360/371
360.非鉄(16)
「お待たせ~。」
「ナオの持ってるその紙袋っ!」
「うん。もったいつけても仕方ないんで、じゃじゃーん。トモ、誕生日おめでとう!」
「おめでとうございます!」
「ありがとう~。」
「と、言いつつ視線はケーキ箱に釘付けなんだけど…。」
「箱あけて良い?」
「どうぞ。」
「うわ、美味しそう。」
「トモはモンブランだと思って買って来たんだけど、それで良かった?」
「うん。あとはショートケーキと、こっちは何?」
「フロマージュブランっていうチーズケーキだって。」
「へえ、これも気になる。」
「なら、こっちにする?」
「う~んと、誰用?」
「俺。」
「なら、一口だけ味見させて。」
「わかった。」
「今日からお酒も飲めるようになるんですね。」
「実は早速伯父さんから酒飲みの誘いが来てます。」
「あ、そうなんだ。」
「ふたりの次の誕生日が来るのを練習して待ってるからね。」
「ケーキ『あ~ん』とかしてあげないんですか?」
「そゆのはしないからっ。」
「うん。恥ずかしいから。」
「「…。」」




