第三章 明月(2)
プロットを完成させた後、俺は思わずファイルをSNSのチャットルームにアップロードした。
『新しいプロットを書き終えた。』
俺はそう一言付け加え、しばらくすると、ロアン兄のアイコンのタグがこのメッセージの下へと移動した。
俺とロアン兄は、「ちょっと見てもらいたい」などと言うことは決してないが、この人はいつも何も言わずに俺がアップロードしたファイルを直接読んで、そして返事をしてくれる。
それに対して、俺はいつも感謝していた。
五分ほど待った頃、ロアン兄から返信が届いた。
『なんとなく内容にときめきと興奮が欠けている気がする。お前……本当にこれを書きたいのか?』
一瞬、俺は思わず固まった。
おそらく十秒ほど経っただろうか、俺はチャットルームに文字を打ち込んだ。
『どういう意味……?』
いや。
俺には分かっていた。
ただ、俺は自分が分かっていないふりをした。
そして、ロアン兄の次の言葉は、さらに明確にその点を指摘した。
『前にお前が言っていた言い方をするなら、これもやはり「練習作」に属するものだろう。俺には、このプロットの中でお前が一体何を伝えたいのか、さっぱり見えてこない。』
俺の顔が強張っている間にも、ロアン兄の言葉は続いた──
『俺が言っているのは、物語のテーマとか、そういうものじゃない。無理やり言うなら、テーマについてはお前がもうはっきり書いている。だから、俺が言っているのはそこじゃない。だから、もう一度聞きたい──お前は本当にこれを書きたいのか?』
『お前は人に向かって心の底から、自分はこの物語を書きたい、誰にも止められない、心からこの物語の内容を面白いと思っている、と言えるのか?』
……
……はぁ。
……は、はは。
さすがはロアン兄……いや、さすがは俺が目標としている創作者だ。
たった五分で、俺が文字の裏側に隠していた心境、弱さ、強がり、そのすべての取り繕いを見抜き、核心を突いてきた。
俺は一方で感心し、一方で悔しさを感じ、そして同時に──自分自身をこの上なく恥ずかしく思った。
『俺……無理だ。』
『お前の言う通りだ。一言も反論できない。』
『俺も何かがおかしいとは気づいていた。でも……俺はその声を無視することを選んだ。』
俺が無視したのは、自分の心の声だった。
俺は前作を通して学んだ技法を、そして「作品」として書くべきであり、単なる「練習作」にすぎないという妥協した気持ちを抱いて書くべきではないということを、プロットと企画を書く際に活かすべきだった。
俺はまるで、少し前に積み重ねたすべてのものを、記憶を失ったかのようにそのまま脇へ放り捨てていた。
心の中に引っかかっていたある理由のために、俺は少し前に書いたプロットを脇に置き、逆にあれこれと継ぎ合わせるような方法で、新しい企画とプロットを書こうとしていた。
恥ずかしい。
穴があったら自分ごと埋まりたい。
こんなやり方ではうまくいかないと分かっているのに、それでも無理やり強行突破しようとしていた。
俺は本当に大馬鹿者だ。
自分の過ちを清算するかのように、俺は続けて文字を打ち込み、メッセージを送った。
『もう一度考えてみる。』
『確かに、俺はこれをすごく書きたいとは言えない。』
俺は落ち込んだ。
だがその時、ロアン兄は話を終わらせず、こう尋ねてきた。
『何かあったのか?』
彼はそういう人だった。
一度も会ったことのないネット上の友人であるにもかかわらず、その裏にある理由を尋ねてくれる。
俺は少し迷ったが、いつの時もそうしてきたように、理由を話すことを選んだ。
『実は、最近彼女ができたんだ。元々この企画の前身とプロットには、俺と彼女との思い出を取り入れていた。いや、むしろ彼女がいたからこそ、俺はこの作品を書きたいと思ったんだ……その結果、プロットを書いている時に、俺は迷ってしまった。』
『俺は、彼女との大切な思い出を勝手に作品に書いてしまっていいのかと迷ったんだ……本当にこれでいいのか、いつか彼女が読んだら怒るんじゃないか、彼女を不快な気持ちにさせるんじゃないか……とか、ずっと考えていた。それで最後には、その企画を諦めた。』
この一段落を打ち終えた後、俺は突然少し気持ちが楽になった……何一つ問題は解決していないにもかかわらず。
ロアン兄のアイコンのタグが一番下へ移動し、数秒後、彼から返事が届いた。
『なるほど。こういう場合は人それぞれだろうな。受け入れられる人もいれば、あまり快く思わない人もいるだろう。』
『だから、彼女と話してみたらどうだ。この作品がお前にとって本当に大切なものなら、思い切って彼女に正直に話して、本人が受け入れられるかどうか聞いてみればいい。』
『結局、人と人との間ではテレパシーで相手の考えを知ることなんてできない。だからこそ、俺たちは自分の考えを言葉にする方法を学ぶ必要があるんだ。俺たちが物語を創作したいと思うのも、その物語という媒体を通して、自分の考えや感情を別の誰かに伝えたいからじゃないのか?』
この言葉に、俺は考え込んだ。
俺は思わず何度も読み返し、最後に返事をした。
『分かった。彼女と話してみる。ちょっと怖いけど……でも、俺は本当はこの作品を書くことを諦めたくない。』
『この作品を使って、俺がどれだけ彼女を大切に思っているのか、どれだけ彼女のことが好きなのかを伝えたい。そして、この作品を使って、読んだ人にも幸せを感じてもらって、俺と同じように胸をときめかせてほしい。』
心の底から出てきたこの言葉を前にして、俺は打ち終えると、重々しく送信ボタンを押した。
その後に届いたロアン兄の返事に、俺は思わず笑みを浮かべた。
『お前は本当に、こういうふうに真面目な顔で人を恥ずかしくさせる台詞を言えるんだな。こういう能力は誰にでもあるものじゃないぞ。』
俺は自分の心の中の炎がまだ燃え続けているのを感じた。
そして、その勢いは以前よりもさらに強くなっているようだった。
真っ白な影が頭上の照明の中へと溶け込み、まるで一瞬で消えたかのようだった。
俺はゆっくりと後ろへ下がり、位置につくと、腕を上げて構えの姿勢を取った。
白い影が落ちてきた瞬間、右手に持ったラケットを力いっぱい振り抜く。
パシッ!
わずか十六本の羽根を持つ鳥が空へ飛び、約八十度の仰角で前方へ飛んでいく──
「いいぞいいぞ──もう少し高く打ってみろ!」
濃紺のバドミントンウェアに、白いアルファベットの模様が入った黒いウェアを合わせた曜光は、より洗練された動きでシャトルの落下地点を捉え、より高く、より遠くへとシャトルを打ち返してきた。
さっき俺はシャトルをうまく捉えることができたものの、打った時に出た音は「パシッ」という高い音に近かった。
本当にスイートスポットで捉えたのなら、「ドン」に近い、澄んでいながらも重みのある音が出るはずだ。
そして、俺は七、八球に一度くらいしか、そんな音を出すことができない。
「どうした、もう限界か、副隊長──!」
くそ……!
俺はシャトルを見つめ、落下地点を計算して走り、少し待ってシャトルが落ちてくるタイミングを見計らい、それから腕を振り抜いた。
俺は前回よりも早く、より高い位置でラケットを振る動作を行おうとした。
そのせいでシャトルを打ち損ねることもあれば、逆にシャトルに触れた時により遠くへ打ち返せることもある──つまり、俺のフォームが安定していないため、毎回の打点が同じ場所に定まっていないということなのだろう。
曜光は余裕を持って歩を踏み出し、まるで考える必要すらないかのように、より安定した動きでシャトルを俺の後方へ送っていく。
この人、一体どれだけ力があるんだ──いや、違う。
タイミングと力加減を操る技術なのだろう。
だが、今の俺にはまだ到底できない。
そんな練習がどれほど続いたのか分からない。
俺は息を切らし、シャトルを打った後、後ろへ下がった際に重心が不安定になって何度も尻もちをつき、それでもすぐに何度も立ち上がった。
最後に曜光が休憩の合図を出し、俺たちはようやくこの練習を終えた。
シャトルがコートに落ちると、曜光はラケットでまるで吸い付けるようにシャトルを拾い上げた。
「ちょっと待て……この技、あまりにもカッコよすぎないか? どうやってやったんだ?」
俺は息を切らしながら、彼のラケット面の上にあるシャトルに好奇心の視線を向けた。
曜光はゆっくりとこちらへ歩いてきて、さらりと言った。
「こんなの大した技術じゃないって。覚えたいなら自分でもっと練習しろ」
ええと、それなら、今度暇な時にこっそり練習してみよう。
体育館内は三分の一だけ、つまり俺たちが使っているコートの上だけに天井照明が点いており、遠くの場所は影に覆われていた。
そんな時、俺は俺たちが鞄とラケットケースを置いている場所に、誰かが太腿を揃えて体育館の滑らかな床に座っていることに気づいた。
その人物の姿は、頭上の清らかな照明に照らされていた。
彼女は夏らしい服装をしており、上半身は青いシャツ、下半身はキュロットスカートで、足には淡い緑色と茶色の底のサンダルを履いていた。
黒いミディアムヘアをポニーテールに結び、真っ白な首筋を露わにしている。
青緑色の瞳が俺を見つめ、彼女は手のひらを上げ、軽く振って俺に挨拶した。
「え? いつから来てたんだ? 全然気づかなかった。」
「私たちの先生が早く授業を終えたの。昨日、あなたがこの時間は空きコマで、曜光と一緒に体育館に来て、コートが空いているか見てみるって言ってたから、私も運が良ければと思って来てみたの。」
端月は俺が床にそのまま置いていた水筒を俺に差し出した。
俺は礼を言って蓋を開け、一口水を飲んでから言った。
「もっと早く言ってくれればよかったのに。」
「メッセージを送ったって、あなたは球技に夢中で見られないでしょう。」
端月はわざと不満そうな口調でからかうように甘えてきて、俺の心には思わず淡い甘さが広がった。
返事をする間もなく、曜光が水筒を持って歩いてきた。
「よっ。少なくとも十五分は俺たちを見てただろ。うちの副隊長はどうだった?」
は? 何それ? 俺に喧嘩を売ってるのか?
俺が曜光を睨みつけようとした時、端月が穏やかな声で言った。
「そうね……まだまだ上達する余地はたくさんあると思う。少なくとも走る時は、うっかり転ばないように練習したほうがいいわ。もしそれで怪我をしたら大変だから。」
「どうして君までそんなことを言うんだよ……?」
俺は呆れた声を出したが、言い終えたばかりなのに、思わず二人と一緒に笑ってしまった。
「さすがは端月だな。恋人になっても、過度に贔屓しない。」
「私がこんなふうに見えても、愛情のこもった口調で言っているのよ。ちゃんと感じられるでしょう?」
端月の口元に微かな笑みが浮かび、俺を見ながら淡々と答えた。
彼女もこんなふうに冗談を言うんだな。
高校の頃には、こんな表情を見たことがなかった。
俺はこの光景を静かに心の中へ刻み、「それはちゃんと感じてる」と返した。
端月が俺が怪我をしないか心配しているからこそ、彼女の言葉から確かな愛情を感じることができた。
曜光は水筒の蓋を締め、ラケットを専用のバドミントンバッグに入れた。
「昼まではまだ少し時間があるけど、もうすぐチャイムが鳴ったら、みんな集まってくる。こいつはもうしばらく俺に付き合ってくれるし、腹が減ったなら先に飯を食いに行っていいぞ。俺たちはこの後、コートの使用時間を抽選するために並ばないといけないからな。」
「分かった。それじゃ、午後の授業でね。」
端月は俺たちが抽選を終えるまで待って一緒に学生食堂へ向かってもいいと言ったが、抽選がいつまで長引くか分からず、端月が空腹で参ってしまうのが心配だったため、先に昼食を食べに行ってもらうことにした。
端月は最初、俺の分も昼食を買ってこようかと尋ねてきたが、俺も断った。
彼女は普段、食事を終えた後に少し昼寝をして、それから講義資料を取り出して復習する。
もし昼食を俺に渡すために合流するなら、彼女の時間を取ってしまう。
「えっと、その……」
端月がバッグを持ち上げて体育館の階段へ向かおうとした時、俺は思わず追いかけ、彼女を呼び止めた。
端月は振り返り、首を傾げて困惑した表情を浮かべた。
俺は自分を奮い立たせ、喉から次の言葉を絞り出した。
「夜、もし急いで帰る必要がなかったら、一緒に夕飯を食べないか……というか、ちょっと話したいことがあるんだ。」
それを聞いた端月は一瞬固まり、少し緊張したように感じられた。
その時、俺はふと何かに気づき、すぐに付け加えた。
「あ、何か深刻なことじゃないから! えっと、創作に関する問題なんだ……君に相談したい。いいか?」
その言葉を聞いて、端月はようやく胸を撫で下ろしたように、安心させるような穏やかな笑顔を浮かべて言った。
「うん、待ってるね。待ち合わせ場所は、その時にメッセージで連絡しましょう。」
「え? 俺の記憶が正しければ、今日の最後の授業は俺たち二人とも学科の必修科目だろ。その時、授業が終わってから一緒に移動すればいいんじゃないか?」
俺の言葉を聞いた端月は、まず少し固まり、それから身体を少し横に向け、わざと冷淡な口調で言った。
「じゃあ、事前に約束する必要なんてないんじゃない?」
「い、いや、直前になってから君を誘うのは、ちょっと急すぎる気がする。もしかしたら、もう他の予定が入ってるかもしれないし。」
「やっぱり……逐幸は逐幸ね。」
端月は少し小さな声でそう言い終えると、続けて言った。
「分かった。それじゃ、授業を受けながら、逐幸が私に何を話そうとしているのか考えておくね。」
「どうしてそのまま話題を切り出す難易度を上げるんだよ?」
俺は端月が授業中いつも特に真面目であることをよく分かっていたから、授業中に他のことをして気が散ると言ったのは、ちょっとした冗談にすぎない。
それでも、俺は思わず少しツッコミを入れてしまった。
端月はくすくすと軽やかに笑い、「じゃあね」と俺に言い、俺も同じ別れの言葉を返した。
だが正直なところ、俺は少し緊張していた……自分がどうすればいいのか分からなかった。
なぜなら、俺はこれから端月に、あのことについてどう思っているのかを尋ねようとしているからだ。
俺は階段に近い場所から、曜光が休んでいる場所へと戻った。
その後、俺は何気なく曜光と雑談をしながら、コートの抽選時間が来るのを待った。




