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従女長に倉庫で見つけた箱を渡した、リアリスとディア。
聞けば従女長もこの箱の事は分からないらしい。
「長年、頻繁に管理していなかった場所なので目録が抜けていたのかもしれませんね。」
そう従女長は言っていた。
「こちらはひとまず私の方で預かります。他の部署の長にも連絡して中身を確認しておきますので。」
従女長に任せておけば、あの手紙が何なのか分かるだろう。
私達が何かすることはない。
リアリスは余計な関心を持たないようにと決めた。
しかし、隣にいるディアはそうではなさそうだ。
「あの手紙、もしかしたらどこかの従女様が秘密の恋のやり取りとかしてのかもしれないわねぇ。」
探偵気取りだ。
「いや、違うかも。領地に残して来た婚約者を思いながら死んだ従女の手紙!それだ!」
「ディア…変な事言っていないで行くわよ。」
「えっ、ちょっと待ってよ〜。」
リアリスとディアは自室に帰った後、普段着に着替えた。
いつもならすぐ寝間着になりベッドに直行だが今夜は違う。
今日はメイド仲間と街に出掛ける予定がある。
この王宮に入ってから、仕事に慣れるためほとんど休みを取らなかったリアリス。
ついにその見習い期間も終わり、近々自分の所属場所が決定する。
そのお祝いをディアや他のメイド仲間がしてくれるのだ。
王宮から街中まで、乗合馬車で向かう。
リアリスは子供の頃から領地をほとんど出たことがない。
貧乏でも領主は領主。
その領主の娘であったリアリスには、対等に接してくれる同年代の女友達は少なかった。
ましてや、子供の頃からお金を稼ぐ方法をあれこれ考えていたくらい変わった子供だ。
リアリスは今、同世代のメイド仲間と出掛けるという行為に少しドキドキしていた。
あまり、気持ちが顔に出ないタイプのリアリスだったが
毎日リアリスを見ているディアには分かった。
「リア、今すごくドキドキしてるでしょ?」
「えっ?」
「今日はとってもおきのお店に連れて行ってあげるから、楽しみにしててね。」
リアリス達が向かう庶民の街には、値段が安く美味しいお店が沢山ある。
リアリスもディアも他のメイド仲間もみんな貴族ではあるが
リアリスのように色んな諸事情を抱えている者も多い。
実家を出て、1人王宮で働く彼女達のささやかな楽しみ。
リアリスもその楽しみの仲間に入れた事が何だか嬉しかった。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです ٩( 'ω' )و
今日もお疲れ様でした。
作者も出張から帰りまして、既に眠いです。
また明日〜!




