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第四章 試練(7)

今回の土曜日は、珍しくアルバイトのない日だった。だが、だからといって気を抜くこともできない。これからの二週間は、さまざまな授業の中間試験に直面することになるからだ。筆記試験のものもあれば、口頭発表のものもあり、書面課題を提出するだけでいいものもある。


俺はまず午前中を使って書面課題を片付け、それから二時間かけて口頭発表で使うスライドを作った。俺が参加しているグループは普段から話し合って仕事を分担しているので、この方面については最初に方向性を掴めれば、スライドの内容を作ったり、話す練習をしたりすることは難しくない。


教育学部については、筆記試験のほうが多い。湖櫻(みさくら)先輩からの情報と俺たちの学部のカリキュラム構成によれば、一年生と二年生の頃は筆記試験が依然として半分程度を占め、三年生に進級してから、発表や模擬授業の割合がさらに増えていく。


言い換えれば、まずはさまざまな理論知識を頭に詰め込まなければならない。


俺は冷蔵庫からペットボトルの無糖紅茶を取り出して何口か飲み、少し休憩した後、スリープモードに入っていたパソコンを起動し、先生が用意した授業スライドに沿って要点をノートにまとめ始めた。


参考書については、授業中に時間があれば後ろのほうの内容にも目を通していたので、頭の中にもある程度の構成ができている。


教育学部の授業には、人間がどのように学習し、知識を定着させるのかという内容も含まれているおかげで、俺は普段からそれを創作に応用しており、実際にどうやって実践すればいいのかも比較的理解している。


例えば、過去の俺を含めて、講義資料や教科書の章立てをあまり重視しない人もいるが、実際には本の構成を把握することは、知識体系全体を構築するのに役立つし、要点をより素早く掴むこともできる。


知識というものは、思い出したり活用したりすればするほど、丸暗記するよりも記憶に深く残る。


創作にたとえるなら、教本の中にある知識を見つけたとき、読み終えた後に自分の理解を通して、白紙の文書ファイルやコピー用紙に、記憶を頼りに内容をもう一度整理することができれば、より吸収しやすくなる。


昔の教育がノートを書き写すことを推奨していたのは、人間の脳は時間をかけて取り組んでこそ、十分な印象を形成できるからだ。あえて言うなら、電子ノートの効果は紙のノートよりも小さいので、紙を使えるなら紙を使う。少なくとも俺はずっとそうしている。


ただし、これには一つ問題もある……それはノートを書き写していると手が疲れやすいことだが、それでもまだ努力して克服できる範囲内だ。


俺はノートをパソコンの前に広げ、四時頃には授業スライドの内容をだいたい整理し終えた。続いて少し休憩してから、再び講義資料をめくった。いつの間にかパソコンの画面がまた暗くなり、電源に接続されていることを示すモニターの黄色いランプだけが残っていた。


俺は中国語の講義資料を一冊、要点を整理し、一つの章を読み終えるたびに、その章に対応する概念をコピー用紙に何も見ずに書き出した。それから振り返って、自分が正しく理解できているか、すべての要点を記憶しているかを確認する。そうやって後ろの章へと進んでいった。


普段の授業ではいつも前のほうに座って真剣に講義を聞いているからなのか、ときどき先生が内容を説明していた声が頭の中に浮かぶことがある。そのとき、俺は当時ちゃんと授業に集中していてよかったと、思わず感じる。


ある段落まで読み終えた頃には、空もほとんど暗くなっていた。今の進み具合なら、夕食を食べた後、寝る前までさらに勉強すれば、だいたい心の準備もできるだろう。


学校の成績について、俺は合格ラインより少し高い点数を目指すことを心がけている。努力はするが、だからといって満点のような高得点まで追求する必要はない。何はともあれ、だいたいのことを学べていればいい。残った時間はできるだけ創作に残しておく。もちろん、このことには柔軟な調整が必要だ。もし一部の必修科目が、本当により多くの時間をかけなければ合格できないのであれば、早めに現実を認識して、できるだけ多く準備するほうが得策だ。


今日勉強を始める前に、俺はそのままスマートフォンの電源を切った。資料を調べるならパソコンを使う……これは俺が気を散らして端月と話したくなってしまうのを防ぐためでもある。それに、彼女は絶対に電源を入れないと言っていたので、俺も彼女と同じように、しばらく我慢することにした。


俺は本棚の上に適当に置いたスマートフォンを見つめ、それから少しだけドアを開けて、家の中の様子をうかがった。


そのとき、テレビの音が聞こえてきた。どうやら母さんは部屋でドラマを見ているらしい。もう食事の時間になっているので、母さんは今日は料理をするつもりがないようだ。そこで俺は服を着替え、スマートフォンと財布と鍵をバッグに入れ、母さんの部屋の前まで行って、今夜は何を食べるのか尋ねた。


「外に何か食べるものを買いに行くの?」


母さんはドラマを一時停止した。その質問について少し考えてから、俺は答えた。


「じゃあ、下の店の焼きそばを買ってくるよ。」


──逐幸(つぐゆき)、焼きそばは味が濃いって知らないの? 塩分を摂りすぎるのは身体によくないよ。


「じゃあ、向かいの店の一人鍋(ひとりなべ)を買ってくる?」


──それは高いじゃない。それに、普段からそんなにいいものを食べてどうするの?


「それなら、コミュニティを出て反対方向にある弁当屋はどう?」


──あそこは毎回すごく待たされるし、女将さんは従業員に対してすごく失礼だから、感じが悪いよ。


「それじゃあ、隣のセルフサービスの食堂で買うのは?」


──あそこは料理を炒めるときに油を使いすぎるし、店内もあまりきれいじゃなさそう。


「……」


この一連の否定によって、俺の頭の中にあった選択肢はほとんどすべて使い果たされてしまった。


すると、母さんが突然、自分の考えを提案した──


「じゃあ、こうしたらどう? 家で適当に麺でも作って食べれば、外に出てお金を使わなくてもいいでしょ?」


そんなふうに考えるのはよくないと分かっているが、母さんの言う「適当に」は、本当に適当なのだ。


母さんはよく細麺を茹ですぎるし、さまざまな食材を味の組み合わせなど無視して適当に鍋に放り込み、鍋料理のように煮込む。


料理してくれることには感謝しているが、食材を適当に煮て食べられないほどにしてしまうのは、ある意味では食材を無駄にしているのではないかと、時々思ってしまう……


だが、俺は絶対に面と向かって母さんにそんなことを言う勇気はない。母さんは自分の料理がごく普通のものだと思っているようだから、もし問題があるとすれば、それは俺のほうに問題があるということになるのだろう。最後には、俺は落胆しながら言った。


「じゃあ、俺一人で適当に外で食べてくるよ。母さんは自分の分だけ作ればいい。」


以前はかなり長い間、俺は母さんに合わせることができていた。だが最近になって、俺は少しずつ受け入れ難くなってきた。母さんはまず習慣的に俺に意見を出させ、それから一つずつ反論し、最後になって自分が正しいと思っている答えを言うのではないかと、思わず考えてしまう。


俺の言葉に対して、母さんは冷たく一言だけ返した。俺はわざと母さんの表情を見ないようにし、廊下を通って玄関へ向かった。


夕食を食べ、家に戻って風呂に入った後、俺はまたしばらく本と親交を深めた。本当は寝る前に端月へメッセージを送りたかったが、彼女はまだ勉強しているかもしれないと思い、俺はスマートフォンを置き、部屋の明かりを消して布団に潜り込んだ。


やっぱり早く寝よう……明日の朝早くには、まだアルバイトがある。


俺はあくびをし、今日読んだ内容がきちんと頭に入っているはずだと思いながら、そのまま意識をこの瞬間に止めた。


どれほど時間が経ったのか分からない。ぼんやりとスマートフォンのアラームの音に気づいたとき、すでに翌日になっていることに気づいた。


俺は眠そうな目をこすりながら起き上がって着替え、それから空がほんのり明るくなった頃に家を出た。


いつものように、週末のSUNRICEは人でごった返していて、時間もあっという間に退勤時間になった。


柄の長いブラシと洗剤で床を丁寧に洗い、ガスと電源を切る。俺と、かつ姉と、今日シフトに入っていた同僚は、シャッターが一番下まで降りるのを見届けてから、互いに別れを告げた。


客への対応で身体は少し疲れていたが、それでも俺はできるだけ速く家へ戻った。風呂に入った後、別のきれいな外出着に着替え、昨日のうちに勉強道具を整理して入れておいた外出用のバッグを手に取り、家を出た。


時刻はだいたい夕方五時で、空はきれいなオレンジ色をしていた。


俺は電車に乗って端月の家から一番近い駅まで行き、夕食と軽食を提供しているチェーン店で待ち合わせることになっていた。


──待って。


駅を早足で出て、待ち合わせの店へ急ごうとしたとき、どうやら誰かが俺の後ろから呼んでいるようだった。


俺は聞き間違いだと思い、そのまま歩き続けたが、その声も次第に急いだものになっていった。


最後には、俺は思わず振り返った。すると、少し離れたところから、ずっと心に思い続けていた恋人が俺のほうへ駆けてきていた。


俺は引き返して彼女を迎えに行った。緑色の上着に白いインナーを合わせた端月(はづき)は息を切らし、少し困ったような表情を浮かべて言った。


「メッセージで、駅まで迎えに行くって伝えたんだけど……でも、どうやらメッセージを見てなかったみたいね。よかった、最後にはあなたを見つけられて。」


「ああ……ごめん。急がなきゃって思ってたから、スマートフォンを見てなかったんだ。どうやらしばらく追いかけさせちゃったみたいだね。さっきは別の人を呼んでるんだと思ってたよ。あっ、汗をかいてる……」


端月の整った顔には、額から汗の粒が浮かび、髪も少し風に乱れていた。俺は急いで手提げ袋から用意していたティッシュを取り出し、包装を破って彼女に渡した──


だが、端月はただ俺を見つめるだけで、手を伸ばすつもりはなさそうだった。そこで俺はティッシュを一枚取り出し、そっと彼女の額の汗を拭いてあげた。


「ありがとう。」


端月は微笑みを浮かべた。前髪は汗で濡れていたが、俺にはそんな彼女がとても美しく見えた。


汗を拭き終えると、俺たちは手をつないで待ち合わせの店へ向かった。


しかし──


俺たちがその店の入口に到着すると、ドアには「本日休業」と書かれた木札が掛かっていた。


「あ──どうやら、ほかの店に変更するしかないみたいね。」


この辺りについては端月のほうが詳しいはずだが、俺はそれでも先にスマートフォンを取り出し、地図アプリを開いた。


事前に行きたい場所として登録しておいた店の一覧を開き、その中の一軒を指差して言った。


「じゃあ、ここに行くのはどう?」


「えっ? あなた、先に調べてたの?」


端月は驚いた表情を浮かべた。俺は彼女の表情が可愛いと思う一方で、端月がこの辺りに住んでいると知ったとき、あらかじめこの辺りにどんな店があるのか調べておいてよかったと思った。


「いいよ、じゃあそこに行こう。」


端月は俺のスマートフォンを見て、あっさりとこの提案に同意した。俺が困惑したような表情を浮かべたらしく、端月は少し首を傾げて言った。


「どうしたの? あなた、この店に行きたいって言ったんじゃないの?」


「えっと、二、三軒くらい候補を出さないと、君が同意してくれないかと思って。」


「ん? でも逐幸は、この店が一番上にあるから最初に私に勧めたんじゃないの? まさか今回のあなたの作戦は、最後まで取っておく切り札を一時的に残しておくことなの?」


俺は一瞬呆気に取られ、それから首を横に振った。


「いや……そんなこと考えてないよ。」


「──じゃあ、そういうことでしょ?」端月は笑った。


「それで、どうしたの?」


それから彼女は、困惑した視線を俺に向けた。


俺は昨日の母さんとの会話を思い出した。それから周囲を見回した。


この店は路地の奥にあり、隣にはシャッターの下りた炒め物の店、さらに遠くには小さな駐車場がある。車の中にも周囲にも、今はほかに人はいない。


俺が落ち着かない様子を見せていると、端月も俺の視線を追うように周囲を見て、どうやら困惑したようだった。


「もしかして、身体の具合が悪いの? それとも、アルバイトの後で本当に疲れてるの?」


端月の質問を前にして、俺は少し申し訳なく感じた。彼女が俺のことを心配してくれているのに、俺は自分のことばかり考えていたからだ。


何かを確かめようとするかのように、俺は少し震えながら口を開いた。


「端月……その、えっと、俺、今、君にキスしてもいい?」


「……?」


端月の顔には、やはりよく分からないという表情が浮かんだ。俺が補足しようとしたとき、彼女が先に口を開いた。


「逐幸、真面目に聞くけど、絶対に正直に答えてね。」


端月は俺の表情を見つめ、それから言った。


「今、具合が悪いの?」


──俺は首を横に振った。


「アルバイトで疲れてるから、勉強できないの?」


「えっと、確かに少し疲れてる。でも、食事をした後なら勉強できると思う。」


端月は俺の答えを静かに聞きながら、同時に俺の様子を観察していた。それから言った。


「何か、つらいことがあったんじゃない……?」


人の心を見透かそうとするような瞳が、今は真っ直ぐ俺を見つめていた。俺の胸が震えたように感じた。


「……少し、かな。」


俺が思わず俯きそうになったそのとき、端月が口を開いた。


「最後の質問。あなたは私のことが好きだから、今ここで私にキスしたいと思ってるのよね?」


俺はすぐに同意の声を出した。だって、そんなことを考える必要すらなかった。


昨日一日、俺は本当はずっと彼女に会いたかった。今日、仕事をしているときもそうだった。


俺は彼女と近づきたくてたまらなかった。


確かに一部にはつらいことを思い出したからという理由もあったが、それと同時に、俺は本当にこの女の子のことが好きなのだと強く感じていた。彼女が俺を気遣ってくれることも、二人の間のやり取りも、俺に喜びを感じさせてくれる。


端月が口を開き、何を言おうとしているのか分からなかったそのとき、俺は思わず口を開いた。


「今日、君に会えたとき、俺はすごく嬉しかった。昨日は一人で勉強するしかなくて、すごく寂しかったんだ。嫌なこともいくつかあったけど、それ以上に、俺の心には君への気持ちがたくさんある。えっと……ごめん……実は少し嘘をついてた……ほんの少しだけ、君が俺をそのまま拒絶するかどうか確かめたかったんだ……


俺自身も、この提案は少し突然だと思ってる。でも──君に近づきたいという気持ちは絶対に本物だ! 本当に、本当に君にキスしたくて、それでこんな方法で確かめようと思ったんだ! やっぱり、こんなのはあまりよくないよね……ごめん……迷惑をかけちゃって。」


最後まで話すと、俺は俯いた。


すると端月が一歩前へ進み、それから少し爪先立ちになった──


んっ……! ん──────ん……ん──────!


柔らかな感触が襲ってきて、俺の全身に痺れるような感覚が走った。


端月は俺の胸元の服を手で掴んでいて、その過程で力が込められたことによる揺れを感じ取ることができた。


しばらくして、二人はゆっくりと息をしながら、少しだけ距離を取った。


「あなたの答え、細かすぎるよ……もし来週の試験が論述問題なら、確かにこうしたほうが満点に近い点数をもらいやすいと思う……でも、さっき私が聞いた問題は短答問題なの……あなたがそんなふうに答えると、端月先生は採点するのがすごく難しいよ……だから、もう一度答えてくれる……?」


その言葉を聞いて、俺の心は愛おしさでいっぱいになった。俺はもう一度息を吸い込み、それから改めて答えた──


「うん。今この瞬間、俺の恋人が本当に綺麗だと思ったから。それに、俺たちはすごく長い間会ってなかったから、今の俺は君を好きだという気持ちをもう抑えられないって気づいたんだ。君を強く抱きしめたい、君にキスしたい。俺は君が一番好きだ。ここで君とキスしてもいい?」


そしてこの言葉を言い終えた後、俺が恥ずかしさを感じようとしたそのとき、端月の頬が夕日の色に染まり、呼吸を整えてから俺に言った。


「分かった。あなたに点数をあげる。」


そう言い終えると、端月は俺のほうへ近づいてきた。俺は少し驚いて半拍遅れたが、それでもすぐに彼女を迎えに行った。


俺たちは互いに抱き合い、相手の唇をゆっくりと、確かに濡らしながら、その過程で胸の中に次々と湧き上がってくる喜びを感じた。


「あなたは私のことが好きだから……キスしたいって言ったんだよね。」


「たとえ状況によっては断ることがあるとしても……本当に私のことが好きだから言ってくれたのなら、私は嬉しいと思う。」


「あなたは何も迷惑なんかじゃない……あなたの気持ちは私が聞くから……そして、ちゃんと受け止めるから。」


「こんな答えで……あなたは安心できる?」


腕の中の恋人は、離れるたびに途切れ途切れになりながら、そう言葉を紡いだ。


だから俺は、さらに強く彼女を抱きしめ、心の中に安心と感謝を抱いた。


そして、俺が何度も身体で恋人の答えを確かめたせいで、その後、俺たちは店で勉強している間、どちらも思わず一時的に相手の顔を見ないようになり、その結果、勉強の進み具合は意外にも大幅に早くなった。





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