↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鉄道は鉄の道  作者: 宇美八潮
第二部「2年生編」
PR
311/371

311.位置称呼(1)

「高速軌道検測車の展望側ってのが気になる。」

「そっか。じゃあ、突然だけど車両の前ってどっちだと思う。」

「ほんとに突然だね。」

「運転席のある方じゃないんですか?」

「それも一つの基準。だけど両方に運転席のある車両もあるし、運転席が無い車両もあるよね。」

「あ、きっと設計図で決めてるんだよ。設計図でこっち側にした方が前とかって。」

「う~ん、残念。設計図では前を左側にするって決めてあるけど、それってつまり設計図に起こす時点で前後が決まってるってことなんだ。」

「なるほど、そうだね。」

「左が前って聞いて、魚を盛りつけるときに頭を左にするのを連想しちゃいました。」


「国鉄の規定で、車両は前位(ぜんい)と後位(こうい)っていう向きを決めることになってて、たとえば蒸気機関車ならば煙突のある方が前位とかの条件が示されてた。」

「あー、たしかに蒸気機関車って煙突が左側の図が多いかもしれない。」

「更に前位側の方を向いて、前位側の右側を『1位』、左側を『2位』、後位側の右側を『3位』、左側を『4位』って呼ぶことになってる。」

「この『位(い)』っていうのは『順位(・)』のことじゃなくて、『位(・)置』の意味で使ってるんですね?」

「そう。これを『位置称呼(しょうこ)』っていうらしい。」

「へえ。」


「客車の場合はブレーキ操作機器、つまり手ブレーキを備えている場合、その反対側(・・・)が前位っていう条件があって、マヤ車(しゃ)の場合はこれが当てはまる。」

「マヤ車って何ですか?」

「あ、説明してなかったっけか。高速軌道検測車は『マヤ34形』っていう形式の車両で、それにちなんで『マヤ車』って呼ばれてたんだ。」

「そうなんですね。」


「マヤ車は検測する時の車両の向きが大事なんだけど、この場合は『展望側』と『車掌室側』っていうふうに車両の方向を区別していた。」

「客車の手ブレーキって車掌室にあるんだっけ。」

「そう。」

「それならば、さっきの『展望側』に向かってっていうのは、車両の前位側に向かってってことなんだね。」

「水準の基準が展望側に向かって右ってことは、レールの左右別とは関係なく、車両側で左右を決めてるってことだよね。」

「そうだね。」

「ってことは。マヤ車の向き次第で実際のレールの左右とは逆になるってこと?」

「混乱するでしょ。」

「してる。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。