第二章 両端(2)
第六関門は謎解きだった。俺たちがこの関門をクリアすると、担当の先輩が連絡アプリを通じて、次の関門のグループがまだ挑戦を終えていないことを知ったため、俺たちはその場で待機し、しばらくしてから次の関門の場所へ向かうことになった。
ここは山の中腹に位置する場所で、起点となった山荘のそばにある草地から、石段の遊歩道を登って、およそ八分ほど歩いたところにある。ここからは山荘の建物を大まかに見渡すことができ、山頂の方向も見渡せるため、視界はかなり良い。
鳥が枝に降り立って止まり、ほどなくして翼を羽ばたかせ、別の場所へ飛んでいった。
「どうした、疲れたのか?」
俺がペットボトルの水を飲んでいると、曜光が歩いてきて俺に尋ねた。
「まあまあかな。俺はこっそり隙を見つけて休んでいるから。お前は?」
俺の家からMRTの駅までは、歩くと十五分くらいかかる。時にはバスが来るのを待ちきれなかったり、単純に交通費を節約するために、俺は自分の足で突破することもある。
運動が得意な人たちには敵わないが、俺自身、まったく運動していない人よりは体力があると思っている。
「この程度じゃ、ウォーミングアップにすらならないな。俺はもうバドミントン部に入るつもりだ。すごく尊敬している先輩から、絶対に入ってくれって誘われたんだ。それ以外にも、バレーボール部か野球部のほうも見に行ってみたいと思っている」
曜光は片手をポケットに入れ、もう片方の手で水筒を持ちながらそう言った。
「お前、本当に徹底したスポーツマンだな。なんだか少し羨ましいよ」
「何を言ってるんだ。お前も入ればいいだろ? どうだ、やってみたいスポーツはあるか? まだ決めてないなら、まずはバドミントン部に来てみろよ。そうすれば俺たちでダブルスも組める。俺は絶対に先輩たちを倒してやる」
高校生の頃、俺はスポーツが嫌いというわけではなかったが、放課後に積極的に身体を動かすような人間でもなかった。しかし今、曜光の興奮に満ちた言葉を聞いていると、俺まで少し気分が高揚してきた。
バドミントン、バレーボール、野球の三つから一つを選ぶなら、確かにバドミントンが俺の一番興味のある種目だった。後の二つは、ボールをぶつけられたらかなり痛そうだからだ。
「じゃあ俺もバドミントン部のほうを見に行ってみようかな? でもラケットを持っていないんだ。一本買うなら、予算はだいたいいくら必要なんだ?」
自分でお金を出さなければならないため、俺は何かの活動に参加すると、すぐに予算の問題を考えてしまう。正直に言えば、これには多少コンプレックスを感じていた。自分が細かいことを気にしすぎているような気がする。しかし曜光はまったく気にせず、驚きと興奮の入り混じった声を上げて言った。
「おおお、本当か? お前も参加したいのか! えっと……ラケットとガットを合わせるなら、だいたい数千元くらいかな。ああ、俺が言ってるのは中価格帯で、有名メーカーの耐久性があるやつな。もっと高級なモデルのことを言ってるなら、もっと金が必要になる。逆に低価格帯のモデルや無名メーカーはおすすめしない。いろいろな面であまり割に合わないからな」
うーん……話を聞く限り、俺でもまだ負担できそうだ。それに、運動する機会が増えるのも悪いことではない。研究によれば、適度な運動は脳を活性化させるという。そうすれば創作をする時にも、柔軟な思考を保てる。
「でも、ガット? それって何だ、ネットのことか?」
俺の言葉を聞くと、曜光は「あはは」と笑い声を上げ、首を横に振りながら言った。
「違うって。ネットは双方のコートを分けるために使う網で、ガットはラケットに張る糸だ。それに、ガットにはいろいろなテンションがあって、自分の打ち心地に合わせて使える。ああ、いわゆるテンションっていうのは、だいたい数字が大きくなるほど、ボールを遠くへ飛ばすためにより大きな力が必要になって、逆に数字が小さいと、軽く振るだけでもボールがコートの外へ飛びやすくなるってことだ。俺が使っているラケットを貸して、実際に感触を確かめてもらってから、何ポンドのガットを使うか決めてもいいぞ」
「分かった。じゃあ次の機会に頼むよ。でも、うちの学部の部活って何人くらいいるんだ? 雰囲気はどんな感じなんだ?」
その時、曜光が俺の肩を叩き、真剣な表情を浮かべた。まさか、練習がかなり厳しいという意味なのか──
「安心しろ。今のメンバーはだいたい五、六人の先輩しかいないし、普段は基本的に誰も来ない。だから次の代では俺がキャプテンで、お前が副キャプテンだ。それに、もしお前が俺を倒したら、キャプテンをお前に譲っても構わない」
「それ、どういうことなんだ……?」俺は思わず苦笑した。練習もそれほど大変ではなさそうだとは多少思ったが、そんなに人がいないなら、本当にちゃんと試合ができるのだろうか? とはいえ、曜光がいるなら、きっと何も問題はないだろう。彼にはそういう感じがある。
「いいよ、そこまで言われたんだ。まずは副キャプテンをやってみるのも悪くなさそうだ。じゃあ、時間を見つけてラケットを買うよ」
「おおお、来週の水曜日の昼に集まって抽選をする予定だ。各学部が体育館を使う時間帯を決めるんだ。だから一緒に来てくれよ。ネットやシャトルみたいなものは、うちの学部で共用のものを棚に置いてあるから、自分で用意する必要はない」
「この任務、あまりにも急すぎないか。でも了解」
「それで、他に気になることはあるか?」
「ん?」今のところ、特に気になることはないだろう」
俺は困惑しながら曜光を見る。しかし次の瞬間、彼の言葉に驚かされた──
「もしかして、彼女がそばにいないから、少し寂しいのか?」
俺の身体は震えなかったが、自分の表情が固まったのは確かだった。
確かに、先輩たちが一生懸命準備してくれたゲームは楽しい。でも、端月がいないと、なんとなく寂しい。
だから……俺は思わず尋ねた。
「えっと、メッセージを送ったら、相手の邪魔にならないかな。物語の中では……女の子は、二人が離れている時、男のほうから少なくとも少しはメッセージを送ってほしいと思うことが多いみたいだけど。でも実際のところはどうなんだ?」
それに対して、曜光は腕を組み、それから言った。
「それは人によるだろうな。でも、俺が聞いてやってもいいぞ」
「え、お前、誰に聞くんだ?」
曜光は端月と連絡先を交換していないはずだ。俺があれこれ考え始めようとしたその時、曜光はすでにポケットからスマートフォンを取り出し、メッセージを入力し始めながら、「元カノに聞くんだよ。同じ女だから、もっと参考になるかもしれない」と言った。
なるほど、彼女と付き合ったことがあるのか──でも、意外ではないな。顔が良くて、性格もさっぱりしている。そういう人なら、恋人がいても不思議ではない。
「あ、すぐ返信が来た。えっと……『二人が離れている時に彼氏からメッセージをもらって嫌がる女の子なんていないと思う。特に愛情のこもったメッセージならね。でも、あまり大げさなのもダメだよ。曜光はあの頃、時々スマホで風景写真を撮って送ってきて、そのついでにちょっとした感想まで添えてたんだ。それはちょっと面白かったけど、私は嫌いじゃなかった』──って、おいおい! なんでわざわざ俺のことまでバラすんだよ!」
そのメッセージから、二人がどのようにやり取りしていたのかはだいたい分かる。なるほど、恋人同士にもいろいろあるんだな。
「お前、元カノって言ったけど……メッセージを見る限り、今でもかなり仲がいいんだな」
俺はこの質問をしていいのか少し迷ったが、曜光はまったく気にせず、そのまま答えた。
「ああ、そうだな。俺たちは高校の時に付き合い始めて、その後大学に入ってから、お互いに時間を返すことにして、友達に戻ったんだ。そっちのほうが俺たちには合っていたのかもしれない」
こんなに堂々とした態度で説明できるなんて、この人は本当に格好いいな。
「分かった、ありがとう。それと、相手にもお礼を言っておいてくれ。すごく助かった。俺、端月にメッセージを送ることにするよ」
「おう」
曜光は素早く返信した。俺も自分のスマートフォンを取り出し、端月に次のメッセージを送った。
『俺、曜光と遊んでいてすごく楽しかった。今度はバドミントンもやるつもりだ』
『でも今は俺も少し寂しい。早く君に会いたい』
『ああ、水鉄砲の対戦をやった時、曜光が君がここにいるって嘘をついて、俺が振り向いたら負けた』
『もし君が同じ状況に遭遇して、試合中に誰かが繋 端月って大声で叫んでも、絶対に振り向かないように。気をつけてくれ』
メッセージを順番に送っていくと、しばらくして既読に変わった。
そして──
『バドミントン、面白そうだね。シングルスとダブルスではコートの範囲が違うの、確かちょっと複雑だったと思う。でも細かいことは、高校の体育の期末筆記試験が終わったら全部忘れちゃった(笑)』
『試合中に気が散らないように気をつけるね。だから、もし君たちのグループと私たちのグループが試合をすることになったら、私を応援する時は大きな声で叫んでくれないと聞こえないかも』
一段読むたびに、自分の心臓の鼓動が少しずつ速くなっていくのを感じた。
そして最後の一文にたどり着いた──
『私も、早く君に会いたい。でも、その過程ではちゃんと楽しもう。そうすれば、これからもっと話すための素材が増えるから。そうでしょう?』
うん、君の言う通りだ。
先ほどまで抑えていた気持ちが、一瞬にして温かさに満たされ、顔にも思わず笑みが浮かんだ。
俺は簡単にいくつか返信し、スマートフォンをポケットに入れた。その時、ちょうど先輩から次の関門へ進んでいいという知らせが聞こえてきた。俺と曜光も、俺たちのグループと一緒に次の関門へ進んでいった。




