319.新幹線(4)
「独自に進化した車両っていったら、山形と秋田のミニ新幹線じゃない?」
「あれはさすがに東海道新幹線内へは入りにくいだろうな。」
「これも今のイメージを引きずっちゃってるけれど、編成の統一が崩れちゃうよね。」
「あとは、ホームに転落防止用の柵も用意しなくちゃいけない。」
「上野東京ラインの常磐線みたいに、品川までとかなら行けませんか?」
「またまた現在の話になるけれど、品川も次の横浜も、ホームの両側を交互に使って運転間隔を保ってるんだよ。折り返しを考えたらホームを増やさないとかな。でもそこまでして乗り入れると思う?」
「それに品川駅が開業したのって比較的最近だったよね、時期的にも難しいんじゃない?」
「でもって品川まで1駅のためだけに60Hzにも対応させるのもなあ。交流2万Vの在来線内も走れる複電圧対応に、複周波数対応まで加えるのは属性盛りすぎな気がする。」
「East iがそうじゃなかったっけ?」
「まあ、だから、できないってことはないんだけれどね。」
「う~ん。どうも否定的な意見に行っちゃいますよね。新たな発想は降りてこないものでしょうか。」
「あー、ごめん。またひとつネガティブな情報を思い出しちゃった。東海道新幹線の東京駅は、東北新幹線を延伸しようとしたころには、すでに線路容量が一杯だったんだって。」
「あれ?今ってその頃よりも、もっと本数を増やせてるよね?」
「分岐器とか信号なんかを改良して、増発できる環境を整えた結果だって。車両の性能向上も一役買ってるみたい。」
「へえ。」
「ともあれそうした事情から、臨時に1線を使う程度であっても東北新幹線との共有には難色を示されたってのが、直通が実現しなかった理由のひとつだったらしいよ。」
「そもそも東京駅は東海道新幹線と東北新幹線がそれぞれに2面4線、これってホームが2面とその両側に線路が2線ずつで計4線ってことなんだけど、それが当初の計画だったんだって。」
「あれ?東海道新幹線はたしか6本の線路を使ってるよね。」
「うん。現在まで続く東海道新幹線の3面6線ってのは、線路容量が不足したんで東北新幹線用に予定していた1面2線を流用したって経緯だそうだよ。」
「ここまで列車が増えるとは想定してなかったってことでしょうか?」
「そうなんだろうね。何しろ開業直後は『ひかり』と『こだま』が毎時片道各1本しか運転してなかったっていうから。」
「隔世の感がありますね。」




