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デラルージュは、クォーツ将軍の元に向かっていた。
本来ならば、王太子であるデラルージュの元にクォーツ将軍が来るのが筋ではあるが、国王はいつもデラルージュをそれぞれの元へ向かわせていた。
王太子ではあるが今はまだ王になる勉強中。
相手を呼びつけるのではなく、自分から足を運ばせて
国を治める者としての心を鍛えさせている。
クォーツ将軍がいる王国軍の訓練所は、騎士団の塔の更に奥。
王宮の一番端に位置していた。
「かなり遠いな。」
デラルージュは数人の護衛と側近を連れて足早に歩いていた。
ちょうど騎士団の塔の廊下を歩いている時、気になる姿を発見した。
「あれ?」
デラルージュが足を止める。
後ろから急いで着いてきた護衛と側近は急ブレーキをかけた。
「どうなされました?殿下。」
「ん?いや、ちょっと知り合いがな。」
「知り合い…ですか?」
側近がデラルージュの目線の先を見ると、騎士団の食堂の前で騎士とメイドがいた。
何やら親しげに話す2人。
側近がもう1度デラルージュに目線を戻すと、そこには見たことのない不思議な顔をしたデラルージュがいた。
殿下はどうしてのだろう?
あの騎士と知り合いなのだろうか?
しかし、この殿下のお顔はどうした事だろう。
困っているような、悲しんでいるような、怒っているような…
今まで殿下がこんな表情をされたのを見たことがない。
デラルージュが固まったまま、騎士とメイドを見ていたので
側近は静かに話しかける。
「殿下、あの騎士にお声をかけますか?」
「ん?騎士?」
側近は、デラルージュの知り合いはもちろん騎士の方だと思ったが違ったのか!と気づいた。
知り合いはメイドの方であるのだ。
「では、メイドの方に?」
側近がそう言った瞬間、デラルージュは我に帰った。
「いや、よい。今はクォーツ将軍だ。先を急ごう。」
その場を離れがたそうにするデラルージュの表情を見た側近は、先程の騎士と話すメイドの顔を思い出す。
そして、側近はちらりと先程の場所に振り返る。
そこには、沢山の騎士に囲まれたメイドの姿があった。
なんと!あのメイドは騎士に取り入っているのか!
けしからん!!
これは問題ですぞ!
もし殿下があのメイドに誑かされているのなら、私がお止めしなければ!
あれは魔性の女だ!
「殿下、わたくしがお守りします!」
思わず力が入って出てしまった言葉に、デラルージュが変な顔をして振り向いたのだった。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです◝(⑅•ᴗ•⑅)◜..°
最近、急に寒くなりましたね。
我が家は布団の用意が整わず、引っ張り出した毛布に夏用の肌掛けを数枚重ねて寝ています(笑)
今週中に冬用の布団をクローゼットから出さねば…と
毎日思っています。




