290.ホーム(1)
「試験期間も折り返し点を過ぎたね。」
「うー、フランス語なんて選択するんじゃなかった。」
「ボクは語学にドイツ語を選んでおいて正解だったってことでしょうか?」
「トモのことだから、ドイツ語選んでてもこう言ってたと思うよ。あの発作って毎回だし。」
「話は変わりますが、ここでちょっとした疑問です。ネットで調べれば良いんでしょうけど、駅の『ホーム』ってあれ英語でしょうか?」
「英語じゃないの?」
「でも多分『家』のホームとは違う言葉ですよね。」
「そうだね。野球のホームベースなんかとも違いそう。」
「そもそもスペルが違うよ。家なんかはHで始まるhomeでしょ。」
「うん。」
「駅のホームはFで始まってスペルも違う。発音も英語だとフォームみたいだよ。」
「ひょっとして投球フォームとかの?」
「そんな感じ。ただしフォームじゃなくて『platform』って言わないと駅のホームの意味にはならないって。」
「逆にプラットフォームって言われると、基盤って意味だっけ、いろんなところで聞くね。」
「そのプラットフォームと同じ言葉なんだってさ。」
「そうすると『ホーム』って和製英語みたいなものなんでしょうか。」
「そうなのかもね。」
「ネットの辞典を見たら『プラットホーム』と『プラットフォーム』の両方の項目があったよ。」
「プラットフォームの方には、フランス語から取り入れられたって書いてありますね。」
「ホントだ。ねえトモ、『plate-forme』何て発音するの?」
「今の僕にフランス語のことは聞かないで…。」
「そんなにコテンパンにやられたのかな?」




