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ディアは騎士団塔の廊下をウキウキしながら歩いていた。
お目当てのラッシュ団長の執務室は、塔の2階にある。
軽い足取りで階段を駆け上がり、執務室の前に立った。
さぁ、ノックしよう!と思った時
中から声が聞こえて来た。
「どういう事かしら?」
少し声を荒げている女性の声だ。
ディアは盗み聞きするつもりはなかったが
思わず息を殺してその声を聞いてしまった。
「わたくしは、結婚と言ったのです!」
結婚?どういう事?
ディアはその言葉に絶句した。
いけない事を聞いてしまったのかも!と後退りしたが
その後に聞こえた声で立ち止まる。
「いえ、私は結婚したくないとは言っていません。でも、少し待って欲しいのです。」
ラッシュ団長の声だ。
「少し時間をくださったら、私も決心しますので。」
その言葉にディアは言葉を失った。
ラッシュ団長様が結婚?
そ、そんな!
ディアは驚きとショックでその場から逃げ出していた。
物音に気づいたラッシュ団長が扉を開けると、そこには誰も居なかった。
ふと足元を見るとリボンの付いた包みが落ちていた。
中を開けるとクッキーが入っている。
「クローディア嬢?」
いつも美味しいお菓子を差し入れしてくれる、ディアの姿はなくお菓子の包みだけが残されていたのを見たラッシュ団長の顔は少し焦っていた。
その頃、ディアは人に見られるのも構わず走ったいた。
騎士団塔を抜けて、従女塔も走りすぎ、メイド塔の自室にたどり着くとドアを勢いよく閉めてその場にへたり込んでしまった。
ラッシュ団長様が結婚?
うそ!
私の作ったお菓子を美味しいって食べてくださったのに。
知らず知らずのうちに涙が溢れて来た。
しばらく涙が止まらなかったディア。
少し落ち着いた頃、リアリスが仕事を終えて自室に帰って来た。
そこで目にしたディアの姿にリアリスは驚いて駆け寄る。
「どうしたの?何があったの?」
ディアは何も言わなかった。
リアリスも今はそっとした方が良いのかもしれないと思い、リアリスの胸で泣いているディアの背中をずっとさすっていた。
「貧乏男爵令嬢は従女になりたい」をお読みいただき
ありがとうございます♪
作者のぎゆりです( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
出張先からの更新でございます。
今日もこれから夜まで缶詰です…(涙)
さて、ちょっと物語の雲行きが
何だか一波乱ありそうな感じになったまいりましたね。
書きながら私もこの後の展開にハラハラさせるかどうか…
色々迷いながら書いております。
恋には涙が付きもの。
という訳で次回もお楽しみに ٩( 'ω' )و




