382.機関車(2)
「次は『き』だよね。『機関車』では聞きたいことがあったんだ。」
「何だろう?」
「こないだ電気機関車の運転席ってのを写真で見たんだけど、普通の電車とあんまり変わらないんだなぁって。」
「ああ、そうかもね。」
「もっと機械みたいのがいっぱいあったような気がしてたんだけど勘違いだったのかな。」
「機械がいっぱいってのは国鉄時代の機関車でしょ。JRになってからの形式は電車に近い運転席だよ。」
「前に電気機関車の運転は難しいって話をしたと思うんだけど、JRになってからの機関車は運転も簡単になってるの?」
「う~ん、多分昔よりは簡単になってると思う。」
「そこは技術の進歩?」
「まあ、そうなんだけどさ。ただ普通の電車と電気機関車では運転の仕方に根本的な違いがあるから、難しいってのはそこの部分なんだよ。」
「っていうと?」
「たとえば長編成の貨物列車だと、コンテナ車を26両連ねた1300トン列車っていうのがあるんだ。」
「ちょっと想像がつかない重さですね。」
「貨物列車の場合は、それを1両の機関車で牽引する。」
「電車の動力分散型に対して、動力集中型っていう方式なんでしょ。」
「そのときに急加速すると空転につながるから、電気機関車は低速域を細かく制御できるようになってる。」
「通勤電車みたいな加速性能は求められてないんですね。」
「停車させるブレーキも、機関車単独に働く『単弁』、単独制御弁っていうのと、『自弁』、自動制御弁っていう2種類があって使い分けてる。」
「確かに難しそうだ。」
「加速性能は、自転車のギアを考えてもらうと分かりやすいかも。」
「たとえば6段変速と21段変速みたいな?」
「そうそう。電気機関車には非常にゆっくりとしか進まないけれど、その代わりに力強く走り出すモードが必須なんだ。」
「電車より細かい調整が求められてるんですね。」




