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鉄道は鉄の道  作者: 宇美八潮
第二部「2年生編」
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298/374

298.軌道変位(4)

「10m弦正矢(メートルげんせいや)ってのを、5m(メートル)間隔で測るのにどんな意味があるの?」

「測定する間隔が、弦の長さの半分ってところがミソ。」

「そうなの?」


「たぶん現場では使ってない計算だと思うんだけど、これでどんなことができるかの説明をしてみるね。」

「何か難しそう。」

「そうだね。なるべく簡単に説明するつもりだけど、頑張ってついてきてね。」

「は~い。」


「まず最初に、糸を張る始点と終点の位置をAとCとして、その線上の中間の位置をB'とする。」

「中間点はBじゃなくてB'なんですか?」

「うん。そのB'から垂直に伸ばした線とレールとの交点の方をBにするんだ。」

「なるほど。そうするとレールの上にA、B、Cの各点が5m(メートル)間隔で並んだ状態になるんですね。」

「レール上のBと糸の上のB'の間の長さがその地点の正矢ってことになるのかな?」

「そう。ここまでは大丈夫?」

「なんとか。」


「さて、BとB'の間で測った正矢の量が『3.0』㎜(ミリ)だったとするね。」

「はい。」

「で、今度はAからB'ではなくてBの方を通るように直線を引いてみる。その延長線上から垂直に線を伸ばした時にCを通る箇所をC'としたときに、CとC'の間の長さはいくつだと思う?」

「え?え?もう一回言って。図を書いてみる。」

「うん。いいよ。」

「トモが本気モードに入っちゃった。」

「ボクは図形の問題って割と好きでしたよ。」

「俺は補助線の引き方で悩んだ記憶がある。」

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