29話 武闘会、その9
後半アル君視点
なんと、29話までやって初めて主人公視点に
「さぁ、本日も残すところあと二試合となりました。残念でもありますが、ここからがこの大会の見どころ。張り切って行きましょう。第六試合、一体誰なんだ⁉︎優勝候補の大精霊の従者を下し、準決勝まで駒を進めたチームα」
「対するは前試合を一撃にて決着をつけた勇者御一行」
2チームがステージに出揃う
「さぁ、両者出揃ったところで始めて行きましょう。決勝への切符を掴むのか、試合開始‼︎」
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相手は勇者パーティーだ、一筋縄ではいかないだろう。これまで通りに罠で動きを止めて袋叩きにするか…
ちなみに、勇者パーティーだが、圧倒的に薄着である。鎧も局所的に着けているだけでほとんど守れていない。この大会の参加者は魔法使い以外(魔法使いは周囲の魔力を隷属する都合上鎧という壁が無い方が都合が良いのである)ほとんどフルメタルプレートのアーマーを着込んでいる。
聖女は修道服、賢者は黒い長めのゆったりとした服、剣聖は胸当てと籠手、脛当て程度、勇者に至っては貴族のような洋服にマントを羽織っている。なんでも古来から定められる伝統的な服装だそう。世界の命運を任せるのならもう少しまともな服装にしてあげたらいいのに
地面へ幾つか罠を仕掛ける。主に目眩し、足止めを主体とし攻撃系はほとんど無い
まずは、魔法を目眩しにしつつ、アマイモンの足元を起爆、爆発の推進力+身体強化で勇者へ一息に近づかせる。現在の勇者は身体能力が低い、狙うならここ
ギィン
結界か、聖女は本当に厄介だ特に今代はレベルが高い、結界ぐらいなら脳内で願うだけで張れるのだろう。
こちらが警戒すべきは、賢者の魔法の飽和攻撃、聖女の神聖魔法による消滅、勇者の固有スキル、剣聖の高速攻撃。それぞれ、物理障壁、回避、回避、トラップで対応
アマイモンが反撃の剣戟、魔法を弾き戻ってくる。勇者を倒し攻略の基点にできればと思っていたが、予定を変える
距離を取れば賢者の魔法で潰される、最善手はインファイトで引き摺り出す。オリエンスと僕で先行、後ろでアマイモンにアリトンを運ばせる
案の定、魔法攻撃がくる
ポポポポン
魔石で相殺。神聖魔法の攻撃系は発動が遅い発動しないうちに詰め切る。
アリトンが結界に手を触れるとその箇所だけ穴が開く、そこへアマイモンが魔法を突っ込む。
ドォン
剣聖による防御が間に合う。本当にバカみたいな反射神経をしている
だが、まさか結界がこんなあっさり破られると思っていなかったのだろう、残りの反応が遅れる
そのうちに中へ罠の設置、そのまま勇者へ攻撃を行う。この範囲なら大規模魔法やスキルは使えまい
ギィン
防がれる。体が小さいせいで力負けする。地面からワイヤーを伸ばす。
スパッ
手刀で斬られる。けど、それはブラフ、体で隠せる背後へワイヤーを魔石から転送、直接体へ打ち込む。捕縛用とはいえ、ダンジョン産の物だ、それなりの攻撃力はある。勇者の腹部から鮮血が舞う
そこに拘束系の罠で捕縛、刃先へ魔力を集中、上から突き通す。これで4対3
剣聖はオリエンス、アマイモンが抑え込めている。聖女は攻撃系はほぼなし、あっても魔法陣が出るので避けられる。
賢者の方をアリトンと一緒に倒しにいく
近接へ魔力を割くと遠距離が手薄になる。度々聖女の方へ攻撃を放てばそちらを守りにいく。聖女の方は勇者がやられたショックで神聖魔法が使えないようである。今のうちに畳む。
聖女への攻撃と遠距離からの手数で近距離に隙ができる。行ける、これで4対2…
ビクッ
なんだ、喉元に刃を突きつけられているぐらいの魔力の重さ…
ゲフッ
凄まじい蹴りと共に現実へ引き戻される。魔力密度が上がっている、この一瞬でレベルが上がったか…こちらの世界の人間とは違い勇者には特別なレベル方式になっているそうだ
魔力の質も段違いだ。もう無理だな
「チームαは降参する」
「チームαの降参により、勇者パーティーの勝利〜」
引き際を弁えているいい子ですね




