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国王の執務室にノックの音が響いた。
「陛下、王太子様がお見えです。」
「通しなさい。」
その声の後、執務室に入って来たのは銀色の髪をなびかせた美しい人物。
「来たか、デラルージュ。」
「はい、お呼びでしょうか?」
グランパリエ王国の王太子、デラルージュ・グランパリエ。
幼い頃から天才と呼ばれた第一王子。
国王もこのデラルージュに期待を寄せている。
「ああ、呼んだのは他でもない、レイブローの事だ。」
レイブローという名を聞いたデラルージュは、目をパチっと開かせた。
「お前も多少は聞いているな?」
「それは国境近くの事でしょうか?」
「ああ。最近、国境近くがきな臭いのだ。近く何らかの動きがあるのでないかと思っている。グランパリエとしては、長年良い関係を築いていただけに何事も起こらないで欲しいとは思っているのだが…。新しいレイブローの国王は違う考えのようだ。」
デラルージュは国王の言葉を静かに聞いている。
デラルージュは後継者に相応しい。
何事にも素早い判断を下す能力もある。
しかし最近、執務中に抜け出す事があるという報告を聞いて
国王は自分の息子・デラルージュの能力を確かめたかった。
「お前はどう思う。レイブローは仕掛けてくるだろうか?」
デラルージュはしばし考えてから話し出した。
「今、私が持っている情報だけでは確実な事は言えませんが…レイブロー国内の情勢から考えて我が国に攻め入るつもりなのでないかと思います。」
「やはりそう思うか。」
「しかし、両国は友好国として歩んでまいりましたので我が国から先に仕掛ける事は不利になるかと。もしかしたら、それを見込んで動いているかもしれません。例えば、先に我が国が仕掛けた事を理由に何かを要望してくるなど。」
「なるほど…」
国王はデラルージュの鋭い考え方に思わず唸っていた。
確かに、戦争はお金がかかる事だ。
今のレイブローにしてみれば、攻め落とせるか分からないグランパリエに戦争をしかけるより、先手を打たせてそこを突いてくる方が簡単だ。
「デラルージュ。」
国王は何か思い付いたように言った。
「この後、クォーツ将軍とレイブローについて意見を交わしてみなさい。将軍がレイブローの詳しい内情を探っているのだ。近いうちに向こうの考えが分かるやもしれん。」
「私がですか?」
「そうだ。」
「私は戦争については素人です。クォーツ将軍と意見が食い違うのではないかと。」
「デラルージュ、将軍は戦いが好きな訳ではないぞ?この国を守るために戦うのだ。将軍の仕事はそれだけではない、今回はその情報戦になりそうだからな。私よりデラルージュの方が良いだろう。」
「は、はあ。」
「先触れは出しておく。すぐに支度して向かいなさい。」
「はい、分かりました。それでは失礼します。」
デラルージュは深く頭を下げ、国王の執務室を後にした。
1人になった国王は、前より頼もしくなった自分の後継者を見て満足した顔であった。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読むいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです ٩( 'ω' )و
王太子・デラルージュ。
銀髪サラサラ系の美形男子です。
美男子な上に頭も切れる王太子なんて最高ですよねー。
お年頃の美男子がわんさかいる王宮。
天国ですԅ(¯﹃¯ԅ)❤︎




