第五章 明湖(7)
湖櫻先輩先輩がトイレから戻ってきた後、俺たちはいくつかのアトラクションに適当に乗ったが、双方ともこれが余った時間を潰しているだけだと分かっていた……
いや、俺には湖櫻先輩の目から、彼女が依然として俺たち二人の過ごす時間を大切にしていることが分かったが、俺がいまだにどんな態度で彼女と接すればいいのか分からないせいで、先輩もどうすればいいのか分からなくなっていた。
俺はすっかり遊ぶ気を失ってしまい、そして、それは自分が引き起こしたことだと思っているのか、湖櫻先輩の顔にも少しばかり罪悪感が浮かんでいた。
俺たちは元の場所へ戻り、泳ぎ終えた曜光と端月と合流した後、四人でもういくつかのアトラクションに乗ってから、それぞれシャワーを浴びに行った。
それぞれ身支度を整え、着替え終わると、俺たちは帰りの電車に乗った。
俺と曜光は片側の吊り革を握り、端月と湖櫻先輩は反対側を向いて、それぞれの話題について話していた。
俺は曜光の話に応じながら先輩の様子を観察していたが、端月はどうやら俺の視線に気づいたらしく、目でどうしたのかと尋ねてきた。俺は首を横に振り、それから再び前を向いた。
そのとき、曜光の言葉に俺は困惑し、我に返ったような感覚を覚えた。
「今日はありがとな、誘ってくれて。」
「えっと、いや、湖櫻先輩のおもてなしのおかげだと思う。そうじゃなかったら、俺もウォーターパークで遊ぼうなんて思わなかっただろうし。」
曜光はバドミントンラケットを持つ利き手である右手で車内の吊り革を握っており、鍛えられた腕はがっしりとしていて、安定感を感じさせた。
彼は俺の言葉に合わせることなく、朗らかな声で続けた。
「ここ最近、期末試験で忙しくしながら、作曲もして、自分をかなり追い込んでたんだ。お前が俺を連れ出してくれたおかげで、やっと息抜きする機会ができた。今日は本当に楽しかったな。ちょっと疲れたけど、今夜はよく眠れそうだ。」
その真摯な言葉が俺の心の奥底まで届いた。
俺は思わず、少し感動を覚えた。
「お疲れさん。あんまり自分を追い込みすぎるなよ。一日にできることには限度があるんだから。」
「お前にそんなこと言われたくないんだけどな。でも、たまには無理をしてみるのも必要だし、思いがけない収穫があるかもしれない。」
その言葉を聞いて、俺は自分にも似たような経験があったことを思い出し、思わず笑みを浮かべた。
「はは、まあ、それもそうだな……お前の言いたいことは分かるよ。」
俺のそんな共感するような感覚が曜光にも伝わったようで、彼は口角を上げ、それから言った。
「いやあ、さすがは同じく世界一を目指す奴だな。とにかく、今日はありがとな。期末試験の後に、ちょうどいい休みになったし、こうやって遊ぶのも悪くないな。もちろん、湖櫻先輩にも感謝してる。」
なぜか俺は曜光の言葉を大切に心の中へしまい込み、胸の中の鬱屈が少しだけ晴れていくような気がした……いや、むしろ自分を閉じ込めていた悩みの扉に、小さな隙間が開いたような感覚で、俺は思わず彼に尋ねた。
「曜光……世界一になるために、いや──世界一を追いかける道の途中で、他の人を傷つけたり、相手を悲しませたりしたら……えっと、例えば同じ目標に向かって努力している人がいるのに、そのせいで達成できなくなったり、あるいは身近な人が、自分の行動によって傷ついたりしたら──そういうことに直面したとき……お前ならどうする?」
曜光は少しの間、前を向いて考えたが、それほど時間を置かず、電車の揺れの中で、自信に満ちた様子で答えた。
「それはそいつ自身が処理するべき問題じゃないか? だって俺は自分の目標に向かって進むんだから──?」
それでは参考にならないような気がすると俺が思っていると、曜光の言葉にはまだ続きがあった──
「でも、具体的には相手が誰なのかにもよるだろ。単純に強敵なら、たとえ挫折しても、自分の力で這い上がってくるだろうし、もし相手が弱い奴なら、そういう奴は自分で精神力を高める方法を考える必要がある。そうじゃなきゃ、単純に実力不足ってことだからな。もしその人が倒すべき相手じゃなくて、身近な人だったら……」
俺は唾を飲み込み、曜光の言葉を待ったが、そのとき彼は少し迷うような様子を見せ、二秒ほど経ってから口を開いた。
「それなら、そいつに謝って、自分なりの方法で埋め合わせるしかないだろ……じゃあ、お前は? お前ならどうする?」
そのとき、曜光は質問をこちらへ投げ返してきた。話を続けるためなのか、それとも俺自身に考えさせるためなのかは分からないが、とにかく、俺はもう一度考え直さざるを得なくなった……いや、すでに考えていたのに、口に出すことも、実際に行動に移すこともできなかった答えと、向き合わざるを得なくなった。
「俺……やっぱり、その人を大切にしたい……もうしてしまったことは取り返せないけど、俺がその人を大切に思っていることを伝えたい……でも、その行動によって、また相手を傷つけてしまうんじゃないかって心配なんだ。」
俺の頭の中にこの問題についての考えが浮かび、曜光もどう答えればいいのか分からないのかもしれないと思ったそのとき、彼はすでに口を開いていた。
「それも相手がどう思ってるかによるだろ。どうしたって、自分だけじゃその人の気持ちを知ることはできない。だからこそ、聞きに行くんだ。そうだろ?」
曜光の言葉は、冷え切ったカップの中に熱い紅茶を注ぐようなものだった。もう一度触れたときには、カップの外側にはすでに温もりが生まれていた。
俺は揺れる車内で、彼の言葉について何度も考え続け、さらに数駅が過ぎた頃、端月と湖櫻先輩が俺たちのところへ近づいてきた。つまり、俺たちのいる側のドアの近くまで来たのだ。
「じゃあ、私はこの駅で降りるね。家に帰ったら、みんなちゃんと休んでね。」
まるで何事もなかったかのような、落ち着きがあり、それでいて聞く者を心地よくさせる声だった。
曜光と端月は順番に先輩へ「先輩、またね」と「ありがとう、今日はすごく楽しかった」と言ったが、俺だけは何の声も出すことができなかった。
二人が俺のほうを見る中、俺の気持ちを気遣っているのか、先輩はただ俺に向かって手を振った。
そのとき、曜光の言葉によって、俺はようやく何かに打たれたような感覚を覚え、手に持っていた袋を先輩へ差し出した。
「湖櫻先輩、これ、俺が買ったちょっとしたお土産。今日はごちそうになって、ありがとな……」
少し驚いたような彼女の表情を見つめながら、俺は自分を奮い立たせ、自分の言葉を続けた。
「また次の授業のときに会おう。それと、必要な物はちゃんと持ってくるのを忘れないでくれよ。そうじゃないと、同じグループの俺がちょっと困るから……それに、急にサボって授業を休んだりするのもやめてくれよ。専属で冗談を言ってくれる人がいないと、俺は退屈するから。」
それを聞いて、先輩は少し目を見開き……そして、少しぎこちなく俺のお土産を受け取った。先輩はまず眉をひそめ、それから目を上げ、下から上へと俺を見ながら抗議するように言った。
「私、ちゃんと覚えてたのに、あなたにそう言われたら全部忘れちゃったみたい。ちゃんと思い出せるように頑張るけど、あんまり期待しちゃ駄目だからね。それと……授業をサボったとしても、先に退屈なダジャレ集を用意して、メッセージであなたに送ってあげる……でも、どうしても私が直接披露するのを聞きたいっていうなら、別に付き合ってあげてもいいけど。」
俺は端月と曜光の「なんで先輩にそんなこと言うんだよ」という表情を気にせず、先輩と目を合わせ、それからお互いに笑い合った。
「ありがとう。これ、何が入ってるの? 秘密にしなきゃいけないものなのか?」
「ただの普通の海苔の詰め合わせだよ……お願いだから、そんなに期待しないでくれないか?」
「どうして海苔を選んだの?」
「乾燥してればかなり長く保存できそうな感じがするし、食べるとパリパリしてるから、あの日急に食べたくなってついでに買ったんだ。俺が自分用に買ったやつも少し食べてみた。けっこう美味しかったよ。」
「うん。分かった。もし私の口に合わなかったら、買い直してもらうからね。ああ、みんなはこんなことしなくていいよ。この変な後輩だけ返品される危険があるからね。じゃあ、今日はこの辺で。今日はみんな、ありがとう。また機会があったら誘ってね。じゃあね。」
湖櫻先輩はみんなに向かって手を振ったが、俺に向かっては海苔の詰め合わせが入った袋を少し持ち上げて揺らした。
俺も手を上げ、彼女に別れを告げた。彼女がドアから出ていくと、車内に残った俺たちは、車窓のガラス越しに先輩がエスカレーターの方向へ歩いていくのを見送った。
「逐幸──」
端月が口を開こうとしたそのとき、俺は先に彼女へ言った。
「このあと、もう少し俺に付き合ってくれるか? ちょっと寄りたいところがあるんだ。」
「え? うん……いいよ。」
端月は少し戸惑った様子を見せたが、それでも頷いた。
その後、曜光は俺が先輩に言ったことについてツッコミを入れてきたが、俺は「これが俺たちの普段のやり取りなんだ」と返したので、彼はそれ以上何も言わなかった。
そして曜光が二駅先で降りると、端月は明らかに不機嫌そうな様子を見せたので、俺は彼女に話しかけた。
「ごめん……ちょっと事情があったんだ。あとでちゃんと説明するから……」
その言葉で、彼女は少し怒りが収まったようだった。俺は自分が引き起こした危機がかなり和らいだのを見て、少しだけ安堵した。
しかし、俺は気を抜くことなく、いくつかのことを……自分の弱さも含めて、愛する恋人へ伝えたいと思っていた。




