31話 雪山
オリエンスくんとタルフ兄さんの二人で竜山にマリー勧誘に来ました
家を出てからはタルフ兄さん、その前はオリエンス訓の視点
ザクッ
ザクッ
まだ冬も始まったばかりで、王都ではやっと長袖を着始めた人がいる程度なのに、ここ、竜山ではすでに雪が積もっている
「本当にこんなところに人が住んでいるんですか?」
かなり傾斜も急で草木も少ない。とてもじゃないが人が住んでいるようには見えない
「あぁ、今回の目標がいる」
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ゴォオ
ものすごく吹雪いている。山の天気は変わりやすいとはいえここまでとは
顔に当たる雪が痛い。
「前方50m先微弱な魔力反応多数あり」
「遭難者かもしれない、行くぞ」
50m先には洞窟があった。中には何人かるが、入った瞬間前の数人が武器を持ち臨戦体勢へ。服はボロボロで薄い、身体中に傷があり、手枷や足枷の痕、首輪をつけている人もいる。種族はバラバラ、獣人、蟲人、エルフどこから来たのか鬼やドライアドもいるな。
奴隷が逃げてきたのだろう。この時期の山越えは死に直結することもあるというのに、よほど逼迫した状況だったと伺える。
「あなた達も来てたんだ」
背後からの突然な声に思わず武器を構える。白い髪に青の瞳、狐のような耳と尻尾。今回の目標。探知機にもかからなかった、それほどに魔力隠蔽の実力が高い。
「早めに会えて良かった」
「そう、それはそうとせっかく居るなら、この人達を運ぶの手伝って」
「なんの話をしている‼何しにここに来た‼」
「助けに来たの、武器を下ろして」
「そんなこと信用できるか、俺たちは全員騙されて奴隷にされた、今さら助けになんぞ…」
それは一瞬の事だった。マリーの体が沈み込み跳躍、武器を向けていた獣人の頭部を掴むと、獣人は体の力が抜け床に倒れた。魔力の動きを見ると死んでいるわけではない、これは…睡眠が近いか?
悲鳴が伝播する前に残りも同様に…いや非戦闘員に関しては触れずに眠らしていっている。
「こんなもんかな、じゃあ2人でそこの獣人2人を、残りは私が連れていく、着いてきて」
どこからか木の根が伸び、辺りに転がる人を掴むと洞窟から出て歩きだす。此方への配慮だろうか、随分と余裕があるように見えるがゆっくり歩いている。
しばらく歩くと家が見えてきた、今にしては珍しい様式をしている、数百年前の型だ。
中は広く地下もあるようで十数人が寝ても十分な余裕がある。
「で?もう来ないでっていったよね?」
「こっちも上からの命令でね、どうしても来てもらわないといけないんだ。何度でも来るさ」
タルフ様とマリーさんの話が始まった、お互いに牽制するように、違うなマリーさんが発する周りを拒絶する魔力を押し退けるようにタルフ様が魔力を発している。空気が重い
「ふーん、じゃあ次は大隊、いや一個師団で攻めに来るのかな?」
「そんな攻めるだなんて、あくまでも君の力が欲しくて来ているのにそんなことするわけ無いじゃないか」
「本当に攻める気はないみたいだけど、人を勧誘するなら誠実さが大事だよ、嘘で固めた仮面じゃ良い話も途端に胡散臭くなる」
「そうか、君には下手に顔を作らない方が良いかもな。単刀直入に言う、より、多くの人を救うために君の力が必要だ、力を貸してくれ」
「それだけじゃ弱いかな、別に人助けをしたい訳じゃない。こんな時期にわざわざこの山に来るってことはこの吹雪でも帰れるでしょ。もう出ていって」
「…行くぞ」
タルフ様は席を立つと、扉へ手を掛け外に出る、その後ろを僕は付いていく
「また気がかわったら、頼む」
そう言うと家を後にした
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「取り付く島もなかったですね」
「あのタイプは一番厄介だ、自分の考える大切なものに関係がない限り動こうとしない。だが、それだけではない気がする。そもそも人と話すこと自体嫌っているような…」
話の切り方がかなり強引だった、普通は曖昧に話せば詳細を聞いてくるものだ、だが、それをしなかった。
残りはあと、約三年それまでに行けるのは十回程度が限度だろうか、それまでに此方に引き込むのは…頑張らなければ
試作魔動二輪
タイヤを魔力を動かすことで回転させる、空歩の原理で空中を走れる(使用魔力量爆増)、普通に走る分にはほとんど魔力の消費は起こらない。馬車より圧倒的に速い。風魔法で空気抵抗を減らす。光魔法で隠密行動も取れる(魔力探知で一発)。量産用ではなく試作なのでどこまで機能を盛れるか試しているため制作にはまぁまぁ時間かかる。
試作魔力探知機
隷属能力を落とすことで、なんの魔法も発動できない代わりに感知範囲を広げている。試作機なので範囲が狭い




