ない・・。 まぁ、迷宮なんてものが実在して魔物や未知の技術が見つかってる今では、神様がこの情況を作り出していると言われても否定しきれないのも事実だが・・。

 とはいえだ、現状イクリプスという生物が人間の体を作り換えることができるとすると、気づいているかもしれないが未来学園で天才として扱われている表の生徒もイクリプスの投与者であり、冒険者と違い肉体的情報は付与されていないが変わりに彼らは知識を付与されていて1を知れば10を知ることのできる者たちである。 故に彼らは天才なのでもある。 もっとも、イクリプスで改造できるのは与えることだけなので、それをどう使うかは被験者次第であるし才能がもともとも持っている才能が関わってくるのもまた事実であるが・・。

 この現象を利用し、冒険者の体に投与されたイクリプスには以下の情報が組み込まれている。


 一つ、被験者の老いの防止・被験者の身体的ピークの維持

 一つ、病による免疫・抵抗力の向上

 一つ、迷宮の魔物に対抗できる力の付与

 

 大きく分けてこの3つ、細かいところで言えばもっとあるがそれはいいだろう。

 順に説明すると、冒険者は老いず・衰えない。 これは、迷宮という危険な場所に入る以上出来るだけ長い期間迷宮に入ってもらうためで、被験者は肉体ピーク時の10代後半から20代前半の姿で成長が止まる。 ただ、あくまで不老であって不死ではないので、病等で死ぬこともある。 そのため、免疫・抵抗力の向上が付与されている。

 そして、迷宮に入る上で一番必要なのが魔物に対抗できる力の付与である。

 ゲーム的要素を取り込んで、スキルと呼ばれるそれは大きく分けて3つの種類に分けられる。


 【身体系】 【魔法系】 【固有特技系】    である。



 身体系・・・自身の強化が主な力で、付随して武器の扱いがうまくなったり肉体的回復力が向上し傷の直りが早くなる等の強化・向上・抵抗系のスキルが多い。

      例:初級剣術 初級槍術 初級盾術 etc

        腕力強化 俊敏強化 体力強化 etc

        斬撃耐性 衝撃耐性 各種状態異常耐性


 強化系はスキル保持者の能力を10%向上させる。 耐性系はスキル保持者に対して10%攻撃を軽減させるものだ。

 また、初級○○術となっているのは、迷宮で魔物を倒すことにより経験値が入り中級・上級へと成長していく。 そして、上級以上になるとアーツと呼ばれる必殺技を覚えることが出来るのだ。


 魔法系・・・地・水・火・風・氷・雷・光・闇・空間・回復・付与・使役  12系統からなる魔法を使用可能になる。 スキル発現と同時に、魔法の知識も付与されるので感覚で勝手に使えるよになる。 また、ゲームで言うMPは存在しないが変わりに体力を消費するので、使いすぎると体が動かなくなる。 どの系統に才能があるかは被験者の才能に依存し、平均して3~4系統使える者がほとんどである。

     例:初級火魔法 初級水魔法 初級風魔法 etc

       

 初級となっているのは、こちらも魔物を倒すことで経験値が入り中級・上級と成長していくからだ。 術とは違い、上級以上になっても必殺技みたいなものは覚えないが派生系統に変わることがる。 火魔法でいうと炎魔法に変わる。 魔術系ではこれをランクアップとよび、ランクが上がると魔法の威力が格段に上がることが確認されている。

 


 固有特技系ユニークスキル)・・・1000人に1人しか発言しないレアなスキル。 これに関しては、イクリプス投与者の才能に合わせ独自に発現するスキルのため詳しいことは不明。 ただ、そのどれもが一つで複数のスキル並みの力を持った強力なものである。


 これに合わせ、自らの能力を把握する目的でステータスカードというのが作られた。

 それがこれだ。


 新庄 蓮 age17

 

 体力 B (300/1000)

 腕力 D (560/1000)

 俊敏 C (400/1000)

 

スキル

 


 ステータスのランクは7段階で、F→E→D→C→B→A→Sと変化していく。 各種の説明は・・・必要ないだろうそのままに意味だから。 もし分からないようならこう変換して理解してほしい、体力=HP 腕力=攻撃力 俊敏=防御力 とでも・・。 イクリプスのおかげで、冒険者の体は異世界の主人公のように成長していく。 経験値をを積めば、ステータスもスキルもそれだけ成長してチート主人公になって行くというわけだ。 ただし、経験値は同等レベルの相手か各上の相手からではないと得られず、格下の相手をいくら倒しても経験値は得られずレベルアップは起きない。 また、ステータスに魔力などの項目がないのはここが異世界ではなく日本だからだ。 元々魔力や魔法という概念がないためステータスには追加されていないのだ。


 イクリプスに問題点があるとすれば、宿主となる被験者を選ぶことだろう、具体的には20以上の年齢の者には投与しても効果がでない。 つまり、大人には効果がないと言うことだ。 さらに言えば、投与者が成人を迎えるとイクリプスの効果が著しく低下し、数年後には普通の人間に戻ってしまうのだ。 故に、前提条件の中に年齢の老化防止と肉体状態の維持が情報として組み込むことで肉体年齢を維持しイクリプスの能力低下を抑止しているのだ。 限られた者にしかイクリプスは投与することができない。 誰彼かまわずイクリプスを投与することはできない。 また、付与する情報もイクリプスが拒めば組みことが出来ず実行できない。 イクリプスもあれで生物であり、知能もあり、成長もする。 人間の思い通りにはならないということだろう。 


 ただ、俺たちはイクリプスの力を仮迷宮に潜っているのは事実だ。

 イクリプスが何故そのような力を持っているのかは分からない。

 だが、俺たちはその力を使い迷宮に入る。

 何故なれ俺たちは冒険者だからだ。

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