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辺りはすっかり明るくなり
ダグラスと部下たちは森へ入った。
ダグラスはすいすいと馬で森の中を進んでいく。
道らしきものは無いのだが、ダグラスには行き先が分かっているかの様だった。
「将軍はこの森に来た事があるんですか?」
「ああ、数年前に一度な。実はその頃、訓練でこの森に入ったんだ。」
「訓練ですか?」
「いや、訓練ではないな…自主訓練というのか。一人でこの森に篭って岩山を登ったりしたのだ。」
普段から将軍は超人だと思われていたが、この事で周りの部下は益々ダグラスを超人として見た。
森の後ろに聳える岩山は死の山と呼ばれる。
山の麓には木が生えているが、山頂に近づけば近づくほど植物は全く生えていない。
大きな岩がゴロゴロと転がり、断崖絶壁だらけのこの山はいつしか死の山と呼ばれるようになった。
そんな話をしながら一行は山の麓に到着した。
「さて、ここからは馬を降りるぞ。」
馬番として連れて来た部下を1人残し、ダグラス達は山に入った。
以前、山に入った時の記憶を元に
レイブローの軍が進むであろう道のような所を徒歩で進む。
次第に辺りから植物の姿は消え、岩だけの道になった。
王国軍で鍛えている中でもダグラスの部下は精鋭揃いだが、さすがに息が上がって来た。
「将軍、今どの辺りでしょうか?」
そろそろ休憩したい気持ちが分かったダグラスは
少し広くなっている岩場で休む事にした。
その場でへたり込む部下達。
ダグラスはまだまだ元気なようで、少し先にある高台に登り辺りを見ていた。
「レイブローはこっちの方か。」
ダグラスは地図を開き地理を確認する。
レイブローの方角を確かめそちらを真剣な眼差しで見るダグラス。
すると、ダグラスの目に何かが見えた。
「ん?あれは?」
岩山からレイブロー国の方で工事をしているような場所がある。
ダグラスは部下から魔法石が入った遠眼鏡を受け取り、先程の場所から再び見る。
そこでは、川に橋を作っている様だった。
その周辺には、他にも小屋がいくつも出来ており明らかに兵士が居る訓練所のような構えだった。
そこから岩山の方に視線を戻して行くと
今度は沢山の人が道を作っていた。
そして、その横には岩を削ったり砕いたりする道具や機械が並べられていた。
おそらく馬で岩山を登るつもりなのだろう。
岩山を切り崩しながら進むらしい。
「思ったより早いな。」
いつのまにかダグラスの周りには休憩を終えた部下達が集まっていた。
「将軍、これは急がないといけませんね。」
ダグラスは無言で頷いた。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです◝(⑅•ᴗ•⑅)◜..°
物語の中に、ダグラスが自主練で岩山に篭ったとありました。
山に入ったダグラスは道のない断崖絶壁で
ロッククライミングの様な事をして訓練しました。
命綱なしのロッククライミング。
指先から腕、肩、足、つま先などの力に加えて
思考力も必要なロッククライミングは素晴らしい訓練方法ですね!




