376.秋葉原駅(1)
「じゃあ、まずは『あ』で思いついた『秋葉原駅』でどう?」
「秋葉原って最初は貨物駅として開業したっていう話はしたっけ。」
「聞いてない。」
「まだ新橋駅と上野駅の間がつながっていなかったころ、上野駅の貨物営業を分離する目的で建設された貨物線の駅だったんだって。」
「お客さんは乗せなかったんですか。」
「うん。その後、現在の京浜東北線と山手線が高架で開業してから、貨物駅もその東側で高架化された。」
「高架の貨物駅って珍しいんじゃない?」
「珍しいけれど、現在の飯田橋駅の南側にあった『飯田町駅』も高架の貨物駅だったよ。」
「そうだったんですか。」
「で、鉄道開業以前の大量輸送は舟運に頼ってたけれど、この頃もまだ舟運は利用されてたから、水陸の連絡は重要視されてた。」
「秋葉原の近くだと、少し南側に神田川が流れてますね。」
「そう。総武線の高架は昭和通りを鉄橋で越えてるんだけど、その少し西側にも鉄橋になってる所があって、以前はその下に神田川とつながる水路があった。」
「へえ。」
「その場所は現在も一部はビルが建ってなくて公園になってる。公園南側の大通り沿いには橋の親柱が残ってたんじゃなかったかな。」
「そんな痕跡がまだあるんですか。」
「そして、総武線の線路をくぐった反対側、北側にある家電量販店の付近が船溜になってた。」
「今ではちょっと想像がつきませんね。」
「飯田町駅の場合も神田川や日本橋川との連絡があったらしい。」
「そういう立地だから駅が造られたんでしょうか。」
「そうかもね。さらに南千住駅近くにある隅田川駅の場合は、隅田川とつながるドックが3つもあったんだって。その位置は現在のコンテナホームになってるみたいだよ。」




