294.夏休み(1)
「試験終わった~。」
「いよいよ夏休みだね。」
「ようやく禁欲生活から解放される。」
「禁欲してたんですか?」
「はいはい。どうせ一夜漬けの連続で、睡眠欲とでも戦ってたんでしょ。」
「あれ?何でわかっちゃうの?つまらない。」
「ユウは夏休みも帰省するの?」
「はい。来週あたりに帰ろうと思ってます。」
「18きっぷであちこち回りながらとか。」
「そこまではしませんけど、大月から松本行きの普通列車を乗り通すつもりです。」
「チャレンジャーだ。」
「松本までは何時間ぐらいかかるんだろう。」
「たしか3時間ちょっとでした。」
「それって大月からの時間じゃない?東京からはもっとかかるんでしょ。」
「東京からだと6時間ぐらいです。」
「そんなにかかるんだ。」
「大月から座れないと悲しいから、接続する電車よりも1本く乗る予定なので。」
「うん。その方が安心かもね。」
「大月までは特快かな?」
「はい。前に聞いて楽しそうだったんで、東京駅でお弁当買って、グリーン車でお昼食べながら行こうって思ってます。」
「あそこっていろんな駅弁売ってるから楽しいよね。」
「おふたりは、夏休み中どうしてるんですか?」
「俺はバイト君。」
「僕は主に自宅警備。」
「主にって他に何かしたりるするの?」
「時々ナオが遊びに来てくれるじゃない。」
「はい。お邪魔します。」
「あとは伯父さん家にも行く予定だよ。」
「本格的な夏休みに入る前に、週明けから『夏休み集中講座』を始めるよ。」
「忘れてなかったんだ。」
「今回は比較的マニアックに掘り下げるから、頑張ってついてきてね。」
「うへぇ。」
「ひょっとして、先日のリニアの話よりハードなんでしょうか。」




