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「こちらにいらっしゃい。」
白髪の優雅な老婦人は、リアリスを手招きした。
リアリスは一瞬従女長の方を見る。
すると従女長は小さく頷いた。
リアリスが手招きされるまま老婦人の前まで行くと
老婦人はにっこりと微笑んだ。
「貴方があの手紙を見つけてくれたのね?」
「はい、そうでございます。」
「ありがとう。貴方お名前は?」
「リアリス・ハミルトンと申します。」
「リアリスね、よろしく。私はシェルフィル・グランパリエ。この国の王太后よ。」
それを聞いたリアリスは驚いた。
まさか、王太后陛下だったとはと。
「あの手紙を見つけてくれて本当に嬉しかったわ。あの手紙は私の思い出が沢山詰まっているのよ。でもね、昔あの手紙の保管を頼んだ従女が急に病になってしまって。そのまま亡くなったものだから手紙の行方も分からず仕舞いだったの。」
王太后はリアリスに微笑む。
「見つけてくれた縁もあるし、あの手紙を整理する時はお手伝いしてくれるかしら?」
「は、はい!もちろんです!お手伝いさせていただきます。」
「よかったわ!よろしく頼むわね。」
王太后陛下との面会はすぐに終わり、リアリスと従女長は早々に従女塔に帰ってきた。
「では、手紙を整理する時にまた連絡します。でも、少し先になると思うわ。」
「分かりました。」
リアリスは従女長の執務室を出て
足早にメイド塔に帰る。
またあの変な上級従女に会ったら困るものね。
周りを見ながらあの上級従女が居ないか確かながら歩く。
従女はみんな忙しいのかほとんど誰にも会わずにメイド塔に帰ることが出来た。
メイド塔で先輩メイドからメイド長の執務室に行くように言われ、今度はメイド長の執務室を目指す。
今日は何だか呼び出しが多いわ。
従女長に王太后陛下、最後はメイド長まで。
各部屋を行き来するのもかなりの時間がかかる。
少し体力でも付けないとダメかしら。
実家では、体力仕事が多かったし
自然に囲まれた土地だったので子供の頃から足腰は丈夫だった。
元軍人のお祖父様に剣の稽古をつけてもらった事もある。
リアリスには剣の才能があったらしく、お祖父様はこのまま女性騎士に!と言っていたが
お祖母様からの雷が落ちて、お祖父様は諦めた。
王宮に来てから仕事でしか動いていなかったリアリスは
少し身体が鈍ったようだ。
「今度、お兄様にでも稽古をつけてもらおうかしら…」
そんな事を思いながら、メイド長の執務室に向かうリアリスだった。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
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作者のぎゆりです✧*。٩(ˊᗜˋ*)و✧*。
また次回もお楽しみに!




