321.新幹線(6)
「直通運転をしてても、ミニ新幹線は東海道新幹線内に入りにくそうって言ってたじゃない。」
「言った。」
「でもさ、それが東京で折り返すんなら、今度は東京駅のホームが足りなくならない?」
「そうかも。でもそれならばってことで、上越新幹線の新宿延伸が実現してたかもしれない。」
「そんな計画もあったんですか?」
「上越新幹線の起点は東京都なんだよ。で、そこから大宮の間は未開業っていう扱いだったはず。」
「東京駅じゃないんですね。」
「そう。それで、都内の起点には新宿駅が計画されていたらしいんだ。」
「へえ。」
「だからさ、東海道新幹線に直通させるのが難しそうなミニ新幹線の列車は、新宿発着にしちゃえば万事解決さっ。」
「上越新幹線が新宿まで開業したら、東北新幹線は東京発着、上越新幹線は新宿発着ってなっちゃったりはしないんですか?」
「そうはならない。今だって上越新幹線は東北新幹線の東京まで乗り入れてるでしょ。今度は東北新幹線が上越新幹線の新宿まで乗り入れるってだけだよ。」
「それって、東北線と高崎線が上野東京ラインと湘南新宿ラインのそれぞれで運転してるのと似た感じだね。」
「そうそう。」
「新宿発着の新幹線も開業してたら、具体的にはどんな感じで運転したんでしょう。」
「たとえばの想定だけど、東海道新幹線内は全列車16両編成で、東京折り返しと大宮方面への直通を運転する。直通列車は仙台・盛岡方面と新潟方面の他に大宮折り返しもあるって感じ。」
「順当に考えるとそうなりそうかな。」
「逆に東北・上越新幹線側からみると、主要な列車は16両編成で東京以遠へ直通して、短い10両や12両編成の列車とミニ新幹線併結列車は新宿発着にする。」
「そういう区分けね。」
「東北・上越新幹線は大宮駅の北側で立体交差して分かれてゆくけれど、その手前には線路の間が不自然に広がってる箇所があるんだ。」
「何かが予定されてたってことですか?」
「うん。そこにはもうひとつの立体交差が計画されてたらしいよ。」
「何に使うの?」
「大宮は下り列車の場合、17番線は東京から東北新幹線、18番線は新宿から上越新幹線に向かうことになるんだけど、逆方面へ行こうとすると進路が交差して同時発車ができない。その解消が目的。」
「う~んと、どんな感じになるのか想像がつかないや。」




