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その日の午後
リアリスとディアは従女塔の倉庫で荷物の整理をしていた。
「今日、クォーツ将軍が出発したらしいわよ?」
「そうなの?」
「もう、リアってば!将軍と少しは仲良くなったんじゃなかったの?」
「え?仲良くはなってない訳ではないと…思うけど。」
ディアがラッシュ団長の事で仕事を休んだ日。
ダグラスから貰った砂糖菓子を見たディアは
それまで落ち込んでいたのが嘘のように目を輝かせた。
そして
これはどこで貰ったのか?
どんなシチュエーションで貰ったのか?
その時、将軍は何を話したのか?
事細かく聞いて来たのだ。
「リアはね、鈍感なのよ。クォーツ将軍は絶対リアが好きなんだと思うんだけどな。」
「まさか…」
苦笑いするリアリスを見たディアは
頭を横に振って呆れたいた。
ディアはラッシュ団長の事で悩みに悩み
落ち込むだけ落ち込んで一人で色々考えたそうだ。
「元々、私とラッシュ団長じゃ身分も釣り合わないしね?憧れと現実は違うって言うのを実感したの。」
そう話すディアの目は、どこか吹っ切れた感じだった。
「お菓子を受け取ってもらえたから私ったら調子に乗ってしまったみたい。」
そう言ってディアは少し笑った。
完全にはまだ立ち直っていないかもしれない。
でも、今ディアは頑張って立ち直ろうとしている。
リアリスはディアの気持ちを今は応援しようと思っている。
「リア、もしクォーツ将軍と婚約したら…私にもどなたか紹介してね?」
「え?もう!何言ってるの!」
「頼りにしてますわよ!リアリス嬢?」
ディアはそう言ってフフフフっと笑った。
その笑顔にリアリスもつられて笑ってしまう。
「さぁ!ここを今日中に片付けなきゃ!ディア、サボってないで頑張るわよ。」
「はーい」
リアリスとディアがいるこの倉庫は
王宮の行事で使われる物などが置かれている。
格式高い行事で使う物は、王殿内の倉庫にあるので
ここにあるのは主に従女の行事で使われる物だ。
置いてある品が書かれている目次を見ながら
箱に書いてある文字をチェックして行く。
綺麗に拭いて棚に戻す作業を繰り返して
あらかた整理が終わった時。
まだ手をつけていない箱が出てきた。
「これは何の箱かしら?」
箱の上には、何も書いていない。
「リアリス、これ開けてみてもいいのかしら?」
「どうかしら。何か入っている様ではあるけれど。」
リアリスとディアはお互いの顔を見合わせて頷く。
息を呑んでリアリスが箱の蓋に手をかけた。
そっと蓋を外すと中には手紙がぎっしり詰まっていた。
「手紙?」
「何の手紙だろう?」
ディアがその手紙を一つ取ろうとした。
「待って!もしかしたら大事な物かもしれないから、これは従女長様に持っていきましょう?」
「そ、そうね!もし、何か秘密の手紙だったら困るものね!」
リアリスとディアは、最後の箱まで整理してから
その箱を持って従女長の元へと急いだ。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです✧*。٩(ˊᗜˋ*)و✧*。
メイドは従女よりも細かいお仕事をします。
強いて言えば、従女は専門職。
メイドはその下に位置しています。
なので、雑用とまでは行きませんが
細かい片付けやお掃除なんかが主ですね。
リアリスは領地にいる時から
使用人と共にこう言った仕事をしていたので
テキパキしている訳です。
ちなみに作者は細々した整理整頓が大の苦手。
引き出しの中は…見たくありません(笑)
でもですね、出張などに出かける時の荷物。
これだけは物凄くキチンとしてます。
パズルの様に組み合わせて隙間なく荷造りするのが大好きです❤︎




