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走りながらダグラスは、ウォルフとの会話を思い出す。


「王宮内にいたスパイを捕縛する時にあいつが巻き込まれまして…ちょっと怪我を…」


ウォルフが言った言葉がグルグルと駆け巡る。


「くそっ!俺のいない間に!」


ダグラスはメイド塔に急ぐ。

まさに猪の如く突き進むダグラスに

声をかけられる人はいなかった。



リアリスがメイド塔の執務室でデスクワークをしていると

遠くの方からドドドドド…という音が聞こえて来た。


「?ん?」


手を止めて音のする方を見る。


その音は、段々と大きくなり執務室のドアの前まで来ると

今度はドアを叩く音になった。


ドンドンドン!


なに?!


リアリスは少々引き気味で、ゆっくりと椅子から立ちドアの前に向かった。

リアリスの動きがゆっくりだったので、ドアに着く前にまたドンドンドン!と叩かれる。


ダグラスは中から返事がないので

さらに不安になってくる。


そして、ドアの向こうから声がかかった。


「あの!王国軍将軍ダグラス・クォーツと申します!」


その声にリアリスはハッとしてドアを勢いよく開けた。


その瞬間、目の前のダグラスが叫んだ。


「リアリス嬢!」


そしてそのままリアリスはダグラスに抱きしめられていた。


「え?」


突然の事で声も出ないリアリス。


ダグラスはギュウギュウとリアリスを抱きしめている。

ダグラスの強い力で段々苦しくなって来たリアリス。


「うっ…あ、あの…ダグラス…さ…ま…く、く、くるし…」


リアリスは最後の力を振り絞ってダグラスの腕を叩く。


「はっ!」


我に帰ったダグラスは、急いでリアリスを離すと

今度はリアリスの身体を見回しながら言った。


「リアリス嬢、怪我をされたと聞きました。大丈夫なのですか?」


リアリスはあがった息を整えながら言う。


「腕を怪我したのですが、もう大丈夫です。」


「腕をですか!!そうとは知らずに!痛くなかったですか?」



ダグラスは今さっき抱きしめて腕の怪我を悪化させてしまったのではないかと、リアリスの腕を撫でながら心配そうな顔をしている。


その顔は大きな犬の様だ。


「どうしよう…一体どうしたら…」


その上ダグラスは涙目になりかかっている。


「他には?他に痛いところはないですか?」


ダグラスはリアリスの手を取って見ている。


「はい、あと足首を捻挫しまして…でももうだいじょ…」


リアリスが言い終わらないうちに、身体が急にフワッと浮いた。





「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき

ありがとうございます♪


作者のぎゆりです ٩( 'ω' )و


辛いものが食べたい!

無性に食べたい!


みなさんはそんな時ありませんか?


わたくしは今まさにその状態です。

よし、今夜は辛いキムチ鍋でも食べようか…


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